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スマホが壊れてスケジュール管理がたいへん

電子カルテ導入のプロジェクトが本格化し、毎日何件もの打ち合わせがあります。 それを管理するのが私のもっとも大事な仕事です。 単純にスケジュールを埋めていくわけではなく、各部署やワーキンググループの進捗を把握しながら、時には、既に入っている予定を、優先する、つまり遅れている部署の打ち合わせに差替えるようなこともします。 まさに「スケジュール管理」が仕事のキモと言っていいと思います。 病院にはそれなりにグループウェアみたいなものがあるのですが、少し古い仕様で操作性が悪かったりします。 そこで、個人的に使っているGoogleカレンダーでスケジュールを管理しています。Googleカレンダーだと、スマホがあれば、会議室や各現場でも、スケジュール管理ができます。 そのスマホを使って、確認することをEvernoteにまとめておいたり、Remember The Milkを使ってタスク管理をしたりと、まさにスマホがフル回転。 ところが、あろうことかそのスマホを洗濯機で洗ってしまうというハプニングが発生。 強烈に不便な日々を送っています。 デスクでプリントアウトして、出先で変更があると、メモっておいてデスクに戻って入力するという…、なんともアナログな…。 洗濯してから10日以上過ぎますが、いまだに復活の気配なく、近いうちに新しい機種を買おうと思っています。

スキャナ取り込みは魔法の杖ではない

電子カルテの導入を検討する上で、必ず問題になるのが、検査データの取り込みです。 医療を行う上で、CTやMRIなどの画像から、血液検査の数値まで、さまざまな検査データが必要になります。 これらは、フィルムであったり、スーパーのレシートみたいな紙であったり、様々な媒体で管理されています。 そして、大きなレントゲンフィルムや、長い紙に波形を記録する心電図などを除き、そのほとんどはカルテと一緒にファイリングされています。 紙カルテがなくなると、これらの検査結果をどうやって保管するかが問題になります。 検体検査はデータ化が容易なものが多く、電子カルテに直接保存できます。 画像データについては、 PACSが任せることになります。 問題は、病理検査など検査委託会社から数値ではなく「レポート」として受け取るものです。 こういった問題になると、解決策として必ず出てくるのが「スキャナで取り込む」という方法です。 「この検査機器はデータで取り込めるの?」 「いまウチにある装置では接続できないです」 「この際だから買い換えるか、いくらくらいになるの?」 「だいたい○○千万円くらいになりますが…」 「えっ、そんなに…、とりあえず今の機器からでてきた結果をスキャナで取り込んでおくか」 と、こんな感じに。 たしかに、スキャナ取り込みは手っ取り早くて良いのですが、手にとってみることを前提にした紙を、そのままディスプレイで見るのは限界があります。 それに、医師が検査データを探すときに、「検査データ」の中から探すのではなく、「取り込み文書」の中から探すのは、なにより直感的ではありません。 最近では、こういった電子カルテが及ばない部分を補うために、 富士フィルムメディカルの診療支援総合システム「Yahgee」 なんてものも出ています。とても魅力的な製品なのですが、それなりに高価で…。 とにかく、安易にスキャナ取り込みに走るのではなく、部分的に紙の運用を残すことも含めて、よく考えなければなりません。

無線のバーコードリーダー

電子カルテで使用するバーコードリーダーについて、診療現場から新しい要望が出てきました。 「無線のバーコードリーダーはないのか」と。 調べてみると、確かにあります。 しかも、安いものでは1万円台から。 問題は、その運用です。狭い場所で、ノートPCを持ち込むにもワゴンがきつい、ということで、いっそワイヤレスに、ということになったそうです。 電子カルテのメーカーに聞いてみると、確かに無線のバーコードリーダーを導入した実績があるのだそうです。ただ、今まで導入した病院では、認識率が悪くて、最終的にはワイヤードに買い換えたそうです。 最近ではBluetoothのものもあるみたいなので、状況が変わっているのかもしれませんが、実機を取り寄せての検証が必要です。 ただ、私が気になるのは画面確認です。3点チェックといっても、ノートパソコンの画面で内容をチェックするのであれば、いくらワイヤレスだからといってあまり遠く離れて作業するわけにいかないと思うのです。 今後デモ機など取り寄せてみますが、 同時にスリムなワゴンも探してみます。 進展したら、また報告します。

強烈な忙しさで、更新が滞っていました

ここのところ、ブログの更新が滞っていました。 その理由を一言でまとめると、「忙しかったから」ということになります。 ありがちな理由でお恥ずかしいのですが、ここ数日間でいろいろありまして…。 ヒアリングの開始 いよいよ、カルテメーカーのSEの常駐が始まり、さっそく各部門に対するヒアリングが始まりました。そのヒアリング全てに参加しているので、日中はほとんど時間がなく、夜に溜まった仕事をしている状態です。 で、ヒアリングが始まってみると、これまでカルテメーカーの営業と話していたいろいろなことが、けっこう食い違っていることが多かったり…。このへんは重要なことなので、いずれ詳しく書きたいと思います。 主担当になりました これまた想定外なのですが、私の上司がプライベートが忙しくなり、事実上電子カルテの導入プロジェクトは、私が主に進めていくことになりました。 これまでは、上司の補佐役として「できることからやっていこう」というスタンスだったのですが、自分で全体を見渡して病院全体の工程を管理する立場となりました。 と、こんなわけで、まさに「目が回る」ような忙しさです。 でも、ここからがいよいよプロジェクト本番なので、いろいろと書き記していきたいと思います。

ME機器管理も、バーコードで入力

今回の電子カルテ導入で、バーコートによるいわゆる「3点チェック」を導入する予定であることは以前に書きました。 それに加えて、各種モニタやポンプ類などの「ME機器」についても、バーコードで管理することになりそうです。 輸液ポンプを使うときに、看護師がベッドサイドで「ピッ」とすることによって、どの輸液ポンプがどの患者様に、何時から使われたのが、データとして蓄積できることになります。 今までは、臨床工学技士が病棟を回って情報収集していたのですが、自動的に集計できるようになるわけです。 臨床工学技士のすべてのラウンド業務がなくなるわけではありませんが、ずいぶん労力が減らせると思います。それ以上に、補足するデータの精度は劇的に上がることでしょう。 こういう仕組みは、電子カルテ導入のメリットの一つですね。

ベンダロックインとスイッチングコスト

今回の電子カルテ導入に合わせて、買い替える医療機器がたくさんあります。 現在使用している機器は古いものが多く、そのままでは電子カルテと接続できないということで、オプションをつけたり、バージョンアップをしたり、中には完全に「買い替える」ものもあります。 さて、買い替える時に問題になるのが、「これまで蓄積してきたデータを流用できるか」、「慣れた操作体系を維持できるか」といことです。 いざメーカーを「乗り換える」ということになれば、高額のコンバート費用を要求されたり、新し操作を覚えるのにトレーニング必要になります。具体的なお金や、労力など形はいろいろですが、これを「スイッチングコスト」と言います。 このスイッチングコストが割に合わない、払えない、となると、なかなか他のメーカーに乗り換えることは難しくなります。この状態を「ベンダロックイン」と言います。 今まさに、電子カルテ接続機器の購入検討が大詰めに来ているのですが、つねにスイッチングコストが悩みの種です。

電子カルテで使用するバーコードリーダ

今回の電子カルテでは、あらゆる場面でバーコードが導入される予定です。 となると、バーコードリーダーがそれなりの台数必要になってきます。 調べてみるとバーコードリーダーもますに「ピンからキリまで」で、数千円のものから、5,6万するものまで(高いものはもっと)あります。 もちろん、何種類かデモをして選定しようと思っているのですが、チェックするポイントは以下の通りです。 耐久性 ワゴンに乗せて使ったり、無造作に扱うことが多くなると思うので、少々手荒に扱っても壊れないものが良い。 スタンドの形状 現場によっては、手に持って使うよりも、固定して使ったほうが良いと考えています。対象物(指示箋など)を手に持ち、バーコードリーダーをもう片方の手に持つと両手が塞がってしまうので、スーパーのレジみたいに使えた方がいいと思うのです。手持ちタイプでも、気の利いたスタンドがあるみたいなので、そういった機種を探しています。 細かいことですが、診療現場の日々の負担に関わってくるので、労を惜しまずいいものを選びたいと思います。

電子カルテで使用するプリンタはCanon LBP6600に決定

タイトルのとおり、電子カルテで使用するプリンタはCanonのLBP6600に決定しました。 LBP6600はA4モノクロレーザーです。部門によっては、A3カラーレーザーを使うところもあるのですが、今回大量に現場に行き渡るのはこの「 LBP6600 」です。 この機種に決めた理由を少しまとめてみます。 モデルサイクル 最初に候補になっていたメーカーの機種はモデル末期でした。 まず気になるのは、サポート体制がいつまで続くかです。メーカーに聞くと、 法律で「生産終了から7年」という決まりがあるそうで、A4レーザーはそれほど長く使うものではないので、あまり気にしなくて良いことがわかりました。 問題は、運用開始後に追加購入の要請があった時です。型落ちによって次の機種を買ってしまうと、トナーカートリッジなどの消耗品の型番が変わってしまうことがあります。そうなると、購買部門の仕事がひとつ増えてしまいます。 この機種は発売が2012年4月ということで、しばらくは大丈夫そうです。 消耗品の価格 トナーカートリッジなど、消耗品の価格はとても重要です。 今時のA4モノクロレーザーは、少し前のインクジェットプリンターなみの金額になっています。 なぜそんなに安くできるかというと、トナーカートリッジに主要な部品が含まれており、一緒に交換してしまうからだと思います。逆に言えばトナーカートリッジはそれだけ重要な部品であり、金額も相応になります。 あるメーカーはプリンタ本体はダントツに安かったのですが、トナーカートリッジもダントツに高いという、本体だけで機種選定したら割高な買い物になっているところでした。 LIPS 最後に、Canonの中でこのLBP6600にした理由を。 当初Canonからは LBP6700 で提案をいただきました。何が違うかというと、LIPSの仕様です。 LIPSとはCanonの規格で、プリンタ側でデータを処理する機能です。専門的な話はメーカーWebサイトに任せるとして、大雑把に言うと、データ処理をプリンタに任せることで、PCの負担が軽くなるというのが強みです。 CanonではA4モノクロレーザーでも、いくつかラインナップがあって、それぞれLIPSの実装形態が異なります。当然金額も変わってきま

3点チェックを導入するなら、温度板の機能はPCに移行したい

1ヶ月くらい前に、 温度板に書くか、直接入力するか という記事を書きました。 その時は、温度板をベッドサイドで入力するということがどんなものかイメージが沸かず、検討チームの雰囲気的には、「紙に書いてから入力する」が強く、私もどうしたものか困っていました。 その後、いろいろ調べていく中で、ぜひとも「3点チェック」を導入したいと考え、そのためにはベッドサイド入力が前提であることがわかりました。 いわゆる「3点チェック」とは、 患者様 スタッフ(看護師) 薬剤など をシステム上でチェックする仕組みです。 例えば点滴を行うときに、患者様のリストバンドのバーコード、スタッフのID、点滴ボトルのバーコードを、ピッとチェックし、医師がオーダーした内容と合っているか確認するものです。 実施入力の簡単操作や、患者様の取り違え防止に役立ちます。 その他、直前にオーダーの中止や変更があった場合にも、まさにベッドサイドで気づくことが可能になります。 先日、役職者向けに実施した「電子カルテを入れるとどうなるか」という説明会の中でも、この点を強調して説明してみました。 さて、私の説明がで事態が進展したわけでは(絶対!)ありませんが、 現在は、無事(?)にベッドサイドで入力するよう、日勤看護師と同数のPCを用意する方向で話が進んでいます。