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納期1週間以上のヘッドフォン、MDR-NC750

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今日は、仕事には直接関係のない話です。 少し前に話題になった、政府からの携帯電話料金値下げ要請、この先どうなるのでしょうか。 携帯「実質0円」、高市総務相が問題視 (2015/11/18 YOMIURI ONLINE)  たしかに、携帯電話の料金が下がってくれればありがたいのですが、これって政府がコントロールするものなのか、なんとなく違和感があります。 「料金体系が複雑すぎる」という指摘もあるとのことですが、それ言ったら、生命保険の契約内容なんてどーなるのか…。 さて、携帯電話と言えば、10月末に長年使っていたスマホを買い換えました。 SONYのXperia Z5(Premiumじゃない方) DocomoのSO-01Hです。 このZ5を選択する理由の一つに、「ハイレゾ」の再生に対応していることがあります。 ハイレゾとは(SONY) 幼少期をアナログレコードで育ち、中学のころにCDのクリアな音を体験した私。 友人の家で初めて聞いたCDの音質に衝撃を受けて以来30年、今年になって急激に広まりつつある「ハイレゾ」には、さほど期待していなかったのですが、家電量販店の試聴コーナーで体験して依頼、すっかり魅了されてしまったわけです。 ハイレゾを再生できるスマホを手に入れたのだから、ヘッドフォンもハイレゾ対応のものにしたい…。 Xperia Z5の発売と同時期に専用(?)ヘッドフォンとして MDR-NC750 がリリースされました。 ハイレゾ対応に加え、ノイズキャンセル機能を併せ持つという、意欲的な製品。 しかし、お値段、12,800円(税別)。 中小病院の事務員の財布に12,800円は正直イタい。 都会の人は電車など公共の交通機関で通勤される方は、毎日のようにヘッドフォンを使うかもしれませんが、私は郊外(というか田舎)で生活しているので、通勤もプライベートの移動も、基本的に自家用車。費用対効果が…。 値段が下がるのを待つか、価格比較サイトで調べるも、様子がおかしい。 どうも、量販店では販売せず、ソニーストアか、AUショップのみの販売のようです。 しばらくまって、 一向に値下がりせず。 あまり出番のないヘッドフォンに12,800円、迷っていましたが、ボーナスの支給が確定したという特報を聞き、

院内PHSが交差感染の原因になる?→内線電話のスマホ化に追い風となるか

あるケータイ電話キャリアの方か情報提供いただきました。 医療業界では、かねてから、医師や看護師が持つPHSが、院内感染の原因の一つになっていることが指摘されているのですと。 そして、その対策として、ウェアラブル端末の採用を検討している医療機関がいらっしゃるとのこと。 なるほど…。 ネットで調べてみると、確かにこれらの内容を示唆する情報や、院内研究のテーマとして取り扱った際の論文が出てきます。 いずれの情報も、結論としては PHSを媒介として交差感染する可能性は十分にある。 したがって、適切なタイミングでPHSを消毒する必要がある とのこと。 そこで、先進的な医療機関では、スマホ+ヘッドセットをはじめ、ここのところ一時期の過熱ぶりをひそめているウェアラブル端末の採用を検討されているのですと。 ワタクシ、かねてより、なんとも前時代的な院内PHSの運用を、IP電話+スマートフォンに置き換えることを企んでいるのですが、これは追い風か…? さっそく、感染対策委員会に話を持ちかけてみようと思います。 「感染対策として…」 なんてことになれば、心強いことこの上なし、です。 しかし、そうなると、応答操作はやはり「声」ということになるのでしょうか。 過去に、電子カルテの音声入力が、かなりの費用を投じて導入した結果さっぱり使われなかった、という苦い経験があるので、どんなものなのかと思います。

給与明細を「Web明細」で

先日、他の病院のシステム管理者の方と話す機会があり、人事システムの導入のことを相談していたのですが、そちらの病院では、人事システムはとうの昔に導入済み、さらに、給与明細を「Web明細」にしているのですと…。 これには、正直驚きました。 いわれてみれば、クレジットカードの請求明細なんて、どんどん[Web明細」化されていますが、まったく発想がありませんでした。 大規模病院や、拠点が複数存在するグループ病院などでは、至って効果的な取り組みだと思います。 ところで、そのWeb明細を実際に導入されている病院の方が、いくつか注意すべきポイントを教えてくれました。 プリント方法の問い合わせがしばしば 役所などの手続きで、紙で明細が必要なときは、もちろんプリントアウトも可能なのですが、稀に、ハードコピー、つまりブラウザのキャプチャ画像を持って行き「通用しない」と問い合わせを受けることがあるそうです。 非常勤医師は、応じてくれないので完全移行はできていない 医療機関ならではの悩みですね。他の職種ではこんなことないと思うのですが…。 というわけで、明細用紙のストック&郵送作業はゼロにはなっていないそうです。 他の病院の方とお話しすると、ホント、勉強になります。 さっそく、事務長に提案してみるつもりです。

Webサイトの運営体制を検討

システム部門時代の仕事の引き継ぎがようやく終わろうとしています。 そんな中、院長から直々に命じられたのが、「Webサイトのリニューアル」です。 「経営企画室」を立ち上げたものの、どんな仕事をやるのかと思っていましたが、「広報」は求められている仕事の一つのようです。 まず、現在の当院のWebサイトが制作されたのは、私がこの病院に採用されるずいぶん前、少なく見積もっても今から5年、おそらく7~8年前に制作されたものです。 CMS(コンテンツマネージメントシステム)を使い、院内の職員でも編集が可能…というものです。 当時は一生懸命制作したのだと思いますが、ページデザインに古さは否めず…。 まあ、企業のホームページをCMSで制作しているのって、あまり見かけないし…。 さて、デザインとともに問題なのが、「運営体制」です。 大規模な病院で「広報」に関する担当者や部署がしっかり決まっているのでしょうが、中小規模の病院では、事務系の部署の「誰か」が片手間でやっていることが多いと思います。 そこにいくと、当院では、一応、「広報委員会」があり、そこがWebサイトの運営を行っています。 ところが、この「委員会」というのがやっかいで…。 「委員会が運営している」と聞くと、しっかりやっている印象をお持ちになるかもしれませんが、そうでもないのです。 委員会には、各部署から担当が割り当てられて参加するのですが、その人選が問題です。 聞くところによると、広報委員会の設立当時は、「広報戦略を担う」場として、各部署からある程度のポジションについているメンバーが参加していたらしいのですが、時間とともに、メンバーが入れ替わり、今では入社1~2年目が大半を占めています。 各現場にしてみれば、自分たちの本業とは直接のつながりを感じられない「広報」という仕事に、貴重な戦力をさいている場合ではない…、ということなのでしょう。 いつの日か、広報委員会は形骸化し、とりあえず、「休診情報」など、固定化された情報をメンテナンスするだけになっているとのこと。 Webサイトのリニューアルも必要ですが、この際、運営体制を考えなければいけませんね。

当院で経営企画室に求められていること

ブログのタイトルを変更しました。 「中規模病院の経営企画室のブログ」 気のきいたタイトルが思い浮かばず…、というほど考えていませんが…。 ブログのテンプレートも、変えてみました。 「病院のシステム管理者のブログ」からの読者の皆さん、システム関連の記事もぼちぼち書いていくと思いますので、よろしかったら今後ともお付き合いください。 さて、病院の経営企画部門というと、「院長直轄の精鋭部隊」みないなイメージを抱くかもしれませんが、当院ではまったく違います。 当院は、地方の中規模病院です。 ありがたいことに、これまで経営についてあまりギスギスしたところはなくやってることができました。 どうやら「経営企画室」は院長の発案とのことなので、なにか思うところあっての設立なのでしょうが、いまのところ具体的な話は聞いておりません。 このブログでは、企画部門としてのノウハウを紹介するなんて100年早い…、むしろ、中小規模の病院でどんな企画仕事があるのか、そしてどんな問題がありどのように解決する(できない)のか、そんな記事を書いていきたいと思っています。

システム管理者として目指していたこと

今日の記事は長いです。 技術的な話題はありません。 部署異動にあたっての 前回 の記事で書いたとおり、この11月から、システム部門を離れ「経営企画室」として仕事をしております。 経営企画室の仕事はとても静かな始まりです。というか、システム部門の仕掛かり案件が多く、引き継ぎ資料のまとめに追われる毎日です。 前回、システム部門を離れることが決定したこを書き、こんなコメントをいただきました。 前々からよく拝見させていただいていました。私も中規模病院で電子カルテやPC関係の管理をしています。 当法人においても、システム部門の扱いは同じようなものがあり、格はいつも下に見られているように思えます。 経営企画室ができるならそこにシステム部門を異動させ、病院経営の一翼を担う的な扱いをして欲しいと思います。 このコメントを拝読し、共感するとともに同じ境遇の方にエールを送りたいと思いました。 また、個人的にも、節目というか、一つの区切りとして、システム管理者として考えていたことを書き残したいと思いました。 それほど高くなかったシステム管理者としてのモチベーション 私は、プロフィールにも書いているとおり、医療機関や福祉施設の経営企画部門で仕事をしてきました。40代になり、あるご縁で、電子カルテ導入の仕事をするために今の病院に入職しました。 じつは、この病院で採用になるとき、当時の事務長からこんなことを言われていました。 「病院として目下最大の課題は電子カルテの導入を成功させることであり、それが落ち着いたら、これまでのキャリアを活かして経営の仕事に関わってほしい」と。 もちろん、まったく面識のなかった私を、経歴書と短時間の面接で急に「経営にも関わって…」とは、電子カルテ導入という過酷な仕事をさせるにあたってのリップサービスかもしれませんが、私自身も本職でないITの仕事よりも、その方が病院に貢献できると思っていました。 そんなこともあって、システム部門の仕事は、どこかに潜在的に「期限付き」という意識があったと思います。 なので、「ITを使って、この病院を発展させたい!」みたいなモチベーションはなかったんです。 医療におけるITの重要性を実感する ところが、仕事が進むにつれて、システム部門の仕事の奥深さにハマっていきます

部署異動決定…、「経営企画室」

9月に「 部署異動になりそうな気配 」という記事を書きましたが、その「異動」が決定しました。 11月から新しい新しい部署が発足します。その名も「経営企画室」。 人員は私ひとり。これを部署と呼んで良いものなのか…。 どんな仕事をするかも具体的には聞いておりません。どうなることやら。 そして、システム関係の仕事は、これまでのシステム部門を「係」に格下げし、総務課の参加に入れるとのことです。 以前の記事で、やり残していることがたくさんあると書きましたが、それも頓挫することになるのでしょう。 病院としては、電子カルテが落ち着き、コスト部門に人員を割く時期は過ぎたと判断したのでしょう。 さて、今のところ、このブログは継続しようと考えています。 システム関係の話は少なくなってしまいますが、いろいろな話題が提供できるかと思います。 よろしかったら、引き続き応援お願いします。

漏電検査で電子カルテ用サーバーのUPSが故障

先日、年に一度の漏電検査があり、「またしても」トラブルが発生しました。 前回 (シャットダウンシークエンスの設定ミス)と違い、今回は電源供給の問題なので、我々システム部門のミスではないのですが…、心臓によくないです。 トラブったのは、電子カルテサーバーに接続しているUPSです。 漏電検査で、一時的に病院全体が停電、その間は自家発電からの電源供給に切り替わります。 漏電検査が終了して自家発電から通常電源に切り替わるときに問題が…、過電流が発生した「らしい」のです。 その影響で、UPSに内蔵されているバッテリーへの充電ができなくなっているのだと。 電子カルテサーバーは、冗長化の目的であらゆるものが二重化されていますが、UPSも多分に漏れず2系統備わっており、1系統のUPSが仮に停止しても、電子カルテの機能そのものに問題はありません。 というわけで、昨年のトラブルのようにシステムが停止し捨てしまうような大事にはなっていません。 サポートの契約に基づき、近くUPSをそっくり交換いただくことになりました。 さて、「過電流の影響でUPSが故障した」とは、サーバーベンダーさん保守を請け負っている会社のコメントなのですが、個人的には納得いっていません。 納得いかないことの一つは、「過電流」です。 今回の件で、電子カルテサーバー以外に、電話交換機に影響が出たようなのです。裏を返せば、「それだけしか影響がなかった」とも言えます。 電子カルテサーバーと、電話交換機はまったく別の場所に保管されており、電源の系統も異なります。まったく別の場所なので、まさに病院全体に影響が出たと考えられるのですが、なぜこの2つだけだったのか。 もう一つは、UPSって、過電流くらいで故障してしまうものなのか、ということです。 一口に過電流と言ってもその程度は様々でしょうし、電流が強ければそれもありうるでしょう。 しかし、サーバー室には電子カルテサーバー以外にも様々なサーバー&UPSが存在します。中でも、電子カルテシステムのUPSはまさに基幹システムということで、しっかりしたモノを採用しています。それ以外のUPS、UPSを介していないサーバーも無事だったのに…。 そんなわけで、トラブルの説明について納得いっていないのですが、さらに納得いかないというか、不思議な

DELLのEMC買収で、仮想化ソリューション市場に変化が起きるか

DellがEMCを8兆円で買収、最大の脅威はパブリッククラウド(IT Pro by 日経コンピュータ) デルがついにEMCの買収計画を発表--VMwareの運命やいかに(ZDNet Japan) DellによるEMCの買収はかねてから噂されていたようですね。 ネット上には多数の記事がアップされているので、詳細な分析はそちらをご覧ください。 一医療機関のシステム管理者が思うところは、なんといってもVMwareの今後です。 国内では(海外の事情はよく知りません)、仮想化ソリューションと言えばVMware…、まさに「デファクトスタンダード」という感じではないでしょうか。 医療機関でも、このVMwareによる仮想化ソリューションをベースにHISを構築する例を耳にするようになりました。 我々のような、中規模クラスの病院にも、そろそろ本気で仮想化を検討する時期だろうと思っていたところにこのニュースです。 DELLのサーバーソリューションの信頼性 多くの記事が指摘してしているのは、「VMWareの独立性が保てるか」です。 VMwareを導入する際、ハードウェアとしてDELL製品を使用することが、限定されないまでも、そうした方がなんらかのメリットがあるのだろうと想像してしまいます。 すでに書いたとおり、今、仮想化ソリューションを導入することになれば、VMwareはダントツの有力候補なわけで、だとすると、今後「仮想化=DELL」となってしまうのでしょうか。 ところで、DELLのサーバーって、実際のところ、どうなんですかね。 当院が電子カルテを導入するとき、ハードウェアも電子カルテベンダーさんにお願いしました。もちろん、「その方が楽だから」ということは誓ってありません…。数社に相見積もりしたのですが、結果的に電子カルテベンダーさんからの購入が最も安かったのです。 問題はその構成です。クライアントPCはDELLで、サーバーはHP。なぜハードウェアベンターを分けるのか率直に疑問を投げかけたところ、「DELLはコスト的に有利なのですが、トラブルが多いから、サーバーはちょっと…」という話だったのです。 そう言われて導入したHPのサーバー、細かいアラートはたまにありますが、大きなトラブルに見舞われたことは、導入後3年が経過する現在

PACSの強制クローズで「おつり」

当院では、PACSの設定で、1人の患者を開き続けられる時間を30分としています。 30分経過すると、自動的&強制的にクローズするよう設定しているのです。 なぜこのような設定をしているか。 当院では、レポートはPACSの機能を使用してしています。 電子カルテや専用のレポートシステムを使用する場合もあるそうですが、当院では、読影医の使い勝手を考慮してPACS純正を使用することになりました。読影医は、もっぱら電子カルテは使用しないとのことで、PACSだけで完結する方がよかったのです。 ところが、閲覧するだけの医師も、読影医も、同じ「PACS」を使うので、どうしても排他制御の影響を受けてしまいます。他で画像を開いていると、読影がレポートが書けないのです。 読影医の先生がレポートを書こうとすると、「この画像を〇〇(コンピュータ名)で開かれており…」というメッセージが出て、何もできなくなってしまいます。 何度か、「見終わった画像は閉じてから離席してください」と周知したのですが、特に病棟の先生や、医局のPCで、開いたまま席を立ってしまう先生が多く、ならば、強制的にクローズさせてしまえ、という話になったわけです。 ログオンしたまま席を離れるって、セキュリティ的にも問題が…。 さて、この「30分ルール」ができてから、しばらくは平穏であったのですが、先日、新しい問題が。 手術室で、術中に大型のディスプレイにPACS画像を写しているのですが、「30分毎に画像を開き直さなければならない」とのこと。 なるほど…、それは確かに面倒。 さっそく、PACSベンダーさんに、PC単位で強制クローズの設定を変えられるか問い合わせ中です。 それがダメなら、定期的にアクセスし直す仕組みがとれるか、あるいは画面のキャプチャを表示させるか、検討が必要です。 本当に、この仕事をしていると、ちょっとした変更が思わぬ影響を及ぼすことに驚かされます。 こんな話をPACSベンダーの担当者と話していたら、「そういうの、『おつりがくる』っていうんですよ」と。 うまいこと言うな…。

デジタルサイネージについて

先日、事務長より、患者様向けのデジタルサイネージの検討するよう指示を受けました。 デジタルサイネージ…といわれて思い出すのは、先日、近所にできた総合スーパー。 いたるところにディスプレイが設置されていて、それが一斉に同じ動画を再生しているから、ものすごいインパクトだった記憶があります。 無線LANによる配信技術や、クラウドでのコンテンツ制作が普及してきて、デジタルサイネージのコストが下がってきたのでしょう、最近は医療機関でも普及しているようです。 先日、見学で訪問した総合病院さんでもかなりの台数をそこかしこに配置されていました。 じつは、当院では10年以上前(私が入職するずっとまえです)から、部分的にデジタルサイネージ(当時はこんな呼び方ありませんが)を導入しており、今回は、掲示板のあまりの散らかりように事務長が耐えかねて、「もう、全部デジタルにできないのか!」と言ったとか、言わないとか…。 さて、デジタルサイネージについての個人的な考えを整理しておきます。あくまでも「当院で導入するなら」の話ですので、ご了承ください。 掲示板が煩雑にならない 患者様に情報を伝える方法としては、掲示板にポスターを貼るというのが一般的だと思われますが、紙のサイズがバラバラだったり、新しいものと年単位で貼っているものがあったり、どうしても煩雑になります。 集中管理できる 医療機関向けのデジタルサイネージのサービスを利用すると、たいていの場合は、専用のコンソールが用意され、コンテンツを集中管理できるようになります。 管理者は、いまどんなコンテンツが配信されているか、一覧することができ、また表示する順番の変更や、停止の操作が可能になります。 当然ですが、紙媒体と異なり、院内に設置されている複数の掲示板を回る必要もありません。 コンテンツ制作のアウトソース 多くのサービスでは、単なる「コンテンツ配信」だけでなく、コンテンツの制作まで含めたサービスを提供しているようです。 医療機関がコンテンツを自前で作るとなればたいへんな負担になります。しかし、多くの医療機関をクライアントに持つデザイナーが制作するとなれば、スピーディに、クオリティの高いコンテンツが制作できます。 例えば、今の時期なら多くの医療機関が「インフルエンザの予防接種は

MicrosoftのVDAライセンスの更新を忘れていた

ポカをやらかしてしまいました。 カルテベンダーさんからの連絡で、あるライセンスの更新期限が迫っているとのこと。 そのライセンスとは、Microsoftの「VDAライセンス」とやら。 同社のサーバーOSで仮想デスクトップ環境を使用するためのライセンスであるとか。 電子カルテ導入時に「3年間」のライセンス料を支払って使用してきたわけですが、まさにこの9月で3年の使用期間が満了するとのこと。 正直言うと、「今月が契約更新」ということを忘れていたのではなく、そもそもこの「VDAライセンス」というものを認識していなかったのです。 ですから、もちろん予算にも計上していません。 「あれから3年か~」という思いにふける時間もなく、もう9月も終わろうとしています。 あわてて事務長に説明し謝罪、現在、契約更新の手続きを手配中です。 それにしても、3年というのはわかりづらいですね。 1年更新なら毎年の予算編成の時期に気がつくし、あるいは、サーバーの保守契約とあわせて(例えば5年など)おけば、見直しの段階で気がつくでしょう。 なんとも半端な…。

部署異動になりそうな気配

ブログの更新が少し空いてしまいました。 じつは、タイトルの通り、私自身が部署異動になりそうで、身辺がバタバタしております。 どうも、院長の意向では、私に企画の仕事をさせたいらしいのです。 今までこのブログでも書いてきましたが、当院は地方の中小規模病院で、今、都心部で医療機関で繰り広げられている経営戦略や、積極的な広報など、そういった経営に直結することはあまり手が着いていませんでした。 今後は、どうもそういったことに着手していきたいようなのです。 なので、まったく新しい仕事が始まるわけで、新しい部署が設立されるのか、今の部署で兼務するのか、どちらかというと「部署異動」とは少し違うのかもしれません。 先日事務長から打診を受けたわけで、これからまた上層部で検討されるのでしょう。 おそらく上層部には、2年半前に導入した電子カルテが落ち着いてきたところで、システム部門の人員が余剰に見えるのかもしれません。 私としては、落ち着いてきた今だからこそ、手を付けたいことがいくつかあります。 データの利活用 これまで、安定稼働させることと、機能改善の要求に応えることに追われてきました。 2年半の運用でデータが蓄積され、データを病院運営に活かすにはまさにこれから、と思っていたところです。 災害・トラブルの準備 これまで運良く大きなトラブルなく運営してこられました。しかし、落ち着いてきた今こそ、大規模災害や、予期せぬトラブルでシステムが停止した場合の対応策を練っておきたいものです。 システムリプレースの準備 そして、次世代システムの準備です。電子カルテ以外にも様々な部門システムがあり、これらを最新の技術動向も含めながら効率的にリプレースするには、綿密な計画が必要です。 などなど、やらなければならないことが山積してしていると思っていたのですが、この辺は上層部の考えとギャップがあるようです。 思い返せば、先日担当した「Webサイトのリニューアル」では、「製作」の範囲を超えて、「企画」まで踏み込むことをもとめられていました。 医療に関わらず全ての中小企業では、潤沢に「専門」のスタッフを抱えられず、1人の職員が「兼務」でいろいろな仕事をこなすものだと思い、なんとかやってきましたが…

iPod活用の取り組み-セコメディック病院さん(千葉県)

私は、ドコモの雑誌読み放題サービス、「dマガジン」のサービス開始(2014年6月)からのユーザーです。 dマガジンのおかげで、それまでは手にしなかった雑誌も読むようになりました。 その一つが、「MacFan」です。そのMacFanで、興味深い記事がありました。 今リリースされているMacFanの10月号で、千葉県のセコメディック病院さんが、3点認証にiPod touchを使っているという、センセーショナルな内容。 iPod touchやiPadを業務で使えないか…、ITに携わる人の多くが同じことを考えるのではないでしょうか。 価格も手ごろ(ノートPCや従来のPDAに比べれば)で、その携帯性は語る必要がありません。 どこかのメーカーで開発してくれないかな…、と考えるのが普通ですが、そこは”あの”セコムがバックのセコメディック病院さん。 記事からは、セコメディック病院さんが自ら積極的に開発に関わっていることがうかがえます。 ページ数にして2ページの記事なので、システムの仕様など、詳細なことは書かれておりませんが、夜間回診の実情など、医療期間のIT部門の職員なら「なるほど」と思う内容です。 ぜひ手にとって読むことをオススメします。

docomoの解約違約金が意外に安くて、機種変を見送った

6月に 「iPhone6(Plus)かXperia Z4か 」という記事を書きました。 ザックリいうと、「2年縛り」が7月に終わるので、満を持してMNPでスマホを買い換え、さらに、これまで使ってきたSONYをやめて、iPhoneにするか…?という記事でした。 あの後、悩みに悩んだあげく、タイトルの通り機種変更をしばらくしないことにしました。 機種変更を見送ることになった理由はいろいろあるのですが、その一つがdocomoの解約違約金が意外に安かったことです。 通常、大手キャリアのプランは「2年縛り」が前提で、MNPで他社に乗り換える場合1万円ほどの解約違約金が発生します。 この違約金を払わないようにするには、2年周期でおとずれる「契約満了月の翌月」にMNPを実施する必要があります。 私にとっては、この8月が「契約満了月の翌月」だったわけですが、店頭でMNPの手続きを確認していくと、気になる情報が…・ docomoでは、10年以上の契約者は、2年縛り期間中の解約委託金が3,000円程度になるというのです。 10,000円となると、なんとかこれを節約したいと思うものですが、3,000円くらいだったら、まあいいかな~、と。 さらに、これを聞いて「docomo、なんか良心的だな…」と思ってしまったわけです。 私の勝手なイメージですが、dokomoは「電電公社」のイメージがあって(古い!)…、あまりイメージが良くなかったんですよね。 auやソフトバンクががんばっているのに対して、docomoは大資本に任せて殿様商売的な…、IR資料を見たこともなく、本当に個人的なイメージなので、関係者の方がご覧になっていたらお許しください。 転入してくるユーザーに対して利益になる変更であれば、「ユーザー獲得」という意味でわかやすいのですが、今回は転出するユーザーに対するメリットです。 docomoの社内でどう決まったのかとても興味があります。 なんらかの外圧で決まったのか、それとも最大キャリアとしての矜持なのか…。 そんなわけで、機種変を少し先にすることにしました。

サポートに無駄な問い合わせをしない

電子カルテを導入して2年半になりますが、いまだに初めて使う機能があったり、見たこともないパラメーターをいじったります。 そんなわけで、私が最も連絡を取り合う仕事上の相手と言えば、間違いなく電子カルテベンダーの保守窓口です。 さて、最近、この私の部署のメンバーの1人で、この保守窓口に対する「問い合せ方」が気になっています。 現場から「こういう機能はないのか」、「こういう設定にしてほしい」と連絡を受けると、それをそのまま保守窓口に問い合せているように見受けます。 メールのccを見て、その問い合わせが過去に他のメンバーが解決済みであったことに気づく。 あるいは、現場からの提案よりも、別のアプローチで解決した方が良いことに気づく。 過去に処理した案件を検索するもよし、部署のメンバーに一声かけるもよし、すこし立ち止まって考えてくれれば良いのですが、つまりは、単なる取り次ぎ役になっているのです。 カルテベンダーとの保守契約は定額制になっており、問い合わせが多いから金額が跳ね上がるというようなことはありません。 しかし、料金が変わらないからといって、なんでもかんでも保守に持ち込むというのは、いかがなものか。 保守窓口のリソースは有限であり、問い合わせが多けば、その分バックオーダーが増えます。 我々が無用な問い合わせで保守の手間を増やせば、他の病院が割を食う。その逆もしかり。 その「問い合せ」が必要に迫られたものか、無駄なものか、保守窓口の方にはわからないでしょう。 本当に急ぐ必要があるのか、本当はそうでもないのか、それもわからないでしょう。 これはモラルの問題。 タイミングを見てメンバーに注意しなければなりません…、うーん気が重い。

部門システムが朝からハードウェアトラブル、代替機があって助かった話

今日は、朝から栄養計算システムがトラブって大騒ぎでした。 朝早く、私のPHSが鳴り「なんだよ、こんな時間に…」と嫌な予感をビシビシ感じながら電話に出てみると、「栄養計算が起動しないんですけど」と。 この電話を受けたのが朝の7:00前。 ちなみに、私はいつも7:00前には事務所に出勤しています。 私の部署では、早出や遅番などの制度はとっていないのですが、朝誰もいないオフィスで仕事をするのが好きで、早いときには6:30頃、遅くても7:00前には出勤しています。 で、それを職員の皆さん知っているようで、「待ってました」とばかりに朝一番で電話が来ることが少なくありません。 トラブルの話に戻ります。 当院では、食事のオーダーは電子カルテで入力するのですが、それを集計し栄養科の職員が実務に使えるようなデータにするのは栄養計算システムなのです。 現場に到着してみると、栄養計算システムのサーバーが起動していません。 ということは、栄養計算システム全体が機能しておらず、食数の集計や、食札の印刷ができないということです。 昨日のうちに、あるていど朝食の仕込みはできているとしても、夜間に発生した食種変更や、緊急入院のオーダーが補足できません。 ディスプレイには何も表示されず、電源のランプがオレンジで点滅しています。 おそらく電源ユニットか、マザーボードから、いずれにせよハードウェアトラブルであれば簡単な話ではないことを伝えると、真っ青になる栄養科職員。 とはいうものの、私の頭には一つだけ解決のオプションがありました。 サーバーとはいえ、筐体は普通のPCです。栄養計算システムはサーバー×1、クライアント×2のこぢんまりとした構成なので、サーバー専用機を導入するほどでもなく、サーバーも他のPCと同じ機種を使っています。 そしてここが重要なポイント。そのPCは、電子カルテ用として、院内で最も多く出回っているPCと同じ規格。 電子カルテ用のPCを持ってきて、ハードディスクさえ交換すれば、起動するはず…。 というわけで、倉庫に戻りPCのストックを探したのですが、ない…。 「あれほど、機種ごとにストックを用意するようやりくりしろと言っているのに…」とここで嘆いても始まりません。

人事システムの導入を検討しています

病院の中には、HISに関連するシステム以外にも、いろいろなシステムが稼働しています。 財務会計や給与、購買など、診療とは直接関係ないシステムがこれにあたります。 これらのシステムは、限られた部署で使用するものなので、我々システム部門の人間は、あまり関わりがないというか、関わりたくないというか…。 今日は、そんな部門システムの話です。 このたび、我々システム部門から、「人事システム」の導入を提案することにしました。 さきほど、部門システムには「関わりたくない」と書いたばかりで、なぜ自ら関わることになったか…。 実は、電子カルテの導入プロジェクト真っ盛りだった約3年前、ユーザーマスタを作ろうと、人事部門に協力を要請しました。そこで、まともに使える職員マスタがないことに気づきました。 人事部門は、給与システムが導入されていました。給与システムはその名の通り、「給与」が正しく支払われれば良いのです。使っている職員マスタの部署や役職、資格などの情報でも、給与計算に関係ないものは省かれていたのです。 おかげで、職員マスタの制作に想定外の時間がかかってあせったものです。 人事部門の仕事に懐疑的になったのはその頃からです。 この程度の職員情報しかなくて、大丈夫なのかな…、と。 その後も、人事部門の事務所に出入りしていると、交わされる会話がなんともアナログな話ばかりであることに気がつきます。「あのファイル(紙)って、誰がもってるんだっけ?」、「〇〇病棟の〇〇さんて、主任になったんだっけ、まだ副主任だっけ?」と、こんな感じです。 よく観察していると、人事部門には古株の職員がいて、その人に聞くと、昔のことでも結構「なんとかなる」のです。 まあ、「なんとかなる」のですが、問題はそれに費やす時間です。一つの調べ事が完結するまでに、多くの人を巻き込みます。そして、記憶はあくまで「記憶」、「うろ覚え」を確実な情報にするまでに、結局いろいろな書類をひっくり返す。 大学病院ほど大勢の職員がいるわけではありませんが、現役だけで数百人、退職者を含めたらウン千人です。 おそらく、人事部門の職員も、「現在の非効率」と「将来の破綻」をうすうす感じていながら、日常業務に追われて動けないのでしょう。 「人事情報をシステムで管理すれば良いのに」とずっと思っていまし

OUTLETに登場して注目を集めているVAIO Tap21

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SONY時代のVAIOが、突然ソニーストアで販売されました。 機種は、VAIO Tap21。「デスクトップ」の一言でくくってしまうのは、なんか違う気がしますが、分類すれば「デスクトップPC」です。 PCの仕様や金額は、 ソニーストアのサイト をご覧ください。 さて、このTap21の再販、ネットでは少し盛り上がっているようです。最初に発売したとき(私の記憶では、2012頃だったと思います)は、なんかパッとしないというか、あまり評価されていなかったように思います。 今回のTap21の再販では、59,800円(税抜き)という金額が注目を集めています。 MicrosoftOfficeが入っておりませんが、Photoshop Elements12、Premiere Elements12が入って、Corei5を搭載したPCがこの金額であれば、確かにお買い得です。 また、おもしろいことに、ネット上では、これを使い倒すためのハックをよく見かけます。 「VAIO Tap 21」のメモリーを増やして、HDDをSSDに換装してみよう。 「 VAIO Tap 21」のmSATAとSATAを同時利用して、ツインドライブにできるか実験してみた。  ブログ「基本的にソニーが好き」様より。  実は、このTap21、過去にこのブログでちょっとだけ取り上げたことがあります。 VAIO株式会社が始動しましたね(2014/7/6) 当時の記事では、SONYが手放したPC事業を、VAIO株式会社が継続することになり、このTap21のような個性的で、VAIOらしいモデルがリリースされることを期待する内容でした。 当時、私はこのTap21を高く評価しています。 当院のナースステーションは手狭です。PCをドンッと置いてしまうと、それだけでスペースをつぶしてしまうので、ノート型を希望する病棟が多いのです。一方で、ノートにしてしまうと作業効率が落ちます。その点でこのTap21はデスクトップの作業性と、ノートPCの可搬性を両立したPCとして、それまでにない魅力的な製品でした。 また、バッテリーを積んでいるということは、急な停電時でも、UPSナシで安全にシャットダウンができます。これは、我々システム管理者にとっては地味にうれしいポイントです。

Microsoftの「497日問題」が原因で、内視鏡検査が停止

【久々のビックトラブル】 「災害は、忘れたころにやってくる」と言いますが、先日、久しぶりにシステムトラブルがありました。 問題が発生したのは、内視鏡の画像管理(以下、内視鏡システム)システムです。 内視鏡システムは、内視鏡検査を全般にサポートするシステムです。 オーダー情報を電子カルテから引き継ぎ、撮影した静止画像を蓄積、あらかじめ用意されたテンプレートに画像を貼り付けコメントを記入しレポートを完成させます。蓄積した画像やレポートは、各カルテ用のクライアントPCからWeb参照できるようになっています。 午後の検査が開始する直前、内視鏡室から連絡が入り、「スコープがネットにつながっていないようだ」と。 見に行ってみると、(スコープではなく)画像の送信装置がサーバーを探し続けている様子。 メーカーさんにリモートでログを確認していただくも、これといって問題はないとのこと。 そのうちメーカーさんのサービスの方も駆けつけ、サーバー室と内視鏡室を行ったり来たり。 電子カルテで受付処理したオーダーがシステムに反映されているので、カルテシステムと内視鏡システムの接続は問題ない。 ということは、送信装置だけが通信できない…?、いや、送信装置のIPアドレスにpingは通っている。 「IPアドレスがかぶっているのでは?」なんてことも頭をよぎりましたが、最近、PCやネットワーク機器を増設した記憶もなく…。 LANケーブルを新品の者に交換してみたりと、いろいろしてみましたが状況変わらず…・ 最終的に、「もう、サーバーしかないでしょ!」ということで、サーバーを再起動し、全ての機能が復旧しました。 その後の調査で、メーカーさんから「2008Serverの497日問題でした」との報告。 この「497日問題」とは、一部のMicrosoft製品で確認されている問題で、起動後、497日を経過すると、TCP/IPの通信が不安定になるというもの。再起動すれば復旧します。 (詳しくは Microsoftサイト をご参照ください) 【Microsoftがリリースするパッチの適用責任】 今回の問題は、Microsoftが「WindowsUpdate」でリリースするパッチを適用していなかったことが原因です。 では

部署内の情報共有はサイボウズLiveを使っています

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最近、たくさんの人から、「備忘録やTodoなど、なにを使っているか?」という質問をいただくことが多いです。この手の話題は嫌いじゃないので、始まると結構盛り上がってしまいます。 個人的には、Googleのアプリケーション群の他、いろいろと使い分けているのですが、仕事の管理は基本的に サイボウズLive です。 いろいろなクラウドサービス、Googleカレンダーや、Dropbox、Evernoteなどは、複数人で使うことによってその価値が飛躍的に向上します。ただ、病院で「公式」に採用しているわけではないので、「一緒に情報共有してくれたらな~」くらいで、オススメはするけど基本的に「任意」です。 しかし、このサイボウズLiveだけは、完全に「強要」しています。システム部門のメンバー全員が参加し、仕事の進捗はすべてこのサイボウズLiveに書き込むルールになっています。 サイボウズLiveのココがいい-無料 まずは、なんといってもコストでしょう。病院の公式採用ではないので、メンバーに勧めるにも、お金をかけるわけにはいきません。 サイボウズLiveのココがいい-クラウドサービス クラウドのグループウェアは増えてきているので、この点についてはサイボウズLiveが特別いいということではありませんが、「無料」というメリットと合せて考えると、院外の人と協業するときに、勧めやすいです。 その他、更新情報をメールで配信できたり、スマホ用のアプリケーションが提供されていたりと、場所やデバイスを選ばず使えるのも良いところです。 サイボウズLiveのココがいい-スレッド型のTodo管理 そしてなんといっても、この強力なTodo管理がサイボウズLiveの最大の魅力です。 システム部門の業務は、「〇時から〇〇会議」というような「スケジュール管理」よりも、「〇日までにこの課題をクリアする」っていう「タスク管理」型の仕事の方が多いと思いのではないでしょうか。 なので、カレンダー機能よりも、Todo管理機能の使い勝手が重要です。 サイボウズLiveのTodo管理は、まずスレッドを立て、そこに経過を追記していく仕組みになっています。この仕組みのどこが良いかというと、 経過がわかる 単発のTodoではないので、スレッドを読めば、こ

代行入力の権限について(後編)

前回記事 からの続きです。 今回の記事だけ読むと、?になるかもしれないので、ダイレクトにこのページに来られた方は、前回記事を先に読んでいただいた方が良いかと…。 では、本題に。 院内の業務分掌について 前回記事の冒頭に投稿者さまからのコメントを記載しましたが、その後、同じ投稿者様から、以下のコメントが届いております。 これはもう愚痴になってしまい申し訳ないのですが、権限というとかっこいいですが「自分たちには権限がないから、あれもこれも頼むよ」と言われているようで、都合よく使われているように感じて納得がいかないのですよね。 「投薬」のオーダーを代行できるのが、「薬剤師は良いとしても、放射線技師にまで認める必要はないですよね」という話でも、私の病院では特に取り決めがない(あるとしても知らされていない)ため、誰でも代行してしまうと思います。 まあそれが、徐々に「これって医師事務じゃないと?」の流れになってきているようなのですが。 (一部割愛させていただきました) 病院に限らず、どこの業種でも仕事の押し付け合い(取り合い)のパワーゲームは繰り広げられるものですね。 すでに投稿者様ご自身が医師事務作業補助者として活躍されているとのことですが、その意味では、当院より進んでいらっしゃいます。 というのも、当院の医師事務作業補助業務は、一応形はできているのですが、運用ルールが決まっていないので、中途半端な状態なのです。 どういうルールでどういう業務に対応するということが決まっていないので、仕事を頼みづらく院内での認知度も高くありません。 当院では、医師事務作業補助者は看護部の管轄になっており、その看護部が消極的でなのです。 なぜ看護部が拒んでいるのかはわかりません。そこに明確な理由があるなら、それを示して次につなげれば良いと思うのです。例えば、「こんなリスクがあるから、ルールを作りましょう」とか、「人員がこれくらい必要で、導入教育にこれくらいの期間を…」とか、なんらかの対話ができれば良いのですが…。あるいは、医師事務作業補助に根本的に異論があるならば、根拠を示してディスカッションすれば良いと思うのですが、のらりくらり先送りしている感じで、これでは、いつか院長もキレるのではないかと…。 個人的には、医師事務作業補助者の積極登用、

代行入力の権限について(前編)

-今回のテーマは長くなってしまうので、2回に分けてみました。- 先日、このブログにあるコメントをいただきました。 医師の代行入力には資格が必要なのでしょうか。 ベルカンポさんの以前の記事で2014.4の「電子カルテの書き込み権限がまったく整理されていなかった問題」を読みました。 私の勤める病院では、代行オーダーは一般の事務職員もや看護師も行っています。主に検査オーダーなどです。代行の権限があるかないかとてもあいまいです。 私は医師事務作業補助者をしていて今までは、代行の仕事は主に診断書の作成でしたが、最近になって、病名つけや特定疾患の管理料など「医師事務でないと代行不可」という話が持ち上がり、代行することになっています。 検査オーダーなどをたとえば外来の受付事務が代行することもあったので、「医師事務でないとできない代行がある」という話に驚いています。 医師事務は、研修は受けていますが資格とは異なるので、加算の要件として必須ですが「医師事務だから代行してよい」とか「医師事務でないから代行できない」というのはおかしいように思うのです。 しかし、ベルカンポさんの記事を読み、代行には権限があるのかと改めて思いました。 その権限は病院が規定するものなのでしょうか。 そうであるなら、病院が規定すれば、検査オーダーや放射線科のオーダーも誰がやっても問題ないということですし、さらには病名つけや管理料の代行もOKということになるのでしょうか。 (一部割愛させていただきました) 投稿者さまは、医師事務作業補助者の職に就いており、その職域をめぐっていろいろとお悩みのようです。 代行入力の資格 まず、私が書いた過去の記事( 電子カルテの書き込み権限がまったく整理されていなかった問題 2014/4/26 )ですが、誤解を招いてしまいました。 代行入力といっても、あまりに畑違いなのはどーなの?、ってことが書きたかったのです。当時は、ほとんど全てのオーダーが、どの職員からでも「代行入力」できてしまう状態であり、それを嘆いた(?)記事でした。 さて、本題なのですが、「代行入力が誰でも可はマズい→制限しなければ」というのは、あくまで院内の話であり、公的な規則…つまり法律で決められているという話は聞いたことがありません。 結局のところ医療行為は医師の

iPhone6(Plus)か Xperia Z4か

今日は、携帯電話の買い換えということで、ほとんど個人的な話題です。 MNP検討中 私の携帯電話の契約が、この7月で2年縛りの満了となります。 これまで、ずっとdocomoを使ってきましたが、モバイルナンバーポータビリティ(以下、MNP)の「〇〇円キャッシュバック!」みたいな広告を見ると、ついつい他のキャリアへの乗り換えを考えてしまいます。 MNPはデメリットがいくつかのデメリットが指摘されますが、どれも私には該当しません。 キャリアのメールアドレスが変わる キャリアのメールって使ったことないんです。Gmail以前は、プロバイダーのメールアドレスを、そして今ではGamilをメインに使っているので、全然問題なしです。 家族間通話の割引 いろいろ事情があって、家族を登録していないんで、これも全然問題なし。 といわけで、まったく障害がないのですが、このMNP、「2年縛り」が切れるタイミングでしないと、10,000円程度の違約金がかかるそうな。 というわけで、7月で2年縛りが満了→8月MNPを狙っています。 さて、ここで病院のシステム管理者としての話題を。 iPhone検討中 キャリアが変われば、端末も買い換え、となります。そこで、次は何を買おうかと。 これまでにも書いておりますが、私は昔からSONYファンです。今買い換えるなら、当然「Xperia Z4」となるのですが、最近、iPhone 6に興味を抱いています。 国際モダンホスピタルショウ (もうすぐですね)や ホスペックスジャパン などの展示会や、ベンダーさんの勉強会などに参加すると、スマホやタブレットなどのモバイル端末を積極的に導入しようという動きが加速しております。 そして、今、医療業界でモバイルといったら「iPhone」と「iPad」です。 Android製品も、コストの優位性からぼちぼち採用されているようですが、やはり医療業界では、Apple製品がまだまだ優位です。 当院でも、特に先生方がiPhoneやiPadを使っており、なんだかんだで話題にのぼることが多いのです。 どうもMS-DOSでキャリアをスタートさせてしまった私は、Apple製品からあえて遠ざかってきたところがあって、iPhoneやiPadも正直苦手です。 というわけで、ここは一度だ

地域住民に向けてHISを説明したら、質問攻めに

今日、近隣住民のとあるグループに向けて、病院の情報システムについて説明する機会がありました。 ちょっとしたきっかけがあって、ある地区の「区長会」なる団体の総勢11名が病院を訪問されました。 いろいろな部署を回って、最後に電子カルテシステムを紹介するというシナリオ画で…、なんかメインディッシュ的な扱い。 これまでもたびたび当院のシステムを紹介する機会はあったのですが、今回は医療業に関わったことがない、現役引退世代(60代から、上の方はたぶん80歳くらい)の方々。ふだん使っているプレゼン資料をあきらめ、徹底的に専門用語を省いた資料を作り直しました。 「PACS」ではなく、レントゲンなどの画像を管理するシステム。 「レセコン」ではなく、医療行為を精算するシステム。 写真をふんだんに使った、完全新作プレゼンテーション。 慌ただしい準備でしたが、実際の講義はというと…、これが大盛況。 業界人ではない分、新鮮に映るのでしょうか。私が話すたび、みなさん大きくうなずき、とっておきのネタでは「へぇ~」、「ほぇ~」、「なるほど!」とそこかしこから歓声が…。 質疑応答も、「バックアップはどうなってるのか」、「セキュリティは大丈夫なのか」と、矢継ぎ早に質問を浴びせられ、予定時間を大きく過ぎてしまう始末。 気づけば、額から流れる汗をワイシャツの袖口でぬぐっていました。 質問が途切れたところで、司会者が割って入り終了と告げると大きな拍手。 一般の方々が、病院システムの話をこんなにも興味深く聞いてくださるとは、全く想定していませんでした。 準備には決して手抜きをしたつもりはありませんが、これだったら、もっとリアルなサンプルデータを仕込んでおけば良かったと少し後悔…。 ともあれ、「地域住民に病院のことを知ってもらう」ことって、もしかしたらとても大事なことなのでは、と考えさせられるイベントでした。 我々システム部門の職員は、ふだん患者さんと直接対話する機会はありません。しかし、こういう機会であれば病院のイメージアップに一役買えるかもしれません。

一日を丸ごと記録するウェアラブルカメラ - 暴言暴力対策に使えそうな…

暴言暴力と言っても、かよわきシステム管理者(?)に対する話ではありません。 医療現場のお話です。 当院に電子カルテが導入されたことから、「システムの操作ミスが重大な事故につながる」ということで、私も安全対策委員会に呼ばれるようになりました。 現場の意見が聞けてとても参考になるのですが、たまに無理難題を要求されることも…。 さて、安全対策委員会の会議の中でたびたび話題に上るのが、患者さまの「暴言暴力」です。 私のようなバックヤードの人間は、聞いているだけで固まってしまうような痛々しい事例もしばしば。特に、看護師さんと、受付の事務員さんは、本当に気の毒です。 で、「暴言暴力」への対策ですが、 会話を記録する 複数で対応する いざとなったら痛著せず警察を呼ぶ などが定番でしょうか。 ICレコーダーの採用決定 今日取り上げるのは、対策の中の一つ、「会話を録音しとけ」というもの。 当院では、会話を録音することが重要であると考え、各部署にICレコーダーを配備したのです。 でも、このICレコーダーを具体的にどう使うのかという話を聞いたことがないのです。 素人の私が想像しても、エキサイトしてしまった患者さま(や関係者)を前に、「ICレコーダーをとってくるので、ちょっと待ってください」ってやるとしたら、それこそ勇気がいるのでは…。 アクションカムはどうだろうか ICレコーダーの話が出てから、頭のスミにあったのが、 Gopro などのアクションカムです。ICレコーダーが、撮る(録音する)時にスイッチを入れるのに対し、アクションカムの場合は、「仕掛けて録画する」というもの。 といっても、アクションカムもいくつか理由があって現実的ではありません。 看護師さん視点の録画をするには、モノモノしい「マウント」が必要。 バッテリーの持続時間が短い。 もともと高価なのに、進化の方向が「より高画質に」なので、新しいモデルが出るたびに高くなる。 ウェアラブルカメラの登場 そんなことを考えていたある日、ネットの記事に目が留まりました。 一日をまるごと記録するウェラブルカメラ新型発表―Narrative Clip 2は199ドルで予約受付中(2015/5/19 TechCrunch Japan) とても小さなウェアラブルカメ

電子カルテの不正閲覧のニュースに思う

病院のシステム管理者として、なんともやりきれないニュースです。 電子カルテ「興味本位で見た」院内で不正閲覧(河北新報ONLINE NEWSより) 記事は、病院に勤める協力会社職員の診療録が、興味本位で他の職員に閲覧された、という内容です。 多くの方々はこのニュースを読んで、「なんてモラルの低い病院職員だ!」と思われるでしょう。 しかし、ここまで悪質なものではありませんが、私自身、日常的に「それってどーなの?」と感じることが当院でもよくあります。 【ケース1】 つい先日のことですが、ある管理事務系の職員と人間ドック担当の職員の間でこんなやりとりがありました。 管理事務職員:「ウチの息子が昨日受診しているんだけど、どんな(診察内容)だったか見てくれない?」 ドック担当:「はーい、診察券の番号わかります?わからない?住所と名前は?」(カタカタ…)「これですか?」 管理事務職員:「どれどれ、あ~〇〇(病名)だったんだ、どうりで…、ありがとう!」 家族だし、まあいいのかな…。 【ケース2】 その前は、病院の地権者…いわゆるVIP(今時そんな言い方している病院ないかな?)が救急で入院してきたときです。 やはり事務系の職員が、状況把握のためにカルテを閲覧しようと…。病院にとって大事な利害関係者であるのはわかるのですが…。 【ケース3】 この件は、私が当事者です。退職したある職員に書類を郵送したかったのですが、住所がわからない。すると、ある職員が「あ、電カルで調べますけど、誰ですか?」 親切には感謝しますが、それってどうなのかな…。 というか、電子カルで調べて良いのなら、自分で簡単に調べられますが…。 これらの事例は、実際に私の身の回りでおきたものだけです。 こんな感じで、病院全体の職員が電子カルテの情報を取り扱っているのでしょうか。 事例中に出てくる職員はいわゆる「管理事務系」の職員です。普段から電子カルテを業務で使うことのない彼らは、電子カルテのプライバシー問題に対する意識が低いのかもしれません。 この仮説が的を射てたとしても、管理事務系の職員だからと大目に見てよいものではありませんし、逆に医療現場の職員に教育が行き届いている保証もありません。 なんだかヨソの医療機関のことをどうこう言っている場合では

たまには「モチベーションの保守」も

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去る、5月19日、東京の虎ノ門ヒルズフォーラムで行われた、「Microsoft CityNext ソリューション フォーラム 2015」に参加してきました。 Microsoft(以下MS)さんの、「CityNext」とは、公共・医療・教育機関を対象にしたプロジェクト、ということくらいの認識でそれ自体は今回初めて知りました。私としてはピンポイントで、福井県済生会病院さんと、亀田メディカルセンターさんのケース発表に興味があって参加を決めました。 会場は、私のような医療機関の職員ではない、ベンダーさんの方が多くいらっしゃったような気がします。なにをもって医療期間職員ではないかというと、その風貌。高そうなスーツを着ていたり、髪型が凝っていたりすると、「あ、こっち側の人じゃないな…」と。あくまで個人的な見解ということで…。 このイベント、私にとって「仕事に対するモチベーションをリセットする」という意味で、とてもいいイベントでした。 福井県済生会病院さん、亀田メディカルセンターさん、両病院とも、日本で屈指のIT先進病院だと思います。 福井県済生会病院の竹内さんは、同院で実施しているさまざまな取り組みを紹介されていました。 HISと情報系の統合、無線LANの整備、BYODの取り組み ポータルサイトやデジタルサイネージを活用して情報共有を活性化 ベッドコントロールの簡素化、効率化 レポート見落としの注意喚起 診療のガイドラインをデータ化して進捗管理に活かす 中でも、レポートの見落とし対策と、診療ガイドラインのデータ化は、ITが「直接」診療を支援する、素晴らしい取り組みだと思います。 一方の亀田メディカルセンターの中後さんは、国の医療政策など広い視点での考察、そして亀田病院グループのビジョンとチャレンジをご紹介いただきました。 さて、両病院の取り組みを聞いて、確かに素晴らしいと思います。ただ、冷静に考えてみると、その素晴らしは、「新しさ」にあるわけではないことに気づきます。あえて言えば、一つ一つのケースは、病院のシステム管理者なら多かれ少なかれ発想することだと思います。 では何が素晴らしいのか、それは、「実行力」だと思うのです。 例えば、情報インフラの強化と利便性の向上について。 当院の情報インフラとして、ネットワーク

Googleのインドアビューの掲載見送り

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https://www.google.co.jp/intl/ja/maps/about/partners/businessview/ Googleの インドアビュー ってご存じですか。 どんなものかは、上のリンクをクリックしていただければ。 2ヶ月ほど前、あるベンダーさんから、この「インドアビュー」を当院で導入したらどうかと持ちかけられました。 このベンダーさん、「Google認定パートナー」とのことで、Googleからインドアビューの普及の仕事を請け負っているそうです。 調べてみると、同じ仕事をされているベンダーさんは多いみたいで、地域によってすみ分けているのだろうと思います。 結構な金額がかかります このインドアビュー、掲載するのにお金がかかります。 すっかり市民権を得て定着している「ストリートビュー」では、掲載にお金がかかるという話は聞きません。そもそも、ストリートビューは公共性が高い一方、インドアビューは企業のプロモーション要素が強いのでしょう。 先ほどのベンダーさんのWebサイトを見てみると、いろいろな業種があります。多いのはホテルや、美容室、カフェ、クルマのショールーム、フィットネスジムなどが目立ちます。「病院」は数えるほどしかありません。医療業では、歯科クリニックさんはかなりの数が見受けられます。近い業種では、整体やマッサージ店も多いみたいです。 掲載の多い業種は、1.ライバルが多く存在する。2.店舗を訪れるのにそれなりの覚悟がいる。という点が共通しており、店舗の様子を公開することで、少しでも来店の敷居を下げたいのでしょう。 さて、その料金が結構な額です。 ベンダーさんや時期によって多少違うのかもしれませんが、当院にお声かけいただいたベンダーさんによると、以下のような料金設定になっています。 基本料金 60,000円 撮影箇所1箇所につき、基本料5,000円+撮影料40,000円 例えば、5箇所(玄関、受付周り、診察待合室、検査待合室、リハビリテーション室みたいな感じで)を撮影するとなると、 (5,000円+40,000円)✕5箇所+60,000円=285,000円 という計算になります。 ところが、今ならキャンペーンで、撮影料の40,000円を無料にできます、とのこと。 先ほど

旧字体や外字は使用できません

当院では、電子カルテ導入から、すでに2年半が経過しているのですが、たびたび「なんで旧字体が使えないのか?」という、(お怒りの)質問が寄せられます。 この問い合わせが来ると、毎回同じ回答を繰り返します。 「電子カルテベンダーさんの仕様なので、あきらめてください」と。 すると、これまた毎回同じ反応をいただきます。 「レセコン(レセプトコンピュータ)の時代はできていたのに、(システムが)新しくなって、使い勝手が悪くなるなんて、ありえない」と。 たしかに、患者さまのお名前が、本来の字ではなくカタカナで表示されると、患者さまの気分も良くないかもしれません。そして、応対する現場の職員は説明しなければならず、さぞ面倒なのでしょう。 しかし、現在のシステムは、電子カルテ単体ではなく、多くのベンダーのシステムが接続されています。PACS、臨床検査システム、調剤システム、栄養計算などなど、あげればキリがありません。 仮に、電子カルテベンダーさんが対応したところで、リンクしているシステム全てで同じように、システムの仕様を変更しなければなりません。そして、いざ外字登録の際は、全てのシステムで登録作業が必要になってきます。 ですから、「旧字体が使えない」ことは、たしかに「使い勝手が悪くなる」ですが、その分、各システムが連動することによって「使い勝手が良くなる」方が大きい、とあきらめていただくしかありません。 たいていの場合ここまで説明すれば(お怒りも)おさまるのですが、たまに、「じゃあ、他の病院でも同じようにしてるって言うのか!」と言われることも。 たぶん、他の医療機関さんでも同じではないかと思うのですが、なにか画期的な解決をされている事例がありましたら、情報お寄せください。

使用開始から3年後、やっとPACSのブラックアウト機能を実装したけれど…

当院では、電子カルテを導入したのが2012年末、PACSの方もちょうど時期だったので、電子カルテ導入に半年先行してリプレイスしました。 ということは、今が2015年の4月なので、電子カルテは約2年半、PACSは約3年使用してきた計算です。 PACSのビューワーの動きについては、電子カルテの導入時から、いろいろ問題があったのですが、その1つに、「外来診察室でのプライバシーの問題」というのがありました。 ビューワーに患者さまAの画像を開き診察が終了、患者さまBを診察室に呼び入れた後、前の患者さまAの画像が見えてしまう、という問題です。 この問題を、「診察が終わったら、毎回、PACSのビューワーを(マウス操作で)閉じる」という、力技で対処してきたのですが、このたびようやく、「ブラックアウト」の機能が実装されました。 「ブラックアウト」なんでいうと格好いい(?)のですが、要するに、電子カルテを閉じたら、それに連動して、PACSビューワーも閉じる、という機能です。 リリース直後から、現場の評判はとても良く、システム部門としては、久しぶり(!)にお褒めの言葉をかけられることが多い案件でした。 とはいうものの、実装に至ったまでの期間を考えると、とても喜べる話ではないのです。 PACSの「外来診察室でのプライバシーの問題」は、電子カルテの稼働直後から問題になっていました。そして、この問題をどのように解決すれば良いかも単純で、皆が同じことを考えていました。 よくある、「アチラを立てればコチラが立たず」的な問題もなく、診察が終了したタイミング、つまり「診察終了ボタン」を押すアクションに、PACSビューワーをコントロールする機能を割り当てれば、皆がハッピーになるのはわかりきっていたのです。 なのに、ここまで遅れてしまったのには、複数の原因があります。PACSベンダーさんの対応が遅かったのもあります。院内調整に手間取ったことも否めません。 紆余曲折あってやっと実装にこぎ着けたのがPACSの稼働から約3年後。このPACSをあと何年使えるのかと考えると、なんともやりきれない気持ちになります。 仮にPACSを導入から5年後にリプレイスするとして、今回実装した機能を2年しか使わないことになります。機能の実装が早く

MX Master発表の中、個人的なイチオシはエレコムEX-G

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当院では、今年は多くの新入職員を採用することができました。 昨日は、新入職員オリエンテーションのプログラムの一つ、「情報セキュリティ」の講義で、まだリクルートスーツをがっちり着込んだ若者たちを前に、それらしい話をしてきました。 今日はマウスの話です。 常々思っているのですが、人間が直接触れるデバイスとして、ディスプレイ、キーボード、マウスの3種(の神器?)は、とても重要なものだと考えています。 マウス操作が快適だと、作業効率が上がる…かとうかわかりあませんが、ストレスが軽減されることは間違いないと思います。 そんな中、ロジクールから、「 MX Master 」なる、ハイエンドマウスが発売されるとのニュース。 ロジクール MX Master お値段12,800円。 少し前ですが、当院にPCを納入している取引先に、「キーボードとマウスいらないからその分安くして」と言っても、「もともとオマケみたいなものだから、値段は変わりませんよ。引き取ることはできますけど」なんて言われました。 つまり、PCメーカーとしても「オマケ」的な扱い。 こんな時代に、なんとも強気な金額。 実は私、ロジクールのハイエンドマウスは、MX Masterの事実上の先代機にあたる、パフォーマンスマウス M950、その先代に当たる、MX Revolutionも使ってきました。ちなみに、MX Revolutionについては、キーボードとセットのBluetooth機、MX-5500も使っていました。 ロジクール パフォーマンスマウス m950 ロジクール MX Revolution ロジクール MX-5500 たまに安いマウスに手を出しますが、結局ロジクールのハイエンドに戻ってくるという生活がずっと続いています。 マウスの善し悪しを決める要素はたくさんあります。 大きさやその形を含め、「にぎった感触」 ボタンやホイールの操作感 ボタンの数 トラッキングの精度 有線か無線か、無線なら接続方式 無線なら電池の持続時間 機能のカスタマイズ その優先順位はユーザーによって異なると思いますが、これらの要素が高次元でバラ

災害時の透析患者さまのフォローについて

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先日、 EMIS(広域災害救急医療情報システム) の勉強会に参加してきました。災害発生時に、各医療機関が被害状況や診療の稼働状況を発信・共有するためのものです。 災害時に被災した都道府県を越えて医療機関の稼動状況など災害医療に関わる情報を共有し、被災地域での迅速且つ適切な医療・救護に関わる各種情報を集約・提供することを目的としている。(Webサイトより) 情報共有はITの得意とするところなので、こういう取り組みはどんどん整備されていけば良いと思っています。 ところで、当院で災害対策について話し合われるとき、いつも話題に上るのが透析患者さまの安否確認についてです。 透析患者さまは2~3日に1回、血液透析を受けています。これが滞るとどうなってしまうのか、医療の知識は私にはありませんので、この場で説明することはできませんが、それが患者さまにとって重大な問題であることは容易に想像できます。 そこで、そのような事態が発生したときに、どうやって血液透析を継続するか、ということになります。 一つの問題は、他院への紹介です。仮に、当院も被災して血液透析が継続できない自体になったとき、他の医療機関に頼るしかありません。患者さまとコンタクトがとれて、転院先の医療機関に過不足なく情報提供できれば良いのですが、はたして有事の際にスムーズにできるのか、という問題があります。 もう一つの問題は、透析患者さまに災害に見舞われ、例えば近隣の避難施設などに身を寄せている場合、我々医療機関は連絡のとりようがありません。 多くの透析患者さまは、自立通院できず、病院で送迎バスを出しおり、どこに迎えに行って良いのかわからなくなってしまいます。 当院でこの話が出るたび、いつも具体的な解決策に至らないまま話が終了します。 私自身勉強不足で、国や地方自治体には何らかの解決策があるのかもしれませんが、今後、情報収集していきたいと思います。

はじめて自分の病院で受診しました

先日、初めて自分が勤務する病院で外来受診しました。 医療機関の職員には、気軽に受診する人が多いのではないでしょうか。 待ち時間がやりくりできたり、顔見知りの安心感だったり、私の周りの職員は頻繁に受診する人が多いように感じます。 ところが、自分自身はどうかというと、知り合いばかりの中でというのは、かえって落ち着かないというか恥ずかしいというか、今の病院に就職してから3年ほど経ちますが、今まで健康診断以外で受診したことがなかったのです。 そんな中、私の子供が「マイコプラズマ肺炎」の診断を受けまして…、さすがに検査を受けないわけにはいかないだろうと、重い腰を上げたわけです。 で、自分で受診してみると、電子カルテを含めたシステムのことを含め、業務の流れやいろいろなことが気になります。 【待ち時間】 最初は一般の患者さんと同じように、待合室で呼び出しを待っていたのですが、予約時間が来てもなかなか呼ばれず、結局自分のデスクに戻って電子カルテをひらきました。すると、手に取るように予約した先生の診察がどれくらい遅れているかわかります。 「医療機関で患者さまの不満で一番多いのは待ち時間」というのはもはや定説ですが、改めてこれを感じました。 私のように、診察の進み具合が詳細にわかればその分イライラしなくて良いし、待ち時間の間自分の仕事ができるのだから、これ以上の時間の有効活用はありません。一般の患者さんの気持ちで考えると、やはり待ち時間はストレス以外の何者でもありません。 【自動精算機】 2年前の電子カルテ導入の時、再来受付機や自動精算機などの機器が設置されました。 高齢の患者さまに機械で手続きしていただくことについて、個人的にはあまり良い印象がなかったのですが、実際に自分が使ってみて、思っていたよりも簡単なことに気がつきました。 「高齢の方にバーコードを読み取らせるなんて」って思っていましたが、皆さんなれたもので、スイスイ精算処理をこなしていました。 【待合室のイスの配置】 システムとは関係ないのですが、待合室のイスの配置によっては、なんとも落ち着かない場所になることがわかりました。 駅のホームみたいに、座っている人に対し、通行人が右から左、左から右に移動する位置関係だとあまりに気にならないのですが、座っている人の正面から通行人が

外来の予約枠数の設定はアンタッチャブルだそうで

当院では、どうも電子カルテ(のデータ)を経営に活用するということは全くなかったのですが…電子カルテ導入から2年が経過した今、ようやくオーダーが入りました。 「外来の予約枠がどれくらい埋まっているのか、稼働率を集計しろ」と。 なにやら話を聞くと、非常勤の先生が思ったほど稼働率が上がっていないのだそうです。 電子カルテには、それっぽいツールがいろいろと用意されているのですが、どうも当院で求められているものとは若干のずれがあるようで、自分でデータを加工することにしました。 私は、昔からMicrsoft社のAccessというデータベースソフトを使っております。電子カルテのデータベースにAccessから接続できれば…と、これが意外にもあっさりOK。 じつは、本番のデータベースに直接接続するのではなく、認められているのは、レプリケーションしているバックアップのデータベースでした。 というわけで、環境さえ整えば外来の患者数を集計するくらいは簡単な仕事です。 さて、今回のお題は「稼働率」ということなので、設定されている「予約枠数」に対し、どれだけの診療数だったのか、あるいは、どれだけ予約が埋まっているのかで、「稼働率」を算出します。 案の定、著しく稼働率が低い先生がいます。 といっても、これは先生だけの問題ではありません。というか、先生がどうにもならない構造上の問題の方が大きいように感じます。患者さまへの告知が不足していたり、予約を調整するスタッフに情報が浸透していないのだと思います。 もう一つは、「そもそも、設定されている予約枠が適切なのか」ということです。同じ患者数をこなしても、あらかじめ設定している予約枠が少ないなら、「カツカツ」に、多めに予約枠を設定していれば「スカスカ」になってしまいます。 集計結果の報告の際に、これらの問題もあわせて説明したところ、「予約枠のことは、(本人に)あんまり言えないんだよな~」と副院長。 その理由までは聞きませんでしたが、副院長の気苦労、お察しします…。

システム管理者ときどきカメラマン

ここのところ、Webサイト制作の仕事が忙しくなっておりいます。 それにしても、Webサイトの制作って、なんでこうも方針が変わるのか…。 「前回の打ち合わせでは、これでいいって言ってたのに~」と心の中で叫ぶこと、しばしば。 まあ、それはそれとして、今回は「たまにカメラマン、やってます」という話です。 出版系など自社で「その道のプロ」がいらっしゃる場合は除いて、たいていの会社では、Webサイトをリニューアルするとなると、制作会社さんがカメラマンを手配してくれるものです。 当院でも、すでに1日がかりの撮影を終えているのですが、前述の通り、方針がころころ変わるので、新しく撮影しなければならないことが出てくるのです。 すると、私のような素人が、写真を撮りに行くわけです。 (カメラマンに1日お越しいただくと、それなりの金額になるので) 病院が所有しているコンパクトタイプのデジタルカメラではさすがにどうかと思い、自宅からデジタル一眼を持ってきては、あっちを撮り、こっちを撮り…。 最初のウチは、私がカメラを持って院内を歩いていると、「ベルカンポさんどうしたんですが、カメラなんかぶら下げちゃって…」なんて声をかけられたのですが…。 最近では、すっかりこの姿が当たり前になってきて、なにかイベントがあると、「写真撮りに来てくれ」と、声をかけれます。 私自信、写真を撮ることは「楽しい」ので、これで職員の皆さんの役に立てるのならと思い、オファーがあれば積極的に撮影に出かけるようにしています。 なにより、システム部門の仕事は、画面をにらみながら集中する仕事が多いので、この「写真撮影の仕事」が、心身ともにリラックスする良いきっかけになっています。 開発の仕事をするときは、写真撮影の仕事の前にガッツリやるようにしています。行き詰まったところで写真撮影に出かけるようにしています。帰ってきてからまた集中してPCに向かうという、ちょうどサッカーのハーフタイムみたいな感じです。 …で、私の写真の「ウデ」はというと…、まったく自信ありません。

故障したPCを修理するべきか、買い換えるべきか

とうとうVAIO株式会社から、本当のオリジナルモデルがリリースされました。 VAIO Z と VAIO Z Canvas 、 大量生産・大量販売とは一線を画す高級路線に踏み切ったVAIO株式会社。なんとなく、誇らしい気持ちなる一方で、価格はまだ発表されていませんが、「たぶん買えないんだろうな~、高くて」なんて思いも。 さて、そんな華々しさとはほど遠い現実が目の前にあります。 先日、給与計算で使用しているPCの修理をしました。 過去形で語っているとおり、すでに「修理済み」の案件です。 しばらく前に、人事課から「給与のパソコンの調子が悪いのでみてほしいんだけど」といわれ、システム部門の職員に対応するよう指示してあったのですが、その後修理の請求書が回ってきて、「ああ、修理したんだ」と。 その額、およそ47,000円(税込み)。 すくなくとも5年以上使用しているこのPC、購入当時でさえ最低限のスペック。 自分が直接担当していたら、修理はせずに、買い換えで対応していたでしょう。 じつは、ここのところ、お金をかけて延命したPCが、期待したほど活躍できずに買い換えになるケースが増えているんです。 当院が、電子カルテを導入したのが、2012年2月。その時に、PACSのビューワーとして各診察室に設置していたPCが大量に余ったのです。 電子カルテ環境では、1台のデスクトップPCから2台のディスプレイに表示する「デュアルディスプレイ」になるので、ディスプレイはそのまま使いましたが、PC本体そのまま余ったのです。 当時、インターネット環境で使用するPCが不足していたので、これを余すことなく流用するよう指示をいただきました。 私としては、以下の2つの理由から、流用を断念するよう意見提示しました。 ・もともとPACSのPCにはWord、Excelが入っていないので、ライセンスを購入する必要がある。 ・OSがXPなので、サポート期間の満了が近づいている。 結果的には、病院側の意向は変わらず、Officeをセットアップして各部署に設置したのですが、それから1年後にはXP問題が騒がれはじめ、現在はそのそき設置したPCを順次買い換えています。 これは典型的なケースですが、他にも類似したケースが結構

デジカメで撮った画像の解像度が低い

先生から、「オペ室で撮影した術中の写真が解像度が低くて、今度の学会で使おうと思っていたのに、ダメなんだよ。」とお怒りの電話。 聞けば、術中の写真は(医師は手がふさがっているので)看護師が撮影するのだそうです。先生によると、「看護師の使い方が悪いんだ」と。 ここで、少し当院のデジタルカメラの運用について説明しておきます。 当院では、デジタルカメラはRICOHの G700SE を使用しています。 このG700SE、頑丈な造りと、撮影した画像を無線LAN経由で電子カルテサーバーに転送する機能がウリです。 無線LANで転送するということは、メモリカードを抜き差しするとか、USBメモリで接続するなどの必要がなく、あらかじめ設定したフォルダにバンバン転送してくれるので、使っている方は楽ちんです。 また、無線LANの転送は、セキュリティ面でも特に効果的です。HISに接続しているPCは、USBポートを停止しているので、カメラやメモリカードリーダーを接続しようにもできないのです。 さて、先生からの問い合わせですが、私も、なにかの拍子に設定をいじってしまったのだろうと思い、その被害がどの程度なのか、つまり、いつから設定が変わっていたのかを調べようと、画像が保存されているフォルダを開けてみました。 たしかに、ありました。150KB前後のJPEGファイルがずらりと並んでいます。 たしか1200万画素のCCDだから、最大解像度で撮影したら、1MBをゆうに超えるはず。 「更新日時」でソートして、いつからサイズが変わっているのか調べるのですが、マウスのホイールを回せど、すべてのJPEGファイルが150KB前後。 ついに、最後の1枚まで来てしまい、「設定が変わった」のではなく、「最初からこの設定だった」という可能性が限りなく高く…。 カメラを拝借して設定を確認。 撮影の画素数はマックスになっているのですが、転送するときにVGA(640×480)にして送り出す設定になっています。 導入当時から、このデジタルカメラの担当になっている職員に、恐る恐る質問。 「なんか、カメラから転送される画像が、やたら解像度低いんだけど、知ってた?」 すると、涼しい顔で「はい」と。 「解像度を確認したことはないですけど、ファイ

OldVersion.comで、「Googleデスクトップ検索」を探す

いろいろなジャンルから興味深い話題をピックアップされている、コグレマサトさんのブログサイト「 ネタフル 」より。 「OldVersion.com」ソフトの旧バージョンがダウンロードできるサイト ソフトをバージョンアップした、しかし不具合発生! 元のバージョンに戻したいけどどうしたらいいんだろう‥‥という時に思い出したいのが「OldVersion.com」です。Windows、Mac、Linuxのソフトの過去のバージョンをダウンロードできるようになっています。 この記事を読んで、真っ先に思いついたのが、「Googleデスクトップ検索」です。 お若い方はご存じないかもしれませんが、Googleがこれまで提供したサービスの一つで、 Wikipedia によると、2004年にリリースされ、その後バージョンアップを繰り返すも、2011年9月にサービスを終了したという記録になっています。 この「Googleデスクトップ検索」、PCにインストールしておくと指定したフォルダのファイルをインデックス化し全文検索できるというものですが、検索対象がローカルだけでなくネットワークドライブも含められること、そして、他のGoogleのサービス同様に圧倒的なスピードで検索できることが特徴でした。 「仕事を効率化する」ためのソフトウェアやサービスは、Evernote、Dropboxなど、いろいろなものを試してきましたが、その中でも「これは傑作」と言えるのが、このGoogleデスクトップ検索でした。 ところが、Googleは突然サポートを打ち切り、以来この機能を使うことはなくなったのです。 Googleがサービスを打ち切ることは珍しいことではなく、RSSフィードリーダーの打ち切りは記憶に新しいところです。 Googleデスクトップ検索については、データの保存先がクラウドに切り替わっていく時期で、(主に)ローカルを検索対象にしたサービスに開発リソースを割くことが難しくなった、と記憶しています。 私自身も当時、ローカルからクラウドへという流れはひしひしと感じていました。Googleドライブ(当時はGoogleドキュメント)や、すでに名前があったEvernote、Dropboxは、使いはじめるとたしかに便利で感動したものです。 ただ、どんなにクラウドのサ

温湿度ロガーを使ってみるというのはいかがでしょうか

購買部門のある日の会話 看護師長:「ウチの病棟に加湿器置いてほしいんだけど、今すぐ!」 事務職員:「え、今すぐって言われても…。ところで、なんで急に必要になったんですか?」 看護師長:「今までなかったのがおかしいのよ。とにかく早くね!」 事務職員:「はぁ…」 事務職員:「◯◯病棟で、今すぐ加湿器がほしいと言われたのですが…」 事務長:「なんでそんな急に…。そもそも、実際に現場はどれくらいの湿度なの」 事務職員:「一応各部屋に温湿度計はおいてあるのですが、常に誰かが記録しているわけではないので…」 事務長:「看護部はなんて言ってるの?あっちの病棟に買ってこっちの病棟に買わないってわけにいかないし。あと、買うとしたらどんなの買うの?家庭用で、十分加湿できるのかね?」 事務職員:「いやぁ、なんとも言えませんが…」 こんなことありませんか。 私は今まで複数の医療機関や介護福祉施設で働いてきたのですが、どこでもこれと似たような話がありました。 近年は、厚生労働省もインフルエンザ対策の一つとして適切な「湿度」を保つことを奨励しており、また、患者さまに快適に入院生活を送っていただくには、「空調」は大きな要素の一つであり、なんとかしたいものです。 最近では、加湿機能を備えるエアコンも出てきているのですが、建物の付帯設備であるエアコンをそうそう取り替えるわけにもいきません。となると、やはり加湿器に頼ることになります。 さて、事務長の立場として悩ましいのは、加湿器を購入したとして、十分に効果を発揮してくれるのか、ともすると、そもそも加湿が必要な場所なのか、客観的な判断材料がないことです。 一応、院内のいたるところに温湿度計を設置していますが、それを逐一記録してはおらず、結局現場の職員の主観になってしまうのです。 そして、確たる根拠もないまま、購買部門の職員が、量販店で大量の加湿器を購入しているわけです。 そんな光景を見て、我々システム管理者は思います、「現場に湿度(どうせなら温度も)のセンサーを置いて、定期的に記録できたらいいのに」と。 もし、温湿度計の値を定期的に記録してデータ化することができたら、的確な対応が取れるようになるし、購入の根拠にも客観性が得られます。 ネットで探してみると、結構な種

電子カルテのデータは、院外にバックアップする時代に

長野市民病院が大規模災害に備えた電子カルテ データの保全に、Microsoft Azure の日本データセンターを採用(Microsoft News Center) つい2、3日前に、事務長から「もし、病院が大規模災害に見まわれたときに、電子カルテのデータって、どうなるの?」と聞かれたました。 このとき事務長が言っていたのは、単純なバックアップデータの保存先の話ではなく、「当院に入院中の患者さまが転院を余儀なくされた場合に、患者さまのカルテデータを効率的に引き継ぐ方法はないか」ということだったのですが、私が知る限り、それが簡単にできるほど、電子カルテの構造は簡単ではありません。 電子カルテのリプレイスをする際、それなりの移行費用が発生するわけで…。 さて、そんな事務長の話は置いておき、電子カルテのデータのバックアップを、安全な場所に保存しておくことは、地震大国日本の中で、とても重要なことだと思います。 以前、ある病院に見学に行った際、サーバー室を病院敷地の東と西のはじにに分けて配置していらっしゃいました。カルテサーバーの本番系とバックアップ系を物理的に離しておくことで、万が一の時、全てのサーバーがつぶれる可能性を低くするという試みで、なるほどと思いました。 とはいえ、サーバーが全てつぶれてしまう可能性はゼロにはできないわけで…。 バックアップデータもできるだけ物理的に離して保存するというのは、ネットワークインフラが整ってきた現在、現実的な選択肢だと思います。 記事の最初にリンクを張らせていただいた長野市民病院様の件、詳細がわからないので、クラウドの、Azureの、メリットがわかりませんが、こういった「院外へのバックアップ」が今度の潮流になるのではないかと思っています。 そういえば、当院で使用している電子カルテのメーカーさんも、本社屋に耐震設計のマシンルームを完備し、遠隔のバックアップサービスを開始するとのことです。 余談ですが、この「長野市民病院」様、以前このブログで、「 デジカメの画像を電子カルテに取り込むには-デバイス管理 」という記事を書いたのですが、その際、こちらの病院様でリコーさんのデジカメで、無線LANを使って転送する取り込みを紹介させていただいたのです。 今回も、一歩

ノートPCの液晶ディスプレイの解像度がスタンダードとフルHDに2極化された

ノートPCを購入するとき、機種選定の要素の中で、かなり大きいのが液晶ディスプレイです。 処理速度や記憶容量ももちろん重要ですが、ディスプレイは仕事の効率だけでなく、ユーザーが直接「見る」デバイスとして、身体的な負担に影響します。 基本的にディスプレイが大きいほど見やすくなりますが、ノートPCは「持ち運ぶ」ことが前提の筐体。 ただ大きければ良いというものでもありません。「視認性」と「可搬性」をどこでバランスさせるか、とても悩ましい問題です。 そして、ノートPCでは、あたりまえのことですが、液晶ディスプレイは交換することができません(修理交換の意味ではなく)。デスクトップ機であれば、最悪、他のディスプレイに交換することもできますが、一体となっているノートPCでは、「失敗した」と思っても、ずっと使っていくしかないのです。 さて、電子カルテに使うノートPCの機種選定で、最近困ったことが起きています。 ディスプレイの視認性を考える上で、サイズとともに重要なのが、「解像度」です。 最近市場に出回っているノートPCのディスプレイの解像度といえば、スタンダードなものでWXGA(1366×768)、ハイスペックなものではフルHD(1920×1080)です。 Apple社のRetinaディスプレイに代表される超高解像度(2880×1800)なんてのもありますが、このような特殊なものを除くと、ほとんどは、WXGAかフルHDです。 問題は、当院で標準的に採用しているノートPCの解像度が、WXGAとフルHDの中間のWXGA++(1600×900)であり、この解像度の液晶が市場にほとんどなくなってしまったことです。 このWXGA++(1600×900)、今となっては中途半端なサイズですが、他に選択肢がなかったのです。 まず、電子カルテシステムの画面が、WXGA(1366×768)では表示しきれず、レイアウトが崩れてしまう問題があったからです。かといって、ノートPCのディスプレイは15.6インチ。フルHD(1920×1080)では、文字が小さくなってしまいます。レイアウトが崩れず、文字が細かくならない、ちょうど良いのが、WXGA++(1600×900)なのです。 (ちなみに、21.5インチや、24インチのデスクトップ型では、フルHDで全く問題あり