投稿

2017の投稿を表示しています

2017年を振り返って

この1週間、流行りの「胃腸炎」(診断出ていないのでが、おそらくノロウィルス)にやられて大変でした。 12/25の午後から熱発と嘔吐の症状が出始めて、家族にも、勤め先の病院にも迷惑かけました。 ちなみに、病院の方は(「出社してくれるな」と言われ)そのまま年末年始休暇、図らずも10連休になってしまいました。 カッコつけるわけではありませんが、四六時中仕事のことを意識してしまうタイプなので、「大型連休」ってあまり嬉しくないんですよね。しかも半分「病欠」ですからね。 さて、ここらで2017年を振り返っておきます。 演題発表から新しい「つながり」 2017年を振り返る上で最大のことは、やはり電子カルテメーカーユーザー会での演題発表です。 特に、演題発表に向けて何かをしたわけではなく、ライフワークになっている「データ活用」を通じて、中小病院が抱える問題を発表させていただいたのですが、反響は思ったより大きなものでした。 これを機会に始まったお付き合いもあり、仕事を幅を広げる機会になりました。 サイン改修プロジェクトで感じる壁 私の仕事のほとんどは、私一人、あるいはごく少人数ということが多いのですが、今年後半に手がけた「サイン改修」プロジェクトは、多くの関係者をまとめるタイプのものです。 現在続行中の案件で、まだまだこの先どうなるのかわからないのですが、正直なところ、かなり苦戦しています。 この案件は、私が抱えているその他の案件と異なり、「正解」がないこと。そして、あまりにタイトなスケジュール。そういった、そもそもハードルが高いプロジェクトなのですが、それでも、冷静に振り返ってみると、いくつか公開することもあります。 最初の段階で、この案件を「あまく」見ていたこと。そして、企画会社に期待しすぎていたこと。 その時々で自分がしっかり考えていれば、そもそも無理なスケジュールを受け入れずに済んだのだと思います。 データ活用の有効性が認知される→開発は限界に 1年を通じて、データ活用の仕事が院内で認知され始めたことに手ごたえを感じていました。 先日も、思わぬところから、「アレ(SQLを組み込んだExcelシート)、ベルカンポさんがつくっているんですか?便利に使っていますよ」

インフォームドコンセントが必要なのは医療だけじゃない

現在私が取り組んでいる、サイン改修。 院長から厳しい期限を設けられ、焦りまくっているのですが、このままのペースで本当に間に合うのか、不安に思う日々です。 不安の原因の一つが、企画会社が全行程を詳細に教えてくれないこと。 聞かないと教えてくれない もちろん「聞けば」答えてくれるのですが、そもそもこちらは初めてのことなので、「何がわからないのか」が、わからない。 わからないなりにも、考えをめぐらせ、こういう場合は…、もしこうなったら…、技術的にこんなことできるのか…と考えるわけです。 以前の記事で書いたとおり、たいした検討もせずに契約しているので、緊張感がないのかな…、それとも担当者のコミュニケーション能力が低いのか…、などと思ってしまうのです。 本当に間に合うのか 一応工程表は出ているものの、本当に「ザックリ」。 というか、全然工程通りにいっていなくて、恐る恐る、「もう、工程表から1週間以上ズレ込んでいますが、大丈夫なのでしょうか?」と聞くと、「大丈夫ですよ」と軽く返事が変え得てくる。 あまりに軽いので、「それって、工程表の意味ある?」という疑問ともに「本当に任せておいて大丈夫?」という思いが…。 医療では、「インフォームドコンセント」という言葉が定着して久しいわけですが、本当に、もっとわかりやすく説明してほしいものです。 以前にも似たようなことが このブログを長くご覧いただいている方はご存知ですが、以前、私はシステム部門に在籍しており、電視カルテ導入の仕事を手がけました。 その時も、電子カルテベンダーさんの説明が足りず、やきもきしました。 まあ、あのときは今回とは比べものにならないほどのビッグプロジェクトだったのに、もうあれこれ考えている暇もないほど時間に追われていましたが。 ちなみに、患者さんやご家族に説明することを、今時は「インフォームドコンセント」や、略して「IC(アイシー)」と呼んでいますが、当院ではいまだに「ムンテラ」と言っています。

サイン改修の件、価格交渉していないのですが

現在、私の抱えている案件の中で「最優先」扱いになっている、サイン改修の件。 きっかけは、グループの別の病院が、サイン改修をしたことです。 院長が、その病院を訪問したときに、触発されたらしく、突然これを命じられたのです。 前回記事でも書きましたが、当院のメインの施設は築40年以上で、その他の施設とも複雑な導線になっており、どう見ても「わかりやすい」施設ではありません。 なので、まだしばらくこの建物を使うなら、今時のサインを施すことは賛成なのですが…。 問題は、その始まり方。 前述の病院を担当した施工業者さんに声をかけて「すぐ進めろ!」と、院長の指示。 しかも「〇月完成で」と、しっかり期限付き。 普通はこういう案件、いくつかの取引先でコンペをして…というものだと思うのです。 施工業者さんの方も、「〇月完成だったら、さっそく現地の詳細な調査に入らないと…、それには契約が…」と。 契約を取りたいために、煽ったり駆け引きしたりする業者さんもいるともいますが、今回はどうもそういう感じではなくて、本当に早くしないと間に合わないらしい。 まあ、院長が言い出した案件なので、正確な見積評価もしないまま契約の印鑑をついてもらい、その点では楽でしたが。 他の購入案件は、厳しい検討を経てやっと通るのに、組織の理不尽さを感じるところでもあります。

サイン改修に取り組んでいます

イメージ
「サイン」と聞いてどんなものを思い浮かべるでしょうか。 今回私が取り組んでいるのは、患者さんを誘導するための「サイン」、いわゆる「案内」です。 駅やショッピングセンターなど、多くの人が集まるところには、「サイン」が必要です。 病院もまさに「サイン」が必要な業種です。 試しに、Googleで「病院 サイン」で画像検索してみてください。 キレイな、そしてよく考えられたサインの画像がたくさん出てくると思います。 このブログで何度か書いてきましたが、当院は複数の建物で構成されており、そのうちメインの建物は築年数にして40年ほど、今時の病院のトレンドとはかけ離れた建物です。 まあ、そう遠くないうちに建て替えることになろうかと思いますが、それまでの間、「化粧直し」でつなごう、ということで、「サイン」の改修と、すこしだけ壁紙の張り替えをすることになったのです。 そんなわけで、この「サイン改修プロジェクト」の進行と、それについて思うこと、感じることを書いていこうと思います。 なにしろ、このプロジェクトがたいへんで…。 ここのところ1ヶ月ほどブログの更新をお休みしていたのは、まさにこのプロジェクトが原因でして、進行チュのプロジェクトではありますが、「混沌」としております。 詳しい話は次回記事から書きますので、ご期待ください。

翌日配送に慣れてしまっている自分に気づく

イメージ
私の生活は、今やかなりの部分をネット通販に頼っていますが、数あるECサイトの中で、私がよく使うのはヨドバシ.comです。 なぜ、ヨドバシ.comかといえば、あまり決定的な理由ではないのですが、純国産サービスであることの信頼感でしょうか。 あとは、梱包がとても丁寧なことと配送のスピードですかね。 価格が安いわけではないし、品揃えもライバルに劣るのですが、そんなわけでファーストオプションはここ数年ヨドバシ.comです。 今、そのヨドバシ.comの配送が遅延しています。 休日の前日にヨドバシ.comで日時指定で注文して確実に受け取る、というのが私のネット通販のパターン。 昨今、宅配便ドライバーの疲弊が取り沙汰されておりますが、なるべく配達の「空振り」が起きないように、確実に受け取れる日時を指定するようにしています。 さて、10月下旬、いつものように、ヨドバシ.comで注文を確定しようとしたら、納期の表示、 今すぐのご注文で2017年10月〇日〇曜日18:00までに に、3日後の日付が表示されています。 一つだけでなく、カートに入れた全ての商品で同じく3日後の納期、すべて「在庫あり」のステータスなのに。 何が起きているかと思い、ニュースサイトやtwitterで情報を集めようとしました、その時は、それらしい情報がなくて…。 しばらくして(11/6)ヨドバシ.comにアクセスしたら、「現在配達遅延でご迷惑をお掛けしており、申し訳ございません」と表示。 と同時に、ニュースサイトでも記事を見かけるようになりました。 どうも物流センターの移転にともなう混乱のようですね。 特別なものが、いつかあたりまえになっていることに気づく 前日の夜に注文したものが翌日には届く、これってスゴいことだと思うのです。 これほどのスピードは、私の40年あまりの人生の中では、「つい最近」のことですし、あるいは、海外だったらまた事情が違うでしょう。 と、頭ではこのスピード感は「特別なもの」と理解していたつもりなのですが、今回のことで、すっかり体が慣れてしまっていることに気づきました。 「翌日配送できることが便利」なのではなく、「配送に3日かかることが不便」に感じてしまうのです。 人間とは、環境に慣れてしま

レギュラーにできないイレギュラー

私がよく使うデスクの近くに、人間ドックの受付担当のデスクがあります。 昨今、人間ドックは高級路線が進み、まさに「サービス」としての要素が重要になってきています。 人間ドック専用の施設として独立していたり、担当スタッフがついて回ったり、至れり尽くせりになってきています。 一方、当院の人間ドックは昔ながらのもの。件数も少ないので、検査も診察も、一般患者さんの枠の合間でやりくりしています。 病院の方針として、人間ドックを積極的に強化していく方針はありません。 需要はあるのですが、なにせ保健医療の患者さんだけで、人手もハードウェアも限界なので、受け入れたくても受け入れられず…。 それでも、かかりつけの患者さんの中に、当院のドックを希望されるかたがいらっしゃいまして、細々続けているわけです。 今後の人間ドックの展開については、思うところがあり、改めて記事にしたいと思いますが、今日は別の話。 人間ドックのトラブルあれこれ 冒頭にも書いたとおり、人間ドックの受付担当のチームは、場所的に私のデスクと近く、どうしてもその「やりとり」が耳に入ってきます。 まあ、通常のオペレーションなら気にならないのですが、トラブル対応なんかしていると、どうしても気になってしまうわけです。 「トラブル」と言っても程度はいろいろです。 いわゆる「クレーム」はもちろんですが、そこまで至らないものでも、「これ、どーする?」みたいな話がいろいろあります。 患者さんが、前日に飲んでおくよう依頼していたお薬を飲んでいない (逆に)止めてもらうお薬を飲んでしまった 内視鏡検査があるのに食事をしてしまった 当日、検査項目の変更を訴えている 保健医療が適用になるほどの自覚症状がある 遅刻 などなど…。他にも、些細な連絡ミスだったり、いろいろなことがあります。 職員任せのトラブル対応 こういったことが起きると、受付担当の職員を含め、各方面で「調整」が始まるわけです。 突発的な事象に、職員の機転でやりくりしていく、これぞ「臨機応変」。 しかし、この「臨機応変」、職員の能力に大きく左右されます。 経験豊富な職員や、要領の良い職員であれば、的確な対応ができます。 逆に、新人職員だったりすると、右往左往している間に事態が悪化し

安全対策の研修

日産自動車の無資格検査、神戸製鋼の検査データ改ざん、少し前は三菱自動車の燃費データ改ざん、東芝の不正会計、上げたらキリがない、ここのところの日本企業の不祥事。 日本企業に一体何が起こっているのか(2017/10/17 BBC NEWS JAPAN)   テレビのドキュメンタリーやバラエティ番組では、日本の技術力や細かい気遣い、そしてその信頼性が評価され海外、特にアジアでビジネス展開する、という特集が目につきますが、その一方で、これら不祥事の報道。 ここのところ、ネットの書き込みでは、不正は許されるものではないが、そもそも…という論調が目立つようになってきた。 基準がオーバースペックだから、「守らなくても実害はない」という考えになるのでは 数時間の研修を受けるだけの「資格」にどれほどの意味があるのか。資格団体の利益を確保するためなのでは。 こういったご意見、ある意味納得してしまいます。 どこの業界でも、こういった「志はわかるが、その方法は現実的か?」と思うようなことがたくさんあるわけで…、今日は安全対策の研修会の話です。 医療機関が算定できる保険点数の一つに「医療安全対策加算」というものがあります。 これを算定できる条件として、 医療安全確保のための職員研修を計画的に実施するとともに、医療安全管理者が必要に 応じて各部門における医療安全管理の担当者への支援を実施し、その結果を記録している こと。 というものがあります。つまり、職員向けの研修会を実施しなさい、ということです。 そんなわけで、毎年やってくる保健所の立入り検査で、「ちゃんとやってますか?」ということで、研修会の参加率を問われるわけです。 研修会の参加者名簿を見せて、「昨年よりは少し(参加率が)増えましたけど、もう少し努力してください」みたいな感じで言われます。 毎年言われるものだから、院内の安全対策委員会が躍起になるわけです。ライブで参加できない夜勤者やパート職員向けに、研修会をビデオ撮影して、何度も放映したりして。 で、「そもそも」と思うわけです。 研修会の内容は医療機関に任されているので、その「質」を担保するものがない。 研修を受ける対象も「医師」から「事務員」までいるのに、同じ内容で良いのか。 当院のような地方の中小病院では多くの非常

サイボウズlive、終了へ

これだから、無料のサービスは怖い…。 サイボウズ社の無料グループウェア、サイボウズLiveが2019年4月でサービスを終了するとのこと。 サイボウズの無料グループウエア、2019年終了へ(2017/10/26 日本経済新聞) ワタクシ、ここ5年くらい、仕事の管理を、この「サイボウズLive」に全面的に頼っています。 よくあるTodoリストは、「今日1日」や「1週間」などを管理するのには良いのですが、私の仕事は、いわゆる「プロジェクトもの」が多く長期にわたるので、このサイボウズLiveがドンピシャなのです。 サイボウズLiveのTodoリストは、掲示板のようなスタイルで、一つのスレッド(案件)に対し、メンバーで共有できたり、書き込めたりします。 日々の経過を書き込んでいくと、他のメンバーが経緯を把握できます。 現在進行中の案件の情報共有にも役立ちますが、その真価を発揮するのが、過去の案件を振り返るとき。 毎年繰り返すイベントでも、その内容が少しずつ変わっていくことってありませんか。 例えば、新入職員の合同研修など。「去年どうしたんだっけ?」が一目瞭然です。 細かく記録をしておくと、注文から納品までにどれくらい時間がかかったのか、なぜそのときこういう判断をしたのか、 手に取るようにわかります。 そんなわけで、すっかりお世話になっていたのですが、「これが無料で良いのか」という疑問というか、罪悪感というか、そういう気持ちは常にありました。 私など、「有料化されても使い続けたい」と思いますが、そこはサイボウズ社のビジネスの戦略もあるでしょう。 まだサービス終了まで1年半ほどあるので、それまでは、代替のサービスを探しつつ、ガッツリ使わせてもらうつもりです。 まあ、何はともあれ、これまでこの優れたグループウェアを無料手提供してくれたサイボウズ社に感謝の気持ちを述べたいです。 ありがとう、サイボウズLive(もう少しお世話になりますが)

「即入院率が上がっているので病棟が忙しい」検証してみました

先日出席した会議で、「即入院の件数」が話題になりました。 計画入院と即入院 あたりまえですが、患者さんが入院するときは、外来を通過することになります。 外来は大きく分けると、一般の外来と、救急外来に分かれます。 そして一般的な外来で入院になる場合はたいてい「計画入院」になり、救急受診から入院する場合は「即入院」になります。 その言葉の通りですが、「計画入院」は、入院治療をするにあたって、患者さんと病院側の都合をすりあわせ、日程を決めて入院します。 一方で、「即入院」は、今すぐ手術が必要な場合や、ご自宅で管理するには困難な場合など、その場で入院になるケースです。 「計画入院」は病院側もいろいろと準備ができるので良いのですが、即入院は突発的なことなので、いろいろと大変なのです。 即入院は現場でコントロールできる? おそらくどこの病院でも同じだと思いますが、高いベッド稼働率を望む経営側と、余裕を持ってベッドコントロールをしたい現場の間で摩擦が起きます。 経営にしてみればもっと受け入れられるはず、現場は、満床なので受け入れられません、と。 こと救急では、時間的にも現場の判断が優先されます。 すると、経営サイドに「救急患者を現場が断っているのでは」と疑念がわくのです。 即入院率って出せるの? さて、会議の話です。 会議では、看護部から「病棟が忙しくて、看護師を始めスタッフが疲弊している」との訴え。 で、忙しさの理由として、「最近、即入院の件数が増えてきている」とのこと。 ベッドの稼働率や入院数が同じでも、入院に占める「即入院」の割合、つまり「即入院率」が高いから、その分忙しくなっているとのこと。 ふんふん、と聞いていた私に、出席していた一人の医師から投げかけられた質問が、 「そういう数字(即入院率)って出せるの?」 「いけると思います」と私。 SQLで集計 あまり期待もしていませんでしたが、電子カルテの入院情報に、「その入院が計画入院か、即入院か」などという便利なフラグはありませんでした。 というわけで、最近すっかりなれてきたSQLを使っての、電子カルテのデータベース集計です。 1件の入院に対し、最

「患者様」から「患者さん」へ

当院では、本日(2017年)10月1日から、「患者様」を「患者さん」へ変更します。 といっても、診療現場での対面はほとんど(「様」よびルールを無視して)「さん」呼びであったので、変わるのは院内放送と、各種の掲示物、そしてWebサイトです。 そんなわけで、昨日はほぼ1日かけて、当院のWebサイトの「患者様」「患者さま」を「患者さん」に修正する作業をしていました。 テキストエディタの「置換」を使えば、あっという間に終わると思っていたのですが、1ページ1ページ開いてみると、いろいろなことに気づきます。 過去に制作したページが、今見てみるとつたない文書だったり、レイアウトが見づらかったりすることに気づきます。 ここ数年の間に、多少なりともライティングやWebデザインの勉強をしてきたので、当時はなんとなくやっていたものが、今見るとほんとに恥ずかしかったりします。 問題は、内容自体が古く、現状と変わってしまっているもの。 検査機器を紹介しているページで使っている写真、「もう新機種に更新されていますが・・・」みたいな。 最もまずいのは、個人情報保護方針など、法令の改正とともに、少しずつ変更してきたものが、アップデートされていないこと。 こんなことを1ページ1ページ確認しながらやっていたら、夜になってしまっていたというわけです。 工数見積もりのあまさは、まったく成長せず・・・。

スマホ買い換え検討中(続き)

前回記事 の続きです。 前回は、Xperia Z5を使用中の私が、 Xperiaの後継機種 新しいiPhone(8/X) SIMフリースマホ への買い換えを検討中であり、個人的に思うところをダラダラと書きました。 じつは、仕事にも少し関係することがあり、それがまた迷いを深めています。 Webシステム開発勉強中 私は今、Webシステムの開発技術を勉強中です。JavaScriptやPHPなど、多少は知識のあった、HTMLやCSSなども改めて勉強し直しています。 当院では、多くの仕事が「人力」のままです。ITを使って効率化すればいいのに、と思いますが、当院のような中途半端な規模では、専用のシステムを導入するには、費用対効果が見合わないかもしれません。 そこで、私がザックリと「それっぽいもの」を作ってみて、具体的な検討につなげられれば、と考えています。 で、前述のプログラミング言語なら、高額なライセンス費用などがかからない(私のプライベートは削られますが)ので、勉強してみようかと。 もちろん、作ったものが実用に耐えられるなら、そのまま使ってもらってもいいし。 iOSか、Androidか さて、Webシステムの勉強をしているうちに、スマホアプリにも興味が出てきました。 前述の通り、仕事で使うWebシステムなのですが、会社からの補助は期待できないということで、スマホアプリのテスト環境として、自分のスマホを使わざるを得ません。 そこで、「iOSか、Androidか」という問題になるのです。 冒頭の選択では、iOSで開発するなら、 新しいiPhone(8/X) Androidで開発するなら、 Xperiaの後継機種 SIMフリースマホ ということになります。 iOSアプリ開発のために、Macを買えるか? 国内でスマホといえば、やはりiPhoneがメジャーです。タブレットといえばiPadですよね。 しかし、どうもiOSのアプリを開発するには、Macが必要らしいのです。 Macがあれば、iOSもAndroidも両方行けるはずなのですが、さすがにPCまで買い換えるとなると経済的損失が…。 ほぼ買い換えが既定路線のスマホは良いとし

スマホ買い換え検討中

今日はプライベートで使っているスマホの話です。 私のスマホ&回線はdocomoのXperiaZ5。あと2ヶ月くらいで2年間のお勤めが終わります。 そこで、そろそろ次の機種を何にするか悩んでいるわけですが、そんな中、iPhone8/XをはじめとするApple社の製品発表を受け、ネット上は大いに盛り上がっていますね。 このブログで何度もSONYファンであることを公言している私ですが、なんとも寂しいものです。 さて、私が検討している選択肢は3つ。 Xperia XZ Premium 今持っているXperiaから最新のXperiaに乗り換えるという、順当な路線です。 Xperiaの中でも、一回り大きく4K液晶を搭載した「Premium」。この「Premium」は、今持っているZ5を購入するときにもラインナップされていて、当時、「Z5」か「Z5 Premium」で迷い、「大き過ぎて持て余すのでは」ということでノーマルの「Z5」を選びました。 その後、時々お会いする取引先の方が、「Z5 Premium」をお持ちで、見るたび後悔したのです。 ただし、この「XZ Premium」少し古いというか、普通サイズとコンパクトサイズのXperiaが「ZX1」というモデルが発表されているのに、この「Premium」は少し前に出た「XZ」のままなのです。そこが少しマイナス。 iPhone 8/X そして、やはりiPhoneシリーズです。 私が今のXperiaZ5を購入したころは、いくつかiPhoneに対するアドバンテージがありました。 防水 Felica うすうす気がついているXperiaの劣勢を、この二つの要素が隠してくれていたのですが、すでにiPhone7の時点で(ほぼ)追いつかれています。 私にとって意味のあるXperiaのアドバンテージはスーパースロー撮影くらい。 じつは、妻がiPhone7Plusを使用しておりまて…、それを見て思うのが、プロダクトとしての完成度、そして美しさというか、実物を手にしてしまうと、本当に「良いもの」なんだと思えるのです。 私は、スマホにはフィルムを貼るだけで、「カバー」の類いはいっさい使わないので、製品そのものの魅力が高いに越したことはありませ

ブログ「今後カメラマンの仕事がどんどん減っていく3つの理由」の記事を読んで

今日、あるブログの記事を読んでドキッとすることが…。 今後カメラマンの仕事がどんどん減っていく3つの理由(ブログ:「カメラマンの知恵」から) 私は、企画業務の一つとして、病院のWebサイトや、パンフレットなどを担当しています。 私が直接文書を書いたりデザインをするわけではなく、具体的な作業は制作会社の方がやってくれるので、院内の調整や、制作会社との取り次ぎが私の役目です。 とはいえ、中心になって関わる以上、なるべく良いものを仕上げたいので、ちょこちょこ口は出すわけです。 そんな中、冒頭に紹介した記事が目にとまりました。 なるほどと思ったのがこの記事。 ③プロの写真だから反応率が下がるケース  詳しくは、引用元の記事を読んでいただきたいのですが、一部抜粋すると、 近年の消費者はプロの写真が作り込み過ぎて嘘っぽく見えてしまう現象が目立ってきています。つまり、情報を届ける際にプロが綺麗に撮影した写真だと逆効果になるケースもあるのです。 とのこと。 さらに引用しているのが、こちらのブログ。 インスタは「妄想の検索エンジン」メルカリは「通販の検索エンジン」としてつかう。女子大生が教えてくれたスマホで「ビキニ」を買うまでの心理と経路。(アプリマーケティング研究所)  ブログ「カメラマンの知恵」では、このようにまとめています。 カタログやネットショップの画像は、モデルの綺麗なお姉さんが着ていて非現実的。自分に合うかどうかが参考にならない。一方、インスタグラムやメルカリでは一般人が写真を撮る為良い意味で誤魔化せないから参考になる。(出典: http://appmarketinglabo.net/insta-mercari/ )。  今まで、院内に掲載されている「手作り感」あふれるポスターや、病院報に使われる、職員がコンデジで撮影した写真を見て、なんだかな~とぼやいていました。 (病院報は委員会の仕事なので、私は関わらない) 私自身、趣味で少しカメラをかじっていることもあって、知人から、「(当院の)Webサイトで使っている写真、どれもクオリティ高いね」なんて褒められて、密かに喜んでいました。 しかし、今日の記事を読んで、我に返るというか、ハッとしたところがあります。 「インスタ映え」の言葉が踊る昨今、こういった視点も必要

M言語って知っていますか

先週末(9/1~2)、ある方のお誘いで、「 第44回 日本Mテクノロジー学会 」に参加してきました。 この「日本Mテクノロジー学会」、学会の Webサイト にはこのように書かれています。 日本Mテクノロジー学会について   この学会は、ISO(国際規格)およびJIS(日本工業規格)で制定されているコンピュータ言語でデータベース言語のM言語についての利用応用・利用技術・アプリケーション・教育などを考えるために設立されました。 ここに出てくる「M言語」、別の呼び方で、「MUMPS(会場では「マンプス」と読まれていました)」とも言うらしいのですが、知ってましたか? このブログをご覧の方は医療システム系の方が多いので、 ご存知の方もいるかもしれませんね。 というのも、この「M言語」、医療情報処理用の開発言語として、かなりの歴史があるとのことです。 詳しくはWikipediaをご覧下さい。 Wikipedia「MUMPS」 恥ずかしながら、私は今まで一度も聞いたことがありませんでした。 で、この「M言語」をベースにデータベースや開発環境を整えたのが「Caché」(キャシェと読む)という、こちらは InterSystems社 が製品として販売している…、なんと呼べば良いのか、データベース製品です。 こちらも詳しくは、リンク先をご覧下さい。 Wikipedia「Cache」   こちらは知っていました…、名前だけ。どうも、さまざまなシステムのベースに使われているらしい、くらいの知識で、何ができるのか、他のデータベースシステムと比べて何が秀でているのか、さっぱりだったのです。 こんなレベルの私でしたが、学会では、PCを使ってのチュートリアルなどもあって、この「M言語」および、「Cache」のことを、ほんの少し知ることができました。 さて、ここからは、実際にチュートリアルで操作させてもらった「Cache」の話です。 (素人の私が、間違った理解をしているかもしれませんが、そのあたりご容赦いただき読んでください。) これ、データベースを扱うエンジニアには、一度触れてみてほしいのです。 ポイントは2つ。 ポイント①非リレーショナルデータベース 長い間、データベースと言えばSQLを駆使してリレーショナルデータ

電子カルテのユーザー会の参加率

これを書いてしまうと、当院がどこの会社の電子カルテを使用しているかわかってしますのですが、先週末、電子カルテのユーザー会に参加してきました。 じつは、今回の演題では私自身も「発表者」として参加したのですが、その話はまた今度。 今日書きたいのは、ユーザー会の参加率のこと。 会の途中で発表された参加施設数は200施設くらいだったと記憶しています。 全国で500施設あまりの導入実績があるとのことなので、単純計算で参加施設は半分以下だったということです。 どこのベンダーのユーザー会でも、こんなものなんですかね? 貴重な情報収集の場として 私自身は、ユーザー会はたいへん貴重な情報元なので、毎年欠かさず参加しています。 ベンダーさんの情報発信が今ひとつなので、ユーザー会で他院さんの取り組みを見て、はじめて「そんな機能あるの?」と気づかされることが少なくないのです。 ザックリ言うと、ユーザー会に行かないと「損する」気がしているのです。 でも遠い 一方で、当院からは日帰りで行ける距離ではなく、参加するにはそれなりの覚悟が必要です。 出張扱いにしてもらっているので、病院としては交通費・宿泊費を負担しなければなりません。 個人的にも、移動にはかなり体力を削られますし、時間をとられます。 そう考えると、参加されない病院さんのご判断もわからないわけではありません。 後日、プレゼン資料はベンダーさんのサイトで共有されるので、それで十分という考えもアリだと思います。 忙しい病院こそ参加した方が良い そういう「合理的」な判断の不参加なら良いのですが、「そんなヒマがあったら、目の前の仕事を片付けたい(片付けなさい)」が理由で参加されない病院さんがいらっしゃったら、それは残念なことです。 冒頭にユーザー会で私自身が演題発表したことを書きました。 そこで呼びかけたかったことの一つが、ITは「コスト」ではなく、病院運営を効率的に運営するために積極的に利活用してほしい、というものでした。 IT化に限らず、業務改善は常に必要なことだと思っています。 「忙しくて、業務改善に取り組む暇がない」という感覚は、すでに「悪循環」に入っているかもしれません。 もしそうだとしたら、そんな病院さんにこそ呼びかけたかったんですけどね。

透析室の患者呼び出しに、銀行の窓口で見かける呼び出しシステムを使いたい・・・、というムチャブリ

透析室の運営ミーティングで、「患者さまの呼び出しがクラークの業務負担になっているのでナントカしたい」とい問題提起があったとのこと。 現場の業務を見直して、問題があればそれを改善する・・・。 実に良いことだと思うのですが、困ったのはその解決策。 「銀行や役所の窓口に置いてある、発券アンド呼び出しのシステムを使ったらどうか」とのこと。 このミーティング、私は参加していなかったので、どうしてそのアイディアに至ったのかわからないのですが、事務長から「とにかく調べてくれ」と。 銀行の窓口と違って、透析室なら決まった人(患者さま)が来るので、そもそも「発券」する必要があるのか? 番号表示にしたところで、表示板をどこに設置するのか? 透析患者さまは、目の悪い方が多いので、番号表示が適切なのか? とまあ、あまり現場のオペレーションを知らない私でも、パッといくつかの問題点が浮かぶのだが・・・。 近く、現場のヒアリングを予定していますので、進展あったらまた書きます。

【LINE】〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2017年上期)

先週ネットで話題になっていた、LINEによるインターネット利用環境の調査。 【LINE】〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2017年上期) この調査報告によると、スマホのみでインターネットを利用する人は、全体で46%、10台に限定すると70%にもなるそうです。 若い層ほど、この比率は高まり、コミュニケーション以外にもスマホの重要度が増している、と結論づけています。 本当にスマホで完結するのか 先日、堀江貴文さんの「多動力」という本を読みました。 文中、堀江さんはほとんどの仕事をスマホでこなすと書かれていました。 おそらく、スピードを重視する堀江さんですから(勝手な想像)、いつも手にしているデバイスで思ったときに調べる、発信することが重要なのでしょう。 私など、調べ物はじっくり、書き物は言葉遣いやマナーに気をつけて、とてもスマホでこなす自信はありません。 話は変わりますが、当院で使用している電子カルテ、PC以外にスマホやiPodなどのモバイルデバイスで使用するオプションが製品化されています。 もちろん、PC版の全ての機能が使用できるわけではないのですが、驚くのは、これでカルテ記事の入力をこなしている実例があるということ。 導入されている病院の方に話を聞いたのですが、若い看護師はモバイルデバイスで入力することを苦にしていないのだとか。 自分がやれと言われたらとてもじゃありませんが、世の中は確実にスマホしふとしていると言うことでしょうか。

病棟の稼働状態が一目でわかる、「MEDI-SINUS」

国際モダンホスピタルショウ2017 (7/12~14)が終わって、約10日経過しました。 この「ホスピタルショウ」には毎年必ず足を運ぶようにしていますが、今回初めて、事前申し込みが必要なセミナーにも参加してみました。 私が申し込んだセミナーは、無料にもかかわらず内容は充実していて、今後は必ずセミナーも含めて参加しようと思った次第です。 さて、展示ブースの方ですが、いろいろ興味をひくものがあったのですが、その中でダントツはコチラ、 病床管理業務支援システム「MEDI-SINUS」(ニッセイ情報テクノロジー株式会社) ぜひ、上のリンクから、詳細と画面イメージを見ていただきたいです。 ベッドコントロールは医療機関の重要課題  病棟の「平均在院日数」がなぜ重要か、簡単に書くとこんな感じです。 国は病院を、提供する医療によってカテゴリー分けしており、どこに分類されるかで 病院が鰓得る収入が変わってきます。 手術など、治療を積極的にする病院は、多くの医療資源を必要とするので、1日あたりの単価(病院が得られる収入)が高くなります。 一方、経過を見たり、まだ家に帰れるほどではないという場合は、投入する医療資源も少なくなるので、1日あたりの単価は安くなります。 カテゴリーは「7対1看護体制」とか、「10対1看護体制」などといいます。 その名の通り、看護師の配置人数も重要ですが、その他にもハードル高いのが、この「平均在院日数」なのでです。 国は、各医療機関がより単価の低いカテゴリに移行するように、条件を少しずつ厳してくしています。 当院でも、数年前に7対1から10対1に移行しました。当然、1日あたりの収入が少なくなり、経営にも影響を与えましたが、なんとやりくりしています。 当院のような中小規模の病院にとって、この平均在院日数問題はとても重要な課題なのです。 病棟を一覧できる 本題です。 ニッセイ情報テクノロジーは、DPCやレセプト、文書作成など、医事や医療システムにかかわる人にはおなじみの会社です。 この辺のシステムはすでに整備済みなので、軽く見て帰ろうと思っていたのですが、この「MEDI-SINUS」の画面を見て足を止め、そして「なるほど」と漏らしてしまいました。 画面には、サ

電子カルテのビューワー機能、導入決定!

今から2ヶ月前、 電子カルテに、ビューワー機能の追加を検討しています (2017/5/13) という記事を書きました。 当院の電子カルテに、複数の項目を同じ時系列に表示できる、ビューワー機能の追加を検討しているという内容です。 ビューワー機能の内容については上記リンクの記事をご覧下さい。 このたび、院内の稟議が可決、晴れて導入決定となりました! じつは、この稟議、6月の初旬に可決していたのです。 前回の記事に書いたのですが、6月は院長の講演用のプレゼン資料の制作に追われていて、このことを書けていませんでした。 関係者に根回ししたり、医局会に参加して居並ぶ先生方にメリットを説明したりと、いろいろ動きましたが、こうして導入に結びついて本当に良かったです。 さて、私の仕事は「導入を決める」まで。実際の導入作業はシステム部門の担当で、すでに引き継いで私の手元離れています。 稼働までには申し越し時間がかかりますが、どのような変化が起きるか、とても楽しみです。

電子カルテベンダーさんのユーザー会で演題発表します

ここのところ、すっかりブログの更新が滞っておりました。 じつは表題にもあるとおり、この夏に開催される電子カルテベンダーさんのユーザー会で、演題発表することが決まっておりまして、そのプレゼン資料制作に追われていたのです。 ユーザー会は夏なので、ゆっくり準備しようと思っていたのですが、配付資料用の原稿が6月末までの締め切りということを聞き、慌てて取りかかったのです。 そんな中、院長が講演で使用するプレゼン資料の制作の仕事が突然入ってきて、これまた6月末の講演ということで、もう記憶が飛ぶくらい仕事をしていました。 さて、月も変わりプレゼン資料の制作は一段落したので、溜まっている仕事を片付け、その間にいろいろ思ったことを投稿していきたいと思います。

『医療情報システムの安全管理に関するガイドライン』第5版

5月30日、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインの第5版が発表されました。 医療機関の担当者はみな目を通す資料です、その通り整備するかは別として。 理由はもちろん「予算」、財政きびしい地方の中小病院で、そう簡単にお金が動かせるわけでもありません。 詳しい内容はこれから確認しますが、端的にまとめられているサイトがあったのでご紹介します。 厚労省『医療情報システムの安全管理に関するガイドライン』第5版を公表(Med IT Tech) しかしまあ、改訂のたびにどんどんボリュームが増えていきますな…。

医療機関のWebサイト運営

このブログをご覧の方で医療機関に在職している、していた方がいらっしゃいましたら、情報、ご意見お寄せくださいませ。 本日のテーマは、「医療機関のWebサイト運営、どうしていますか?」 当院では、どうもWebサイトの更新が滞りがちで、ふと気がつくと、「なんか情報古いな~」と思うのです。 利益に直結しない 当院のことをお話しする前に、医療業界共通の事情を考えてみます。 自由市場の業界であれば、自社の製品やサービスを上手にアピールしないと致命的なロスになります。 では、医療業界はどうでしょうか。 まず、そもそも参入障壁が高く、誰でも簡単に開業できるわけではありません。 そして、国の制度設計の中、地域の中核になる大病院、当院のような中規模・小規模病院、そしてクリニックと、疾患やケガのステージによって、医療機関それぞれの持ち場が分かれています。 また、通院・入院されるのは、基本的に医療機関が存在する地域の患者さまです。 たいていは通院手段の問題から、患者さまは「通える範囲」の医療機関にいきます。 急性期では遠くの医療機関に行くことはあっても、回復期、維持期となれば「地元」に転院するものです。 さらに、保健医療は基本的に全国一律の価格です。そこに、割引や、ワケあり価格などというモノは存在しません。 参入が難しく 医療のステージごと 地域ごとに、持ち場が分かれていて、 価格競争がない ということで、顧客(患者さま)が流動しにくい業種ということです。 郊外に行けば、医療機関の数が少なくなり、その傾向は強くなります。 つまり、競争原理が働かず、Webサイトの情報を充実させたところで、あるいは、最新の情報をタイムリーに掲載したところで、増収につながるわけではありません。 じつは、医療業界ではおなじみなのですが、厚生労働省が「医療広告ガイドライン」なるものを定めておりまして、そもそもこの業界で商業的な広告活動は御法度なんですね。 医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省Webサイト) それでも情報発信が必要だと思う理由 では、利益、つまり増患につながらないからと言って、Webサイトを放置して良いのでしょうか。 私がWebサイトによ

電子カルテに、ビューワー機能の追加を検討しています

このブログ、病院に迷惑がかかるといけないので、病院名は伏せています。 病院名につながってしまうかもしれないので、「どこのベンダーさんの電子カルテを使っているか」の情報も隠しているのですが、今日の記事で、カルテベンダーはわかってしまうかもしれませね...。 さて本題です。 当院が使用している電子カルテ(以下:カルテ)のベンダーさんから、「統合ビューワー」なるものがオプション機能として発売されました。 ザックリいうと、「カレンダー表示機能を洗練させたもの」です。 どこのベンダーさんのカルテでも、カレンダー表示がないカルテはないと思います。 しかし、当院のカルテはこの「カレンダー表示」がとっても使いにくいと、特に医師からの評判が悪いのです。 既存のカレンダー機能の問題点はこんなところです。 問題①スクロールが遅い 1画面に表示する日数はある程度調整できます。しかしそれも限界があり、収まりきれない前後の情報は、左右の矢印ボタンでさかのぼっていきます。 それが「スクロール」ではなく、「描画」なのです。その都度、サーバーに問い合せている感じで、ハッキリ言って「遅い」んです。 当院は、一応「急性期」ということになっていますが、大学病院や、地域の基幹病院と違い、在院日数が長いし、地域の外来患者も多く受けています。 すると、一人の患者さまを長い期間で見るので、スクロールが遅いと、作業効率が低下するどころか、ヘタすると大事な情報を見落としかねません。 問題②表示できる項目が限られている カルテのカレンダー画面は、基本的にオーダー情報を表示するものなので、そこにバイタルや検査結果は表示できません。 もちろん、バイタルを経時的に見たければ「経過表」の機能がありますし、検査結果の閲覧画面には、複数回並べてその推移を見る機能があります。 そこで、よく先生方から不満の声を聞くのが、「相関関係がわかりにくい」ということです。 例えばこんなことです。 検査結果を時系列で見ると、ある時期、大きく変化している。 もしかしたら、このとき投薬内容を変更したのではないか?(仮説) 薬歴の画面に切り替えるため、 検査結果が変動した「日」を覚えて 、検査結果の画面を閉じる。 薬

サーバー仮想化の見通し

少し、システム関係の話を。 最近、HISサーバーの仮想化の流れをヒシヒシと感じます。 つい先日うかがった大学病院さんでも、サーバーの仮想化がいかに有益であるか、なるほどと思うお話を聞くことができました。 サーバーの仮想化、私が思って”いた”、メリット/デメリットはこんな感じです。 メリット デメリット リソースの有効活用 安定稼働 古いOSの延命 電気代やスペースなどの節約 コスト 導入運用管理にスキルが必要 他にもいろいろあるかもしれませんが、私が思っていたのはザックリこんなところです。 ところが、いろいろお話を伺っていると、事情が変わってきているようです。 下がりはじめてきた「コスト」 見学に伺った病院さんで聞くのが、「コストメリット」のお話しです。 サーバーを集約すると、電力や無停電装置、空調、そしてスペースなど、様々な要素が集約できることはわかっていました。 問題は、「仮想化」システムそのものの費用。これが高額で、圧縮できる費用を、仮想化の費用が上回ってしまうイメージがあったのですが、おそらくシステムの費用が下がってきたのでしょう。 ここのところ感じているのが、Microsoft社のHiper-Vの台頭です。 これまでは、「仮想化といえばVMware」と思っていましたが、思えばここ最近ご紹介いただくのはHiper-Vの事例ばかりです。 競争原理が作用し、価格がこなれてくるのは、ユーザーの立場からするとありがたいものです。 もしかしたら、サーバーの仮想化は、 コストをかけて利便性や安定性を高める技術 ではなくて、 利便性や安定性を高めながらコストをセーブする技術 になっているのかもしれません。 いろいろな医療機関の事例紹介を聞いていると、そんな気がしてきます。 技術の壁 問題は、これを管理する職員のスキルでしょうか。 ハードウェアにとらわれず、仮想環境で稼働するサーバーを管理することが、はたしてどんな仕事になるのか、正直、あまり想像がつきません。 しかし、医療業界のIT化は、大病院から中小病院に波及するものです。 歴史的に、レセプトコンピュータや、PACS、そして電子カルテがそうだったように、いずれ当院クラスの中小規模病院でも、「サーバーの仮想

DWHの採用が却下されました

もう、かれこれ2年越しで、DWHの導入を検討してきました。 当院では、毎年12月に、翌年度の予算申請をするのですが、思い切ってDWHの導入を申請してみました。 その額、1,200万円。 そして、つい先日、この申請に対し、正式に「保留」の回答がありました。 まあ、事実上の「却下」ですね。 いや~、まさに玉砕というか…。 たしかに、データ活用のためにこの金額をポンはたけるような規模の病院ではないので仕方ないのかな…とも思います。 電子カルテデータの活用は、もうしばらくSQLとExcelの組み合わせで対応していきます。 最近は、Webアプリの勉強でも始めようかと思っているところです。 後数年で50代になろうかというのに、私はどこへ向かっているのか...。

GoogleのAutoDraw、ピクトグラム作成に使えそう

イメージ
先日Googleが、「AutoDraw」なるサービスをリリースしました。 Googleによる自動描画で絵が下手でもきれいにお絵かきできる「AutoDraw」がリリースされたので使ってみた(Gigazine 2017/4/12)  「自動描画で…」というと、なにか「勝手に書いてくれる」と想像しましたが、実際に使ってみたところ、 手書きした画(絵)を認識し、 ストックの中から 類似した候補をえらんでくれる という仕組みでした。 想像とは違いましたが、その認識の精度から、十分に「AI」感じることができました。 さて、まだ少ししか触っていないのですが、このサービス、「ピクトグラム」の作成に最適なのでは?と思いました。 ピクトグラムの有効性 医療機関のWebサイトで、トップページのピクトグラムを配置するケースを多く見かけるようになりました。 そういったWebサイトを見かけるたび、ユーザービリティとしてとても洗練されていると感心していたところです。 個人的には、もしかしたら画像(写真)よりも、ピクトグラムの方がシンプルな分、ナビゲーションには適していると思っています。(「文字のみ」は論外) 2014年にリリースした現在の当院のWebサイトは、残念ながら「一昔前」のデザイン。 ピクトグラムを配置してリニューアルしようかと思っていたのですが、自分では気の利いたものが描けず…、制作会社に依頼したらもちろんお金がかかるし…、でも、AutoDrawを使ったら、解決するかも…。 ということで、私のつたない絵にお付き合いいただき、作例をご覧ください。 ちなみに、スマホ版もあるようですが、私はWeb版を使いました。 外来診療 最も多くの患者さまがご覧になる、「外来診療」の情報。外来をイメージさせるものとして、聴診器を描いてみました。 ↑、これが「聴診器」として認識されるのか、描いた私が???な、この絵。 「マウスで絵を描くこと自体、無理がある」とは、医師にマウスでシェーマを描いてもらっている立場上、口が裂けても言えない。 MP3プレイヤー+ヘッドホン?に見えなくもないが…。 そして認識された候補が、画面上部に横一列に並んでいるのが見えますでしょうか。 その中に、無事、「聴診器」のイラス

確実に進むスマホシフト

久しぶりの投稿ですが、今日の記事はホント「つぶやき」程度で申し訳ありません。 そう、ハッキリ言ってTwitterクラスの話です。 さて、よく見るWebサイト NewsPicks でこのような記事を見かけました。 アンドロイドが初の首位 OSでウィンドウズ抜く このNewsPicsというサイト、時事のニュースだったり、レポートが紹介されるのですが、ミソは、いろいろな人がコメントをつけるところ。 コメントされる方は、超ビッグネームから、内情を知る人まで様々で、ホントに勉強になります。 で、今回の元記事はこちら。 アンドロイドが初の首位 OSでウィンドウズ抜く(共同通信) インターネットにアクセスするデバイスのOSで、AndroidがWindowsを逆転したというもの。 スマートフォンの普及の勢いと、iPhone一強が日本だけであることを考えると、この記事自体はあまり驚きもないのですが、どうも腑に落ちないのが、NewsPicksのコメント。 「スマホを手にしてからPCを使わなくなった」 という旨のコメントがチラホラ。 中には、「(スマホは使えるけど)PCが使えない学生」なんてコメントも。 「調べもの」は、やはりPC 私自身は、職場でも自宅でも…、やっぱりPCなんです。 その理由は「処理速度」と「一覧性」。 自宅のリビングではタブレットを使うことが多いのですが、 それは「ちょっと気になったことを確かめる」程度。 あとは、「テレビを見ながら」とか、「食事をしながら(行儀悪くてスミマセン)」とか、いわゆる「ながら」モードのとき。 なにかを「調べる」ときは、やはりPCでないと。 PCがある部屋まで移動する時間を考えると、そこはスマホ&タブレットの瞬発力にかないませんが、ひとたびPC操作し始めれば、あっという間に逆転します。 確実に進むスマホシフト そんなわけで、私自身はあまり実感がなかった…、いや、認めたくないだけで、スマホシフトを感じさせることも身の回りで起きているのです。 私が管理する当院のWebサイト。アクセスは数年前から、スマホ&タブレットがPCを逆転しています。 電子カルテのデバイス。当院で使用する電子カルテでは、すでにiOS版が出ていて、導入済みの病院に見学に行ったら

「Pepperが変える医療・介護の現場」(HEALTHCARE Biz)

「Pepperが変える医療・介護の現場」(HEALTHCARE Biz) 言わずと知れたPepper様の記事。 実際に経験したことがないのでわからないのですが、私のイメージでは、どうもロボットに話しかけるというのは抵抗があります。 完全な個室ならまだしも、周りに赤の他人がいる中で、会話を聞かれる可能性があるとなれば、なおのこと恥ずかしいというか…、その場になってみないとわかりませんけど。 そんな中、この記事では、医療と介護の現場での活用事例を紹介しています。 介護の方はなんとなく想像できていました。 記事中の見出しにもなっていましたが、「盛り上げ役」として。 興味深いのは、医療現場での活用です。 待合で患者さまとコミュニケーションし、疾患の予備知識を深めてもらとのこと。 記事では、検査の受診数が増加していることも書かれています。 疾患の知識を深めた患者さまが自主的に検査を申し出たのか、Pepperが「検査しとけば~」と言ったのか、その辺は記事からは読み取れませんでしたが、いずれにしてももっと詳しく知りたいものです。 医療機関では、待合室などで、いろいろな疾患の注意喚起をしているものです。 ポスターを掲示したり、大きなテレビ画面で動画コンテンツを流したり、広報誌に書いてみたり、もちろん当院でも取り組んでいます。 でも、患者さまからあまり反応がないというか、現場の職員からは「それって意味あるの?」的な見方をされております。 人型ロボットには耳を傾けてくれるものなのでしょうか…。 そんな中、先日、東京観光でソフトバンクのお店の前を歩いた時のことです。 ガラス張りの店舗は「覗く」までもなく、外から様子がうかがえます。 そして、いましたPepper様。 地方住まいの私は、この時始めて実物のPepper様を目撃したのです。 しかし、Pepper様はひとりぼっちでお店の隅にたたずんでいます。 店内にはそこそこ客がいるものの、Peppaer様と会話している人は誰もいません。 私が見た光景が「たまたま」なのかわかりませんが、思わず「だよね」とつぶやいてしまいました。

「最新ATOKの便利な“おせっかい機能”に舌を巻く」(日経トレンディネット)で改めて気づくATOKのありがたみ

日経トレンディネットの戸田覚さんの記事は、戸田さんが実際に試してみたものを書いているので、とても実践的で参考になります。 最近の記事で思うわずうなったのは、ATOKの記事。 最新ATOKの便利な“おせっかい機能”に舌を巻く (2017/2/28 日経トレンディネット) じつはワタクシ、経営企画の仕事になってから、ATOKを使い始めました。 私がPCに触れ始めたのは今から20年以上前、そのころは、PCでワードプロセッサといえば一太郎+ATOKがデファクトスタンダードでした。 私も多分に漏れず一太郎を使い込んでいたので、そういう意味では「使い始めた」ではなく、「カムバック」ですね。 こうしてATOKにカムバックする前、以前在籍していたシステム部門ではGoogle日本語入力を使っていました。 経営企画室の仕事をするようになって、日本語IMEの重要性を実感するようになりました。 それは、広報関係の仕事をするようになり、文書を書くことが多くなったからなのです。 システム部門時代は、文書といっても院内文書だけなので気にならなかったのですが、記事やコピーを任されるようになると、変換ミスの多いことに気づきます。 もちろん、いろいろな人の校正が入るので、そのまま世に出ることはないのですが、修正で真っ赤になった原稿を受け取るのが恥ずかしくて…。 で、自腹でATOKを使い始めたわけです。 私が使っているのはパッケージ版ではなく、クラウド版で、毎月課金される「ATOK Passport」で、お値段514円/月(税込)。 少し高い気もしますが、自宅のPCやスマホ・タブレットでも使用しているので、まあアリかと。 さて、冒頭にご紹介した日経トレンディネットの戸田覚さんの記事、ATOKに秘められたかゆいところに手が届く機能が紹介されていました。 なんとなく入力がスムーズになった気がしてたのが、「気がしていた」だけでなく、本当にATOKのサポート機能のおかげだったとわかって、納得してしまいました。

増え続ける夜間の迷惑電話

経営企画の話派と関係ないのですが、最近困っているのが病院にかかってくる迷惑電話。 おもに夜間帯、医師宛に不動産や先物取引のセールスの電話がかかってきます。 今に始まったことではないのですが、ここのところ目に見えて増えています。 毎日のように当直の警備員から報告が上がってきます。 (当院では警備員が夜間の電話対応をしています) しかも、最近は手口が巧妙化しています。 どこで調べてくるのか、もっともらしい感じで病院に電話をかけてきます。 「医師の〇〇(当院に実在する医師の名前)だけど、〇〇病棟につないでくれる?」 とか、 「〇〇病院(近隣の病院)の〇〇(医師)だけど、紹介患者の件で〇〇先生につないでください」 など。 まあ、当院は大きな病院ではないので、当直の警備員が、医師の名前と顔とキャラクターを覚えいており、100%に近い確率で撃退しています。 といっても、その都度、念のため当直看護師に確認したり、もちろん、本当に困って電話してくる患者さまや職員もいるので、ホントにやめてほしいです。 先ほども書いたとおり、当院くらいの規模だったらほとんど第一声で「怪しい」とわかるのですが、大規模な病院さんや、非常勤や研修医などで入れ替わりの多い病院さんでは、深刻な問題なのではないかと察するところです。 しかし、仮にその電話が先生につながったとして、夜間帯に勤務先にかけてくるような電話で、セールスが成功するんですかね?

外来の「稼働率」資料が正式採用、早くも次のお題が

イメージ
先日、かねてから取り組んでいた、「医師別予約枠消化率」のデータが正式に院内で採用されました。 この資料は、外来の診療科別の医師の適正配置を検討する目的で制作しました。 本当はもっと細かいのですが、大体こんな感じです。 長い間お蔵入りになっていた資料 お恥ずかしい話なのですが、当院ではこれまで、月ごとに外来患者数の合計が報告されるだけ、なんともザックリな集計しかしていませんでした。 医師別どころか、診療科別でもなく、ただ「外来患者」というくくり。 「こんなんで良いのか?」と思い、外来の看護師長と話をしたのが、かれこれ2年ほど前。 当時、師長も外来の運営に頭を悩ませていました。 もっとも困っていたのが、外来の実状に、病院が手配する医師がかみ合っていないこと。 不足している診療科ではなく、患者さまの少ない科の医師が手配されてしまうことも。 そこで、設定されている予約数とその診療数を集計することで、いわゆる「稼働率」を出そうと。 さらに、一週間の中でバランスを整えられるようにと、曜日毎に算出することにしました。 プロトタイプができて、師長も感激していたのですが、その後この案件は頓挫してしまいます。 医師ごとに数字がまとまっているため、ともすると、医師の評価にもつながりかねません。 制作した私にはそんなつもりはなくても、誰がどこで見るかわからないので、そこには慎重に…。 ということで、院長に相談したところ、思った通り、「ちょっと待て」の指示。 必要に迫られ解禁 それから月日が経ち、風向きが変わってきたのは、他でもありません。 きっちりと各診療科で利益が出せるように、という考えが少しずつ浸透してきたのです。 そして、先ほどの外来師長が、私が制作したプロトタイプと同じようなことを手計算で始めていたのです。 気がつけば、師長の残業がとんでもないことになっていたというわけです。 これを知ってさすがの院長も首を縦に振り、この資料が正式採用されたわけです。 新たな課題 さて、この資料が経営幹部の手元に渡るようになって、さっそく次のお題が。 「回転率」とでも言いましょうか、適当な言葉が思いつかないのでこう呼ん

ジャストシステムから医療用DWHのアナウンス

イメージ
ジャストシステム 医療向けデータウェアハウス 一太郎とATOKで有名なジャストシステムさんから、「医療用」をうたうデータウェアハウス製品のアナウンスがありました。 (ちなみに当院の電子カルテPCはATOK+医療用辞書がデフォルトです) Webサイトを見る限り、まだ詳細な情報はありません。 一つだけ、なるほどと思ったのは、「類義語対応」のことです。 電子カルテは、データの宝庫であり、これを活用することができれば画期的、とは長らく言われています。 一方で、電子カルテのデータは、その非定型さゆえに活用が難しい、とも長らく言われています。 「カルテ記事」や「サマリ」、「日誌」などのデータは、フィールド(項目)ではなく文書なので、一般的なデータベースでは扱いにくいのです。 私自身、現場の職員に、「カルテ記事にいつも入力している、血糖値を集計したい」など、この手の要望を何度か受けたことがありますが、為すすべもなく…、という状況です。 この「非定型」問題を解決するアプローチとして考えうるのは2つ。 一つは、「定型化する」ということ。 前述のようなケースであれば、「血糖値」という項目を設けて、そこに入力してもらうということ。 これができれば、データベースのエンジニアとしては楽ちんです。 ところが、これが現実的でないのは、医療に関わる項目はとてつもなく多く、流動的だから。 多くの項目を設定すれば、入力する時にその項目を探さなければなりません。 そして、医療という業種の性質上、いつ新しい項目が必要になるかわかりません。 もう一つは、非定型のデータを読み解いて意味づけすること。 話題のAIが発達すると、こういったことが可能になるのかもしれません。というか、もうできていたりして…。 記事の文脈から、そこに書いてあるものが「血糖値」だと理解でれば、入力は自然言語で良いということになります。 話は、ジャストシステムさんの医療用DWHに戻ります。 「類義語対応」というのは、もちろんAIほど高度なものではないでしょうが、どの程度のことができるのか、興味はあります。 リリースによると9月発売らしいので、

顔認証を医療現場で使えないか

先日、テレビ東京の経済ニュース、「ワールドビジネスサテライト」を見ていたら、「顔認証」をはじめとする、生体認証の特集がありました。 特集では、ある会社の社員食堂で、食事代金を顔認証でカウントし、その後給与から天引きするという試みが放送されました。 なんでも、技術はNECさんのもので、すでにスポーツなどのイベントで使われているとのこと。 NECの顔認証技術(NECWebサイトより) 放送では、文字通りあっという間に認証する様子が映し出されました。 このニュースを見て思ったのが、今日のタイトル、「医療現場で使えないか」と。 ここのところあまり報道されませんが、患者や検体の「取り違え」が大きなニュースになったことがありました。 医療機関は、「安全対策」として、あの手この手でこの、「取り違え」を防ごうと必死です。 以前、安全対策の会議に出席した時のこと、患者取り違えのインシデントが報告されました。 外来の検査室からの報告でした。 入院では、多くの医療機関が患者さまの手首や足首にバーコードをつけてもらうことで、いわゆる「3点認証」があたりまえになっています。 一方、外来では診察券と、患者さま本人に対する氏名・生年月日の確認などで、対応していることが多いのではないでしょうか。 当院でも、診察や注射、検査の際には、必ず患者さまの氏名と生年月日を確認してから実施しています。 さて、話は安全対策の会議に戻ります。 「患者取り違え」のインシデントを報告さて、出席者の間でいろいろな意見や情報が交換されました。 その中で気になったことが…、ある職員から、氏名と生年月日の確認に、思わぬ落とし穴があるとの指摘。 【言わせるな!】 患者さまの氏名と生年月日を、職員からしゃべってしまうと、耳の遠い方や、認知症の方などは、違っていたとしてもうなずいてしまうことがあります。 このように、流されて『はい』と言ってしまうことを避けるために、患者さまの情報は、患者さまご自身に言っていただきます。 すると、患者さまの中に気分を害される方がいるというのです。 「人に名前を聞くなら、まず自分から名乗れ!」とは、どこかで聞いたことがあるセリフですが、まさか…。 先ほども書きましたが、「患者取り違え」がニュースでも大きく取り上

病院の待合室で、電子雑誌の需要はあるか?

少し気になったニュース。 ルフトハンザ、乗客に提供する新聞や雑誌をデジタル化 搭乗3日前からダウンロード可能に(2017年1月9日 3:24 pm Traicy編集部) 航空会社が機内で読むための雑誌をデジタルで配信するというものです。 「搭乗3日前からダウンロード可能に」ということなので、備え付けのモニターで見るのではなく、自分のデバイスを使うということなのでしょうか? そこまで準備して雑誌を読みたいものなのでしょうか。あまり飛行機に乗らない私には実感がないのですが…。 さて、このニュースを見て思い出したことがあります。 1年ほど前でしょうか、当院にお越しになっているドコモの方から、別の病院さんで、待合室で「 dマガジン 」の提供を検討している、という話を聞いたことがあります。 当時から、dマガジンのヘビーユーザーの私。 「あったら便利かも」と思う一方で、当院の患者さまはご高齢の方が多いので、タブレットの操作や、雑誌のラインナップがマッチするのかなど、いろいろ疑問があり当院ではそれ以上話が広がりませんでした。 今度、ドコモの方がいらっしゃったら、当時検討していた病院さんが、導入に至ったのか聞いてみようと思います。