はじめて自分の病院で受診しました

先日、初めて自分が勤務する病院で外来受診しました。

医療機関の職員には、気軽に受診する人が多いのではないでしょうか。
待ち時間がやりくりできたり、顔見知りの安心感だったり、私の周りの職員は頻繁に受診する人が多いように感じます。

ところが、自分自身はどうかというと、知り合いばかりの中でというのは、かえって落ち着かないというか恥ずかしいというか、今の病院に就職してから3年ほど経ちますが、今まで健康診断以外で受診したことがなかったのです。

そんな中、私の子供が「マイコプラズマ肺炎」の診断を受けまして…、さすがに検査を受けないわけにはいかないだろうと、重い腰を上げたわけです。

で、自分で受診してみると、電子カルテを含めたシステムのことを含め、業務の流れやいろいろなことが気になります。

【待ち時間】

最初は一般の患者さんと同じように、待合室で呼び出しを待っていたのですが、予約時間が来てもなかなか呼ばれず、結局自分のデスクに戻って電子カルテをひらきました。すると、手に取るように予約した先生の診察がどれくらい遅れているかわかります。
「医療機関で患者さまの不満で一番多いのは待ち時間」というのはもはや定説ですが、改めてこれを感じました。
私のように、診察の進み具合が詳細にわかればその分イライラしなくて良いし、待ち時間の間自分の仕事ができるのだから、これ以上の時間の有効活用はありません。一般の患者さんの気持ちで考えると、やはり待ち時間はストレス以外の何者でもありません。

【自動精算機】

2年前の電子カルテ導入の時、再来受付機や自動精算機などの機器が設置されました。
高齢の患者さまに機械で手続きしていただくことについて、個人的にはあまり良い印象がなかったのですが、実際に自分が使ってみて、思っていたよりも簡単なことに気がつきました。
「高齢の方にバーコードを読み取らせるなんて」って思っていましたが、皆さんなれたもので、スイスイ精算処理をこなしていました。

【待合室のイスの配置】

システムとは関係ないのですが、待合室のイスの配置によっては、なんとも落ち着かない場所になることがわかりました。
駅のホームみたいに、座っている人に対し、通行人が右から左、左から右に移動する位置関係だとあまりに気にならないのですが、座っている人の正面から通行人が歩いてくる位置関係の場所があって、ここは本当に落ち着きませんでした。ちょっとわかりづらいですね。例えば「T」字の通路で、「T」の横棒の壁際にいすが並んでいる場合などです。

ちょっと振り返っただけでも、すぐにこれくらい思いつきます。
冒頭で書きましたが、医療機関の職員は、いろいろと受診の段取りに都合が付けやすいものです。しかし、たまには一般の患者さまと同じプロセスで受診すると、いろいろ勉強になることがわかりました。

最後に一つ。
今回私が受診した先生、電子カルテ導入の時に、「反対派」として、あれはダメ、これはダメと、何度もNGを出され、当時はこっぴどくやられました。
今回の受診にあたり、予約センターの担当者に電話をしたときに「○○先生の○時が空いてますけど」と言われ、一瞬躊躇したのですが、潔く(?)「ではお願いします」と。
恐る恐る診察室に入ったのですが、「システム管理者」としてではなく、一人の「患者」として扱っていただき、柔らかい物腰で、丁寧な説明を受けました。こんな先生だったら、きっと患者さまの評判も良いのだろうと。
自分の仕事の環境には厳しく妥協しない、患者の前では穏やかな表情で話を聞く。文書にしてしまうと簡単なことのようですが、「プロフェッショナル」ってこういうことなんだな~と、考えさせられました。

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