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会社によって考えはいろいろ

私設の託児所を運営している医療機関は少なくないと思います。 今検討しているのが、その「託児所」でも院内の掲示板を確認できるようにする、ということです。 当院では、グループウェアの掲示板は、情報周知のポピュラーな手段になっており、もし、どこかの部署でなにか伝わっていないトラブルが起きた時に、掲示板に載せていなければ発信側が、載っていたのに見ていなければ閲覧側が悪い、という文化が根づいております。 そんな中、総務部門から相談を受けたのですが、託児所で掲示板を見ることができないため、病院の行事や、手続きの変更が伝わってなくて、小さなトラブルが起きることがよくあるので、なんとかならないか、とのこと。 託児所は病院の敷地とは少し離れており、ネットワークがつながっていないのです。 当院のグループウェアは、今流行りのクラウドではなく、院内にサーバーをもたせるタイプのもの(「オンプレミス」という言い方をするらしいですね)です。ですから、遠隔地から閲覧したいとなると、それなりに工夫が必要です。 まず、総務部門から言われたのが、「分院とおなじにしてよ」と。 当院では、隣の市に分院があるのですが、VPNを介してネットワークが接続されており、掲示板も問題なく確認することができます。 しかし、託児所で掲示板を見るため”だけ”にVPNを導入するかというと、そこまでのコストは掛けられません。 なにかよい方法はないかと、お付き合いのあるネットワーク外社に相談しました。 A社 屋外用の無線LANのアンテナを双方に立てましょう。設備的には少しコストがかかりますが。(たぶん”少し”ではないと思う…) B社 ルーターを設定すればVPNが構築できる。運用コストもかからない。ルーターの機種や設定を調べなければいけませんが…。 A社の話は単純なのですぐわかったのですが、B社の話は「グローバルアドレスが…」、「ポートを空けて…」とか、話の半分くらいしかわかりませんでした。たぶん、全部わかるようだったら相談する必要もないのだと思いますが。 それにしても、会社によって考え方はいろいろなんだと思いました。両者が「無線で構築する方法、ルーターを設定する歩法など、何種類か方法がある」と教えていただいた上で、「ウチならこの方法が

テレビ会議システムの検討をします

当院では、隣の市に分院として、クリニックをかかえております。 そのクリニックで、「情報系でも無線LANを使用したい」という申し出があり、検討をしていました。 (「情報系」とは、電子カルテのネットワークとは完全に切り離した、メールやOfficeソフト使うためのネットワークです) 無線LANの導入は、概ね「導入する」で進んでいるのですが、その中で、ある先生から「この際、テレビ会議を入れよう」という提案がありました。 たしかに、当院ではいろいろな会議があるたびに、分院からも関係者が出席します。片道30分往復1時間です。会議に出席するといえば、基本的にそれなりの役職者なので、移動時に消費する人件費を積算したら、それなりの金額になります。 当然、私もこのことはずっと頭にあって、いつか実現したいと思っていたのですが、先に現場から言われてしまいました…。 さて、テレビ会議については、いろいろな製品が出ているようで、ネットにはいろいろな情報が掲載されています。なじみのベンダーさんからも、いろいろご提案いただいています。 大きく分けると、「テレビ会議システム」と「Web会議システム」とに分かれているようです。最初は、ベンダーさんによって呼び方が違うのかと思っていましたが、どうやら、「テレビ会議システム」は、専用のハードウェアで達成するものが多いようです。一方の、「Web会議システム」とは、回線を含めた、ソフトウェアによるものが多いようです。 これから検討始めるのでまだなんとも言えませんが、当院では、ハードウェアのほうが良いような気がしています。 理由の一つは、「会議のスタイル」です。まだぼんやりとしたイメージなのですが、Web会議システムの方は、複数の拠点が同時参加する使い方に強いようです。当院では、「本院と分院」というように、「2つの拠点間で、1拠点に複数名が参加する」という目的がはっきりしているので、少し違うのかな…と。 もう一つの理由は、「セッティング」です。医療機関は、ITリテラシーの高い人ばかりではありません。本院には、我々のようにシステム管理者が複数名いるので、何かあってもすぐ駆けつけることができるのですが、分院には専門のスタッフがいません。会議システムを設置するたびに、事務の人が呼ばれたのでは、それこ

XPの入れ替えは、あきらめました

ここのところ、世間ではWindowsXPのサポート終了問題が取り沙汰されています。 Microsoftが、2014年4月9日でWindowsXPとOffice2003のサポートを終了するということで、「急いで買い替えを」というわけです。 遅ればせながら(遅すぎ!)、当院でも検討したのですが、案の定見送りになりました。 当院のネットワークは、基幹業務である「電子カルテ系」と、メールやOfficeソフトを使う「情報系」と、2系統になっています。 電子カルテ系の方は、2012年にすべてWindows7で導入したので、まったく問題ありません。 問題は「情報系」です。 情報系は、各部署にPCを渡した後は、基本的にその部署の管理に任せています。周辺機器を接続するも、アプリケーションをインストールするも、その部署の責任において管理しています。「責任において…」なんて書いてますが、そんな立派なものではなく、無法地帯になっているわけです。 PCを購入する際も、量販店で買ったり、ネット通販で買ったり、その時々でコストパフォーマンスの高いものを選ぶようにしています。だから、メーカーもスペックもバラバラ。 で、今回、「XPサポート終了問題」について、院長に説明する機会があり、この情報系で導入している既存のPCについて、ついに調査をおこなったのです。 その数、実に150台。その方法たるや、まさにチカラワザ。かたっぱじから購入年月とスペックを調査しました。 そして、そのうち3分の2、つまり約100台がXPかそれ以前(!)のOSであることが判明したのです。 もう、この時点で「4月までに買い換えるなんて無理…」と思いましたが、最終的に院長見「買い替え見送り」を進言するには、予算や作業量の問題以外にも、考えるところがありました。 【プログラム開発の問題】 サポート終了で思い当たることといえば、Windows上で直接プログラム開発されている場合でしょうか。その点では、我々エンドユーザーは、あまり縁のない問題なのかと…。 【セキュリティホールの修正がなくなる】 この問題は、XPをインターネット環境で使用するすべての人に共通すると思います。しかし、セキュリティホールとは、新しく生まれるものではなく

テスト環境の大掃除をしています

電子カルテ導入から半年以上が経過するのですが、今さらながら、テスト環境の整備をしています。 導入時はもちろん、稼働後もなにかあるたびに、テスト用の患者、テスト用のユーザー、テスト用の病棟、テスト用のマスタ、なと、いろいろな「テスト用」を使って動作確認やら、入力の練習やらをします。 電子カルテの設定変更については、意外と「試してみたらうまくいった」ということも多いものです。こう書くと驚く人もいらっしゃるかもしれませんが、いろいろいじっているうちに、なんとなく、「こうすれば設定できるのではないか」みたいな「勘」が身についてきます(…ホントか?)。疑問に思うこと全てをサポートに電話して聞くのは、気が引けるというのもあり、自分たちでもいろいろと試しています。 そうなると、「テスト環境」が大事になります。 当院では、各部署に「マスタ管理者」と言って、マスタを変更したりする人がいます。看護師だったり、検査技師だったり、さすがに医師はいませんが、いろいろな職種が「現場のシステム管理者」として活躍してくれています。 そのマスタ管理者が、テスト環境を使って、日夜より良い使い方を研究してくれているのですが、たまに、不都合が生じます。 テスト患者Aを使って、ある条件下において、「日付をまたぐとどのようになるのか」と検証している最中に、その患者を別のマスタ管理者が、退院の挙動確認で、退院させてしまう、なんてことがたびたび起こるようになりました。 たぶん、以前からも起きていたのでしょうが、その時は「アレ?操作がおかしかったかな…」なんて終わっていたのが、皆、システムに精通してきたのでしょう。 そんなわけで、「この部署では、この患者と、この病棟と、この先生を使ってください」(全てテスト用)を整理し始めました。 単純な整理とアナウンスの作業ですが、個人的には、なんか「前進している感」があって、嬉しい仕事です。

電子カルテ上でデジカメの写真をどのように整理するか

電子カルテを運用して半年以上が経過し、我々システム部門に飛び込んでくる問い合わせも、すっかり変わりました。 導入直後は、「ログオンできない」とか「充電ができない」とか、そんな初歩的な話ばかりでしたが、ここのところは、「こういうことをしたいんだけど、なにかいい方法はないか」みたいな、カッコつけて言えば、ソリューションを求められる、みたいな。 さて、そんな中、最近の課題は、「デジタルカメラの画像の整理」です。 以前の記事でも紹介したとおり、当院ではRICOHの G700SE を全面的に導入しています。 患者様のバーコードを読み取ってIDを特定し、撮影した画像のファイル名にIDを含めて、さらにそれを無線LANで送信できるというスグレモノです。 一般的なデジカメと比べればとても便利なのですが、使いはじめると欲が出るというか…。 無線LANで送信てきるといっても、送信先はネットワーク上のどこかのフォルダになります。直接電子カルテに貼り付けられるわけではないのです。それで、当院ではサーバーの共有ドライブに放り込むようになっています。 ここで、問題が2つ発生しています。 【電子カルテ管理ではなくフォルダ管理】 最近、ある先生に指摘されて気がついたのですが、撮影した画像のすべてが電子カルテに貼り付けられているわけではないのだそうです。撮った写真はバンバン共有フォルダに送られるのですが、そのうち一部しか、電子カルテに掲載されてないのです。、現場の看護師がなぜ、一部しか扱っていないのかわかりませんが、先生方としては「なぜ我々が写真をすべて見ることができないのか」ということで不満を訴えているのです。 導入時に、看護部と話し合って決めた運用では、「フォルダは一時的な場所」ということになっていたのですが、それが徹底されていなかったようで、多くの看護師が「基本はフォルダ、そのうちピックアップしてカルテに貼る」と勘違いしているようです。 【フォルダが部署分けされている】 そもそも、前述の「すべて貼り付けてない」のがルールと違うのですが、それが事実上のスタンダードになってしまうと、次の問題が出てきます。 共有うフォルダは部署ごとに分かれているのです。 撮影したものをカルテに貼り付けるプロセスは、まさに手作業です。ファ