ジャストシステムから医療用DWHのアナウンス


一太郎とATOKで有名なジャストシステムさんから、「医療用」をうたうデータウェアハウス製品のアナウンスがありました。
(ちなみに当院の電子カルテPCはATOK+医療用辞書がデフォルトです)

Webサイトを見る限り、まだ詳細な情報はありません。

一つだけ、なるほどと思ったのは、「類義語対応」のことです。


電子カルテは、データの宝庫であり、これを活用することができれば画期的、とは長らく言われています。

一方で、電子カルテのデータは、その非定型さゆえに活用が難しい、とも長らく言われています。


「カルテ記事」や「サマリ」、「日誌」などのデータは、フィールド(項目)ではなく文書なので、一般的なデータベースでは扱いにくいのです。

私自身、現場の職員に、「カルテ記事にいつも入力している、血糖値を集計したい」など、この手の要望を何度か受けたことがありますが、為すすべもなく…、という状況です。


この「非定型」問題を解決するアプローチとして考えうるのは2つ。


一つは、「定型化する」ということ。

前述のようなケースであれば、「血糖値」という項目を設けて、そこに入力してもらうということ。

これができれば、データベースのエンジニアとしては楽ちんです。

ところが、これが現実的でないのは、医療に関わる項目はとてつもなく多く、流動的だから。

多くの項目を設定すれば、入力する時にその項目を探さなければなりません。

そして、医療という業種の性質上、いつ新しい項目が必要になるかわかりません。



もう一つは、非定型のデータを読み解いて意味づけすること。

話題のAIが発達すると、こういったことが可能になるのかもしれません。というか、もうできていたりして…。

記事の文脈から、そこに書いてあるものが「血糖値」だと理解でれば、入力は自然言語で良いということになります。



話は、ジャストシステムさんの医療用DWHに戻ります。

「類義語対応」というのは、もちろんAIほど高度なものではないでしょうが、どの程度のことができるのか、興味はあります。


リリースによると9月発売らしいので、毎年7月に開催されるモダンホスピタルショウあたりで、製品が見られるかもしれませんね。


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