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職員にどれだけのITリテラシーを求めるか

 2020年の途中から、我が経営企画室ではITインフラの仕事を担っています。いわゆる、「システム担当」というやつです。日々、ITインフラ業務に追われている中で、ふと思うことがあります。 「職員にどれだけのITリテラシーを求めるか」 ということです。 ITインフラを担うということは、設計や構築だけでなく、日々のトラブルシューティングも含まれており、これはとても泥臭い仕事です。 そんな中、こんな思いが頭をよぎることがあります。 「そんなことまで説明しなければいけないのか」 初歩的な問い合わせ 例えば、「ショートカットアイコン」。 デスクトップにあったショートカットアイコンがなくなった、というのはよくあるトラブルですが、(なくなったことを)発見した職員がゴミ箱を探すわけでもなく、とりあえず呼ばれます。 もともと「ショートカット」という概念が理解できていないと、「ファイルが消えた!」と、大騒ぎに。 他にも、基本的なWindowsの操作、メールやブラウザの操作など、ごく初歩的な問い合わせに日々対応しています。 また、「PCが壊れた」と駆けつけると、電源ケーブルが抜けかかっていたとか。 経営資源の再分配 経営視点で見れば、同じ仕事をして同じ結果が出せるなら、より人件費の安い人にやらせるというのは、生産性を上げる常套手段です。 もとより、臨床現場の職員は患者さんと向き合うのが仕事であって、ITを使いこなすのが本業でないことは十分理解しています。 医師でなくても良い、看護師でなくても良い仕事は、事務職員がやれば良いと思います。 しかしながら、これが行きすぎると逆に生産性が低下します。 自分で少し調べれば解決できる問題を、人を呼んで、状況を説明し(説明がないことも多いけど)、対応させる、さらに、そのための人員や機器をプールしておくというのは、贅沢な経営資源の使い方です。 呼び出されたシステム担当職員は、他の仕事を止めて、トラブル対応に走ります。止めた仕事は、後回しになるか、期限があれば「残業」という形で、間接的に人件費がかかっていくわけです。 その人件費は、現場の職員が提供する医療行為に対して受け取る対価、診療報酬から支払われます。 先ほど、「医師には医師の、看護師には看護師の仕事を」と書きましたが、一方で、システム担当の職員も専門的な仕事をするために日々研鑽を積んでいます。医療の提