温湿度ロガーを使ってみるというのはいかがでしょうか

購買部門のある日の会話

看護師長:「ウチの病棟に加湿器置いてほしいんだけど、今すぐ!」
事務職員:「え、今すぐって言われても…。ところで、なんで急に必要になったんですか?」
看護師長:「今までなかったのがおかしいのよ。とにかく早くね!」
事務職員:「はぁ…」
事務職員:「◯◯病棟で、今すぐ加湿器がほしいと言われたのですが…」
事務長:「なんでそんな急に…。そもそも、実際に現場はどれくらいの湿度なの」
事務職員:「一応各部屋に温湿度計はおいてあるのですが、常に誰かが記録しているわけではないので…」
事務長:「看護部はなんて言ってるの?あっちの病棟に買ってこっちの病棟に買わないってわけにいかないし。あと、買うとしたらどんなの買うの?家庭用で、十分加湿できるのかね?」
事務職員:「いやぁ、なんとも言えませんが…」

こんなことありませんか。
私は今まで複数の医療機関や介護福祉施設で働いてきたのですが、どこでもこれと似たような話がありました。

近年は、厚生労働省もインフルエンザ対策の一つとして適切な「湿度」を保つことを奨励しており、また、患者さまに快適に入院生活を送っていただくには、「空調」は大きな要素の一つであり、なんとかしたいものです。

最近では、加湿機能を備えるエアコンも出てきているのですが、建物の付帯設備であるエアコンをそうそう取り替えるわけにもいきません。となると、やはり加湿器に頼ることになります。

さて、事務長の立場として悩ましいのは、加湿器を購入したとして、十分に効果を発揮してくれるのか、ともすると、そもそも加湿が必要な場所なのか、客観的な判断材料がないことです。
一応、院内のいたるところに温湿度計を設置していますが、それを逐一記録してはおらず、結局現場の職員の主観になってしまうのです。

そして、確たる根拠もないまま、購買部門の職員が、量販店で大量の加湿器を購入しているわけです。

そんな光景を見て、我々システム管理者は思います、「現場に湿度(どうせなら温度も)のセンサーを置いて、定期的に記録できたらいいのに」と。

もし、温湿度計の値を定期的に記録してデータ化することができたら、的確な対応が取れるようになるし、購入の根拠にも客観性が得られます。

ネットで探してみると、結構な種類があります。
(この記事が気になった方は、「温湿度 ロガー」で検索してみてください)

どうも、サプライチェーンの分野で多く使われているようです。倉庫内や運送中、あるいは、スーパーの店頭など、なるほど、そちらの業界はシビアですよね。

価格は、ネットワーク対応でなければ10,000円くらいからあるようです。無線LAN機能を内蔵するものだと、20,000円台後半からといったところでしょうか。

無線LANを内蔵するタイプは、クラウドで管理するの一般的なようです。温湿度の記録のためだけに社内にサーバーを立てるよりも、クラウドにアップすることで導入の手間を解消しているようです。
当院では、各現場に張っている無線LANは、クローズ(インターネットに接続していない)ので、クラウド利用が前提のタイプは使えません。

近々、USBでデータ取得できるタイプの購入を申請してみようと考えています。
めでたく購入の許可が出たら、また記事にさせていただきます。

コメント

  1. いつも拝見しております

    温度湿度を恒久的に計測する必要が無いのなら、
    リース会社から借りると言う方法もありますよ?

    私としては「自分で作った方が安いよね」となるのですが、
    この考え方自体が元システム開発者の宿痾でしょうね・・・

    返信削除
  2. 毎年この問題が出るので、2~3万だったら、買っても元が取れるのは…と考えていたのですが、じつは、「安価な製品で、温湿度計としての制度はどうなのか?」と思っていたところです。
    リースだったら、「精度の保証があるけど高額」なんていう機種も、選択肢に入りますね。

    それにしても、「自分で作った方が…」とは…、恐れ入ります(汗)。

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