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3月, 2014の投稿を表示しています

オーダーと同時に文書が印刷されるのは、ジャマになることもある

電子カルテを導入して1年が経過し、導入直後は「ありがたい」機能だったのが、「ウザく」なることがあります。 最近、当院で見直しを検討しているのが、オーダーに文書作成を関連付ける機能です。 検査や入院など、内容の説明や同意 確認で、患者様と文書を取り交わすことは少なくありません。インフォームド・コンセントの流れから、取り扱う文書の量は増えることはあっても、減ることはないでしょう。 (たぶん、多くのメーカーさんのもそうだと思いますが)当院で使用している電子カルテでは、この大量に発行する文書を、オーダーマスタに登録しておくことができます。「この検査にはこの同意書」というのが、スタッフが全て覚えていなくても、検査オーダーを入力すれば、システムが自動的に出力してくれます。 「書類を渡しそびれることがなくなる」、「用紙のストックが必要なくなる」ということで、電子カルテ導入時はとても画期的だと思われたこの機能、ここにきて見直す動きがあります。 理由は、「診療の流れをさまたげる」ことです。オーダーするたびに「Excelが起動し、文書が生成され…」となり、これを完結しないと、次の操作に進めないのです。正確には、完結させなくても、ある程度のところで保存しておけばよいのですが、オーダーのたびにExcelが起動し、文書が生成され…というのは、慣れてくると、じれったく感じるものです。 ほとんどの書類は 医師が完結させなくてもスタッフでカバーできるので、なおさらです。 現場はなんとかして医師の負担を軽減しようと努力しています。そういった意味では、この仕組みは見直しの時期に来ているのだと思います。 思えば、マウスによるオペレーションが直感的で馴染みやすく「初心者にもとっつきやすい」のに対し、PCの操作に習熟しているほど、ショートカットキーを駆使して、ほとんどマウスを使わなかったりします。 これと同じく、電子カルテシステムも、ユーザーの習熟度に応じて、インターフェースを見直すことが必要なのかもしれません。 現在は、診療終了のタイミングで文書をまとめて生成できないか、カルテメーカーさんと打ち合わせているところです。

予約のキャンセルをフォオローする(に取組中、先はまだ長い…)

医療業において、予約のキャンセルというのは頭の痛い問題です。 ひとつは経営上の問題です。 医療の業界では、ホテルやレストランなどのように、「キャンセル料」という感覚が、病院側にも、患者様にもありません。ですから、キャンセルする方は簡単にキャンセルできます。すると、病院側はよほど上手にやりくりしないと、せっかくそろえたスタッフや高額な医療機器が、生産性を発揮できなくなってしまいます。 前述のホテルやレストランみたいに、完全自由競争の業界ではなく、規制産業としてある意味では守られている部分もなるので、しかたのない部分であるとは思いますが、こういう部分をどのようにケアするかが、病院経営にいくらか影響するのではないかと考えています。 大型の機器を使用する検査や、リハビリ、あと、歯科クリニックなんかでは、かなり苦労されていると思います。 この点は、現在いくつかの取り組みをしているので、いずれ記事としてアップしたいと思っています。 もう一つは、医療上の問題です。 経営とは全く関係ありません。例えば、重い疾患の疑いがあり、精密検査をする必要があったとします。取り急ぎ検査を予約したものの、当日になって患者様からキャンセルの電話が入ります。 患者さんにしてみれば、いろいろ事情はあるでしょう。雨や雪が降っただけでも、お年寄りや具合の悪い方には辛いでしょうし、あるいは、事情があって患者様ご本人に病状の深刻さを伝えていないこともあります。 問題は、このキャンセルに対応した、次の手段が取れないことにあります。 当院では、予約の電話は基本的に事務スタッフが対応します。医療上の判断が必要であれば看護師に、看護師で迷うようであれば医師に指示を仰ぐ仕組みになっています。 それでも、漏れが出るということで、現場では、日々いろいろなアイディアを検討しています。 さて、今日の記事は、我々システム部門でこの「医療上の問題」に取り組んでいることをご案内します。 まず考えたのは、日々発生する「キャンセル」を補足して、それが、 A.すでに予約が予約が入っている B.予約は入っていないので、フォローの必要あり C.予約は入っていないが、フォローの必要なし に仕分けして、関係するスタッフに提供できないかと追うこと。 当院で採用している電子カルテのベンダーは、デ

Webプログラミングの勉強始めました

今、医療機関のシステム部門で仕事をされている方、また、それに関わる仕事をされている方は、保険改正の仕事で、日々過酷な生活を送っておられるのではないでしょうか。 当院では、電子カルテを導入してから、初めての大規模改正です。ある程度予測はしていましたが…、とにかくガンバルしかありません。 そんなビッグイベントがあっても、日常業務は動いているわけで、「改正で大変だから後回しにしてくれ」なんで言い訳が通用するはずもありません。(たまにダメモトで言ってみたりしますが) さて、そんな忙しい日々ではありますが、また一つ新しいことに取り組もうとしています。 表題にもある通り、Webの技術を使って、HIS上で情報共有を促進しようと考えています。 経緯はいろいろあるのですが、当院で採用した電子カルテでは、ちょっとした情報でもメニューを手繰って行って開かないといけないので、Webサーバを介して簡単にアクセスできないものかと考えはじめたたのです。 用途は、主に予約関係です。予約をともなう検査や、リハビリなどでは、キャンセルが発生すると売上がその分減少します。 ホテルやレストランと違って、キャンセル料を取るような業種ではないので、「キャンセル」については、どこの医療機関さんでも困っているのではないでしょうか。 私は、過去に歯科の経営を担当していたことがあるのですが、その時は本当に深刻な問題でした。 電子カルテのシステムで予約管理をしているので、このデータを公開することができれば、キャンセルで空いた予約枠に、臨時のオーダーを入れられるのではないか、と考えています。 ただ、電子カルテのインターフェイスが重いのです。メニューから予約サーバーを起動して、目的の検査項目を指定して…、なんてことを現場の人達にしてもらうわけにいきません。 そこで、Webサーバーを立て、SQL Serverのデータを直接見に行き、結果をリアルタイムにHTMLで表示する仕組みをつくろうと考えています。 じつは、このたび2014年度のシステム部門の年間目標として、「データの二次利用を推進すること」を掲げております。 勉強しなければいけないことが次から次へと増えますが、コツコツと取り組みたいと思っています。

スイッチングハブの設置場所が問題

今日は、朝一番で分院から呼び出されました。 「薬品の発注に使っているPCがネットワークに繋がらない。午後に発注かけるからそれまでに何とかして!」と。 その分院には明日用事があって行くことになっていたのですが、そんなわけで1日前倒して今日行ってきました。 事前に情報は入っていたのですが、「どうも昨日、透析室でステーションのレイアウト変更したらしく、そこが怪しい」とのこと。なぜ透析室…? 分院では、サーバー室はもちろん、専用のハブボックスなどがないため、透析室の中にフロアのLANが集約されているとのことなのです。 到着するなり、問題の透析室に出向くと、PCデスクの足元に、スイッチングハブが無造作に置かれ、何本ものLANケーブルが集中しているではありませんか。 スイッチのランプを確認すると、これがほとんど点いていない! でもって、刺さっているLANケーブルには、一応ネームタグが付いているのですが、その中に「薬局」がない! この時点で「昼飯抜き」を覚悟し、それからは、1本1本、刺しては抜いて反応を確かめるの繰り返し。 やっとの思いで薬局につながっているケーブルを探し当てたのですが、そこには全然関係ないネームタグが…。聞くところによると、その部屋を薬局として使い始めたのは、ここ数年(私がこの病院に勤務する前)のことなのですと…。 まあ、その他にも、一応スイッチに刺さっているものの、反対がなにもつながっていないケーブルなど、ループにならなかったのが奇跡と思えるようなLANケーブルの束。 今回は、バックヤードのLANだったからよかった(よくない!)のですが、基幹業務のLANだったらと思うとゾッとします。 現場で勝手にLANをいじってこのようなことにならないよう、日々、「LANはシステム部門で配線するので、たとえちょっとした配置換えでも声をかけてください」とアナウンスしています。 しかし、今回は現場だけを責められません。そもそもの配線があまりに無造作すぎて、これでは、現場の人達に緊張感が伝わりません。我々システム部門の仕事の緩慢さが招いたトラブルということを自覚しました。 なんとか薬品の発注に間に合い事なきを得たのですが、改めて分院のLAN配線を見なおさなければいけないと覚悟した1日でした。