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全員に説明する必要があるか

当院では、透析室に患者さんを呼び込む際、名前を放送で呼び出しています。 長年この方法でやってきたのですが、患者さんが聞き逃したり、いわゆる「言った言わない」なったりと、トラブルが絶えません。 そこで、検討チームが発足し、ディスプレイで番号を表示する案が浮上しました。 市場にこういった製品があるのかわかりませんが、手元にあるツールでプロトタイプを作ってみました。 すると、検討チーム内では「なかなか理にかなった仕組みではないか」ということで一気に盛り上がり、実際に運用する職員にプレゼンしてみようということになりました。 困ったのは、プレゼンの対象者です。 透析室のスタッフ全員に説明してほしいというのです。 最初は耳を疑いました。ある程度判断ができる人に説明すれば良いのではと思っていたのですが、スタッフ全員とは…。 当然、一斉に説明することはできないので、説明会を複数回開催してほしいとのこと。 まあ、頼まれればやりますが、そもそも全員に意見を伺う必要があるのか、と思うわけです。 聞くと、「全員に説明しておかないと、あとで文句が出るといやだから…」とのこと。 なんと嘆かわしい…。 そのために師長や主任と言った管理職がいるのだと思うのですが、その人たちに「それって必要ですか」と聞くと、キョトンとされてます。 私が説明責任を放棄しようとしているかのような、そんな眼差し...。 医療機関って、どこに行ってもこんな感じなのでしょうか。少なくとも、私がこれまで働いてきた医療機関はこんなことありませんでした。 私などは、末端の職員にまで説明することに費やす時間がもったいないと考えてしまうのですが…。 もしかしたら、こうして全員にていねいに説明することが従業員満足度に寄与するのかも…、少し無理矢理ですが、こんな感じで今日は終わります。

保守的な病院こそRPA

今回も、RPAの話を。 私は、この「RPA」という技術に、とても期待しているのですが、その理由はもう、これにつきます。 「当院のような保守的な病院でもアリなのでは」 医療機関のIT化は、それはもう高いハードルです。 古くはレセコン、PACS、電子カルテなど…、新しいものは、大学病院や、一部の先進的な病院が先鞭をつけ、その後、規模の小さな病院に広がっていく、というのが常でした。 中小病院の全てがそうではありませんが、やはり保守的な面は否めず、先行する医療機関の「実例」をみてからでないと、なかなか踏み切れないものです。 コストの問題はさておき、何か新しいことをしようとすると、必ず「抵抗勢力」が現れます。 例えば、「グループウェアを導入して、紙の書類をなくし、ワークフローに置き換えよう」と言ったらどうでしょう。 専用のPCが与えられていない職員はどうするのか。 頻繁にPCを使わないので、案件が届いたことに気づかないかもしれない。 そもそもPCが苦手な職員だっている。 案件によって決裁ルートに融通を利かせていたが、それができないと困る。 なんて声が聞こえてきそうです。 たしかに、グループウェアを導入するだけではなく、その分のPCを揃えなければいけないし、PCに触れる頻度を増やさなければいけないし、苦手な職員は操作を習得してもらう必要があり、運用ルールを定めて徹底しなければなりません。 たいてい「それだけでは済まない」し、その先の問題に対して思考が止まるから、「抵抗」されます。 しかし、RPAについては、基本的に人間がやることをロボットに置き換える「だけ」です。 今やっている作業を、その前後に影響のない形で自動化していくだけなら、これに異論を唱える人はいないはず。 より生産性を高めるなら、やはりプロセス全体を見直す必要があると思うし、なにより「前後に影響がない」を前提条件にするとRPA化できる業務が限られます。 それでも、全く何も変わらないよりはずっと良い。効果がわかれば、今までかたくなだった職員も、少しは話を聞いてくれるようになるかもしれませんし。 もう2019年も終わりですが、2020年はRPAの年にしたいな~。

RPAの魅力は「プラットフォームまたぎ」

最近、興味があって情報収集しているのが「RPA」です。 今日、ネットで見かけた記事で、こんなのがありました。 高額転売チケット、5分で発見 RPA活用、富士通と川崎フロンターレが実験(IT Media) RPAの仕組みで、チケット転売サイトをパトロールして、高額転売の可能性のある出品をピックアップするという。 驚くのがそのスピード。記事によると、5分で70~300件がピックアップできたとのことです。 上記の数字は、調べた結果「問題」であったの件数を指していると思われます。 だとすると、これ以外に調べた結果「正当」な出品があるわけで、一体何件をチェックしたのでしょうか。スゴいスピードです。 これを人力でやるとしたら…想像するのも気の毒ですが、おそらく今は人力でやっているのでしょう。 RPAとは ハッキリ覚えていませんが、「RPA」という言葉に私が気づき始めたのは2018年のどこか、つまり1年前くらいだと思います。 「RPA」とは「Robotic Process Automation」の頭文字で、PCで人間が行う操作を、ロボットが代わりにやってくれる、というものです。 最初は、「ロボットって…」と、なんか怪しいと思っていたのですが、調べていくウチに、なんだか良さそうと思い、情報収集していました。 その魅力は「プラットフォームまたぎ」 さて、私にとってのRPAの魅力を一言で表現するなら、「プラットフォームまたぎ」です。 (他にもたくさんあると思いますが、あくまで私個人の見解です。) PC上の作業を自動化するなら、 真っ先に思い浮かぶのが「プログラム」です。 多くの仕事で使われている「Excel」。Excelが世の中に存在しなかったら、人類の生産性のどれほど影響があろうかと言える、本当にありがたいアプリケーションです。 そして、Excelの作業を自動化するのに「VBA( Visual Basic for Application)」というマクロがあります。 これを駆使することによって、Excel状の様々な作業が自動化でき、私自身も多用しています。 このVBAが活躍するのは、ExcelをはじめとしたMicrosoft Office製品群です。 (Excel以外で使っているのをあまり見たことありませんが) しかし