投稿

領収書の日付を「令和」に

先日、当院が患者さんに渡している請求書が問題になりました。 請求書は2種類あります。 自動精算機から出力される請求書 電子カルテの会計システムから出力される請求書 ほとんどの精算は自動精算機で行われるのですが、入院費や、一部自動精算機では処理できない会計は、職員が会計システムを操作して請求書や領収書を発行します。 記事のタイトルでお察しかと思いますが、問題は「請求日」。 自動精算機は和暦…つまり「令和」で印刷してあるのに対し、会計システム側は「西暦」になっているのだと。 6月も中旬になってこの問題に気づくとは…、担当者は何をしていたんだと言いたいところですが、それは置いておきましょう。 この件、私のデスクの近くで井戸端会議が始まりました。 話に参加しているのは、これに気がついた事務職員数名と経理担当者1名。 「同じ病院から受け取る請求書の表記が異なるのはどうかと思う」 「どっちでも良いから、統一した方が良いよね」 「まさか、システムの都合でそうなっているのでは…」 「それって、どこに聞いたら良いのか…」 「それより、合わせるとしたらどっち(元号or西暦)?」 こんな話が聞こえてきます。 (いや、聞こえるようにしゃべっているのか…?) 仕方ないので、「少し良いですか?」と口をはさむ。 私が話したのは以下の通り。 システムから発行する書類の新元号・西暦対応についてはシステム部門と医事課が対応することが、数ヶ月前に電子カルテ委員会で確認されている。 なので、この手の問題はシステム部門にまず報告するべき。 ちなみに、元号と西暦のどちらを使用するかは、生年月日に関するもの以外は基本的に「西暦」でいく方針になっている。 ちなみに、システム上の都合で元号を西暦表示に変更することができないというのは、極めて可能性が低い。 皆さん納得した様子で、その場は解散。 その後しばらくしてから、経理担当者が私にこっそり教えてくれた。 「なんか、事務長の判断で元号にすることになりました」と。 理由は、「公文書が元号だから」だと。 ちなみに、私は圧倒的に「西暦派」です。 たしかに、医療機関ですから、患者さんの取り違えを防ぐため、生年月日の確認は重要で、その際、「西暦で言ってくだ...

再見積もりと言われても…PACSベンダーさん決定まであと少し

ただいま、次期PACSのベンダー選定が大詰めを迎えております。 今回、複数のベンダーさんにオファーして、そのうちの1社に決めるのですが、一応結論が出ていて、いまは最終候補1社のベンダーさんと調整をしているところです。 さて、こうなってくると、「落選」したベンダーさんに、「この度はご縁がなかったということで…」というお話をするわけです。 すると、どのベンダーさんも判で押したように、「金額が合わなかったのなら、もう少し頑張れますが…」という話が返ってきます。 できれば最初からお願いしたい まあ、ベンダーさんから見れば、可能な限り高く売りたいのでしょう。できれだけ高い金額で売れた方が会社のために、ひいてはご自身のためになるので当然のことです。 最初は余裕のある金額を提示して、様子を見ながら価格を下げていく…、これが駆け引きというもの。 しかし、私はこの手の、Aの方が安ければBに、Bが安くなったらAに金額を提示を求める価格交渉は、あまり好きではありません。 基本的に一発目の見積で決めます。時間の無駄ですしね。 「最初から本気を出さない」イメージ 私の流儀は別にしても、実際に再見積を何度もやることって、どうなんでしょうか。 当院から見て、「このベンダーさんは、最初からギリギリの金額を出してくれない」というイメージになってしまいます。つまり、提示されている金額よりもう一段先がある、という目で見てしまいます。 特に今回の「PACS」については、多くのベンダーさんが、モダリティ(検査機器)のベンダーさんでもあり、PACSが契約に至らなくても、モダリティでお付き合いが続いていくわけです。 駆け引きするベンダーさんであるというイメージは、今後の取引にも影響するのではないかと、こちらが心配してしまいます。 と、いろいろ書きましたが、取引に至らなかったベンダーさんには、本当に気の毒に思います。 どんなに手間をかけてプレゼン資料を作っていただいても、デモや質疑応答で時間を割いていただいても、当院が契約できるのは1社のみであり、その他のベンダーさんには、1円もお支払いしません。 機能紹介や見積合わせの打ち合わせで、こちらも大いに勉強させてもらっているのに。 もちろん...

次期PACS導入の付帯費用いろいろ

4/10に「 次期PACSベンダーさん選考中です 」という記事を書きました。 選考にあたり、重要な要素の一つが「金額」です。 PACSそのものの購入金額や保守費用は当然ですが、その他にいろいろと考えなければいけない費用があります。 「PACS」だけの金額を計上するのではなく、PACSを更新すると「影響が出る」部分を全てカバーして、「この金額がかかりますがよろしいでしょうか?」というように上申する必要があります。 この作業を怠り、決裁を通した後に追加の費用が発生すると、かなり気まずくなります。 大型案件では、ベンダーさんが決定した後は、事情が変わったからといって簡単に引き返せません。ベンダーさんが決まる前なら、高額な費用を提示されたら、「じゃあ他のベンダーさんに…」とこちらが主導権を握れますが、ベンダーさんが決まった後は受け入れざるをえません。これも「ベンダーロックイン」と言ってもいいでしょう。 だからこそ、PACSの更新にまつわるあらゆる費用を抑えておかなければなりません。 それでは、具体的にどんな費用があるでしょうか。 仕様変更 どこの医療機関でも、独自の業務フローがあるものです。 その内容にもよりますが、多くの場合、「カスタマイズ」はお金がかかるものです。 「既存のシステムでできたことが、新システムではできません」が許されることはほとんどありません。 この費用の積算が最も困難です。契約後なら、あるいは契約に限りなく近ければ、突っ込んだ話ができますが、医療機関、ベンダーさん、お互いにまだどうなるかわからない状況で、実用上の問題を洗い出すのは、かなり根気のいる作業です。 モダリティの接続費用 PACSのベンダーさんが変わると、モダリティをの接続し直す必要があります。 ここでいうモダリティとは、レントゲン装置やCT装置・MRI装置等です。内視鏡やエコーなども接続している場合はこれらの費用も見込まなければいけません。 この費用は、PACSベンダーさんと、モダリティベンダーさん、双方に費用が発生します。 電子カルテの接続費用 電子カルテやオーダリングシステムで検査のオーダーをしている場合や、電子カルテからPACSのビューワーを直接起動するような場合は、電子カルテベンダーさんに対応してもらう必...

部署内の「回覧」、どうしてますか

連休明け、こんなことがありました。 会社の福利厚生の一環で、小学校や中学校などにこの4月から新しく入学した子どもがいる職員は、「修学祝い金」として、臨時の手当が受け取れる仕組みがあります。 その「修学祝い金」ですが、「申請」の手続きをしないと受け取れません。 で、申請の締め切りがGWの連休前、4/26だったのですが、私の所属する「事務部」の手続きがまだ終わっていないとのことで、何やらもめていたのです。 私の職場では、勉強会の案内や、会議の議事録、今回のような職員個人に手続きを求めるような案件があると「回覧」を使います。 A4の紙に、事務部に所属する職員の一覧があって、書面を受け取った(確認した)人は、サインとして確認した日付を書き次の人に渡す、という文字通りの「回覧」です。 で、その回覧文が、どこに行ったのか、どこで止まっているのかわからず、連休を経て、締め切り日から10日以上経ち、いまだに行方不明とのこと。 ちなみに、私もこの回覧文、目にしていません。 事務局から、「改めて回覧するので、今度は速やかに処理してください」と、回覧文を制作し直したとのことです。 まあ、こんなことが年に数回はあります。 完全に紛失してしまうことは1回あるかないかですが、「あの回覧、今どこに行っている?」みたいなことは、結構な頻度であります。「〇〇係で止まっているのでは…」、「〇〇室で見たんだけど、いつだったか…」なんて会話がよく聞こえてきます。 ここまで読んで、この「IT」の時代に、なんとも嘆かわしい…、と思われる方も多いと思います。 しかし、これが現実です。 特に医療機関の事務部門には、純粋な「事務」ではない職員も多く存在します。送迎バスの運転手、設備担当、サプライのデリバリ、清掃、警備担当、など、自分のデスクがない、専用のPCがない職員が多くいます。 だから、全員メールやグループウェアで処理、というわけにもいかないのです。 とはいえ、PCが与えられている職員だけでも、グループウェアで処理したら良いと、ずっと前から提案しているのですが、一向に変わる気配なし…です。 よその医療機関さんでは、どうしているのでしょうか…。

地方の中小病院にとって「10連休はちょっと…」

長いGWが明けて、多くの医療機関が今日から通常稼働していると思われます。 私はGW期間中、4/28に工事の立ち会いで1日だけ出勤したものの、その後8連となりました。そして今日からフルスロットルで働いております。 今年のGW、受け取り方は人それぞれだと思いますし、マクロで見たらなにか良い効果があるのかもしれませんが、私が見た病院の運営について言えば、あまり良いものではありませんでした。 病院は、外来は休診したとしても、入院患者さんがいるのでお休みするわけにはいきません。また、当院では透析患者さんも多いので、日曜以外は祝日でも透析室が稼働します。 つまり、多くの現場職員が働きます。 もちろん、現場が動けばバックヤードの職員もいろいろな仕事を担っているわけで、やはり休むことができません。 こうして、世間的には「休み」といっても、かなり「中途半端」な状態で稼働しているわけです。 そして、GW期間中に出勤した職員には、どこかで代休ととらなければなりません。 この先数週間、現場の長には、難しいやりくりが求められるのです。 「入院」はこの通りですが、外来はどうでしょうか。 救急患者の受入については、誰もが想像つくところでしょう。意外と困るのが定期受診の患者さんの通院サイクルが乱れることです。 当院のような規模の病院は、「急性期」の患者さんだけではありません。むしろ、病状は落ち着いていて定期的に受診される患者さん(「維持期」とか「慢性期」とか言います)の方が多いのです。 すると、いつもの通院サイクルでは、GW期間中に受診するはずだった患者を、その前後で調整しなければなりません。 言うまでもありませんが、翌週には翌週の、翌々週には翌々週の患者さんがいるわけです。外来のキャパシティは限られているので、かなりの無理をしなければなりません。 さらに、当院のような地方の中小病院では、「非常勤」の医師が担当する外来があります。限られた曜日にしかやっていない診療科だと、調整はさらに困難になります。 こうした状況は、毎年の年末年始も同じなのですが、さすがに10連休はちょっと…、となります。 他にも、薬剤や診療材料、給食用の食材も備蓄しなければなりません。 機器や設備がトラブったときの対応も考えなければなりません。 ここまで...

サイボウズLive、終了です

これまで長らくお世話になってきたサイボウズLiveが今日で終了します。 本当に長い間お世話になりました。 日々の業務を記録することで、タスクが整理され、そしてなんと言っても、それがそのまま貴重なナレッジベースとして機能するのは、私にとって最適なタスク管理のプラットフォームでした。 また、他の医療機関の方々と運営していた研究会でもサイボウズLiveを使っており、なくてはならないコミュニケーションツールとなっていました。 こんなすぐれたサービスが「無料」で使い続けられるのは、やはり無理があるのでしょう。 広告で収入を上げるか、あるいは、有料サービスへの「入り口」として提供するのが、この手のサービスの常套手段だと思いますが、会社としての「サイボウズ」は、どんなビジネスモデルを描いていたのでしょうか。 広告をまったく表示していなかった(と思う)から、おそらく後者を想定していたのだと思います。 しかし、今回のサービス終了をきっかけに、同社の「Office10」や「Garoon」を試してみたのですが、少し違うというか、私がサイボウズLiveに求めていたものを達成することはできませんでした。 結局、私は別のサービスにタスク管理を移行することを決めました。 ヌーラボの Backlog です。 Backlogは、またの機会に紹介したいと思います。 さらば、サイボウズLive、今までありがとう…。

次期PACSベンダーさん選考中です

久しぶりの投稿です。 当院では、近くPACSの更新を控えておりまして、そのベンダー選定が山場を迎えており、なかなか忙しい日々を過ごしています。 PACSは、HIS系システムの中では、電子カルテに次ぐ「大物」です。 画像はもちろん、今時は動画も扱うので、システムが求めるスペックも高く、金額もさることながら、その使い勝手は、ある面では電子カルテよりもシビアかもしれません。 そして、ややこしいのが、関わる部署が多く、また、それぞれこだわる部分が違うところです。 関係者のこだわり これから書くのはあくまでも当院の話なので、ご了承ください。 まずは、読影医。直感的に操作できるか、過去の検査が素早く探せて、比較できるか。 今回、多くのベンダーさんのデモを拝見しているのですが、一番驚いたのが、スライス画像の「同期」。新旧2回の検査画像で、断層画像のスライスが自動的にピタリと合って、マウスのホイールを動かすと、2つの画像が同期して動くのです。 この辺は、使い勝手というか、「精度」の問題でしょうか。 次に臨床医。読影医ほど深くビューワを使い込むわけではないのですが、なんといってもキビキビどうすることが求められます。患者さんを目の前にして使うわけですから、とにかくスピード重視。 放射線部門や検査部門では、画像を見ることもさることながら、その前後の処理が業務の効率化に直結します。オーダー情報との連動や、検査一覧の見やすさや使いやすさが、求められます。 その他、当院は透析患者さんを多く抱える病院なので、心胸郭比の自動計測はとても重宝されます。計測する部署にとってはこの「自動計測」が必須なのですが、全てのベンダーさんがこの機能を達成しているわけではありません。 見積の条件を揃えるのは…ムリです この数ヶ月、各PACSベンダーさんの条件を合わせるのに、かなりの時間を費やしてきました。 基本的に、私がPACSベンダーさんに直接声をかけることはありません。私はあくまで中立です。 では、誰が声をかけるのかというと、前述の「関係者」です。医師であり、放射線部門であり、検査部門です。当然ですが、そのベンダーさんのシステムが使いたいから声をかけるわけで、自分が使いやすい構成で依頼し、一方で他部署に配慮しません。 そうして集まった見積は、構...