サーバー仮想化の見通し

少し、システム関係の話を。

最近、HISサーバーの仮想化の流れをヒシヒシと感じます。

つい先日うかがった大学病院さんでも、サーバーの仮想化がいかに有益であるか、なるほどと思うお話を聞くことができました。

サーバーの仮想化、私が思って”いた”、メリット/デメリットはこんな感じです。
メリットデメリット
  • リソースの有効活用
  • 安定稼働
  • 古いOSの延命
  • 電気代やスペースなどの節約
  • コスト
  • 導入運用管理にスキルが必要

他にもいろいろあるかもしれませんが、私が思っていたのはザックリこんなところです。
ところが、いろいろお話を伺っていると、事情が変わってきているようです。

下がりはじめてきた「コスト」

見学に伺った病院さんで聞くのが、「コストメリット」のお話しです。
サーバーを集約すると、電力や無停電装置、空調、そしてスペースなど、様々な要素が集約できることはわかっていました。
問題は、「仮想化」システムそのものの費用。これが高額で、圧縮できる費用を、仮想化の費用が上回ってしまうイメージがあったのですが、おそらくシステムの費用が下がってきたのでしょう。

ここのところ感じているのが、Microsoft社のHiper-Vの台頭です。
これまでは、「仮想化といえばVMware」と思っていましたが、思えばここ最近ご紹介いただくのはHiper-Vの事例ばかりです。

競争原理が作用し、価格がこなれてくるのは、ユーザーの立場からするとありがたいものです。
もしかしたら、サーバーの仮想化は、

  • コストをかけて利便性や安定性を高める技術
ではなくて、

  • 利便性や安定性を高めながらコストをセーブする技術
になっているのかもしれません。
いろいろな医療機関の事例紹介を聞いていると、そんな気がしてきます。

技術の壁

問題は、これを管理する職員のスキルでしょうか。

ハードウェアにとらわれず、仮想環境で稼働するサーバーを管理することが、はたしてどんな仕事になるのか、正直、あまり想像がつきません。

しかし、医療業界のIT化は、大病院から中小病院に波及するものです。
歴史的に、レセプトコンピュータや、PACS、そして電子カルテがそうだったように、いずれ当院クラスの中小規模病院でも、「サーバーの仮想化」があたりまえになる日が来るのだと思っています。

さて、その時期はいつ頃なのか、これは本当に難しい。

当院では、2019年の中頃に電子カルテサーバーの更新を控えています。
このタイミング、個人的には、とても微妙な時期だと思っています。

HIS系サーバー群を仮想環境に移行するか、それを検討するには、少なくとも1年は検討が必要でしょう。
仮想化に応じてくれるか、各ベンダーさんとのすりあわせも必要です。
今すぐ検討を始めても良いくらいの案件です。


まあ、私自身は、システム部門から離れているので、自ら仮想環境の運用管理を勉強することに時間をかける立場ではありません。
しかし、仮想化をするにせよ、しないにせよ、納得のいく、説明をシステム部門に求めるつもりです。

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