台風15号の被害:自家発電装置のこと

台風が去り、地域一帯が停電になり、当院は自家発電設備に頼ることになりました。

当院で使用している自家発電機は、私が当院に入職する前、2011年に導入したモノとのことです。

2011年と言えば、誰もが記憶している「東日本大震災」です。
この時、当院の地域でも「計画停電」が行われ、その前に導入したのか、その後に導入したのか、私は知らないのですが、いずれにせよそれがきっかけで導入したとのことです。

じつは、当院では2017年に病院の近くに、別の施設を建設しているのですが、その施設にも自家発電装置が入っています。
施設の検討段階では、高額な自家発電装置の導入に反対の意見もあったのですが、今回、「入れておいて良かった…」と、院長がしみじみ語っていたのが印象に残っています。

さて、当院の自家発電機、いくつか問題があります。

うるさい

とにかく動作音がけたたましく鳴り響きます。9/17の記事にも書きましたが、数百メートル離れた職員駐車場で、動作していることがすぐにわかるほどの騒音です。

ご近所の民家の皆さん、停電でイライラしているところ、本当に申し訳ない思いでした。

いくつかある、発電機の一つは病室のすぐ外にありました。
エアコンが効かない中、病室によっては、その「轟音」ゆえに窓を開けられない部屋も。

人力で給油

当院の自家発電機は「重油」を使用しています。
被災直後は、この重油そのものの供給が危ぶまれましたが、以前の記事で書いたとおり、周辺地域は問題ないので、そこは心配したほどではありませんでした。

問題は、自家発電機そのもののタンクが小さいこと。

大量の重油を購入しても、それは別の場所にある貯蔵タンクに入っているのです。

ですから、職員が人力で、貯蔵タンクから運ばなければなりません。

9/17の記事で書いた、真っ先に「給油ポンプを買いに行った」というのは、そのためです。

ポンプと言っても特別なものではありません。昔ながらの、ストーブやヒーターに灯油を入れるようなポンプ。

このポンプを使って、これまた昔ながらのポリタンクに重油を移し、台車に乗せて数百メートル運び、またポンプを使って、ポリタンクから自家発電に移すのです。

この重労働を、総務課の職員が夜通し交代で行いました。

緊急用

そして、一番の問題がこれです。自家発電機はあくまで「緊急時」に使用するためのものであり、何日にもわたって使うものではないのです。

機体に「連続稼働最大1時間30分」を書かれています。
それを60時間以上、ほぼ連続で動かしたわけですから、こちらもヒヤヒヤしました。

今回は、なんとか耐えてくれたから良かったものの、この点は今後見直す必要がありそうです。



さて、この自家発電機、停電を感知すると自動的に動き出し、電力が復旧するとこれまた自動的に停止します。

9/11(水)の夕方、自家発電機の動作音が急に鳴り止み、地域に電力供給が戻ったことを知ったのは、私だけではないと思います。

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