全員に説明する必要があるか
当院では、透析室に患者さんを呼び込む際、名前を放送で呼び出しています。 長年この方法でやってきたのですが、患者さんが聞き逃したり、いわゆる「言った言わない」なったりと、トラブルが絶えません。 そこで、検討チームが発足し、ディスプレイで番号を表示する案が浮上しました。 市場にこういった製品があるのかわかりませんが、手元にあるツールでプロトタイプを作ってみました。 すると、検討チーム内では「なかなか理にかなった仕組みではないか」ということで一気に盛り上がり、実際に運用する職員にプレゼンしてみようということになりました。 困ったのは、プレゼンの対象者です。 透析室のスタッフ全員に説明してほしいというのです。 最初は耳を疑いました。ある程度判断ができる人に説明すれば良いのではと思っていたのですが、スタッフ全員とは…。 当然、一斉に説明することはできないので、説明会を複数回開催してほしいとのこと。 まあ、頼まれればやりますが、そもそも全員に意見を伺う必要があるのか、と思うわけです。 聞くと、「全員に説明しておかないと、あとで文句が出るといやだから…」とのこと。 なんと嘆かわしい…。 そのために師長や主任と言った管理職がいるのだと思うのですが、その人たちに「それって必要ですか」と聞くと、キョトンとされてます。 私が説明責任を放棄しようとしているかのような、そんな眼差し...。 医療機関って、どこに行ってもこんな感じなのでしょうか。少なくとも、私がこれまで働いてきた医療機関はこんなことありませんでした。 私などは、末端の職員にまで説明することに費やす時間がもったいないと考えてしまうのですが…。 もしかしたら、こうして全員にていねいに説明することが従業員満足度に寄与するのかも…、少し無理矢理ですが、こんな感じで今日は終わります。