オーダーと同時に文書が印刷されるのは、ジャマになることもある
電子カルテを導入して1年が経過し、導入直後は「ありがたい」機能だったのが、「ウザく」なることがあります。 最近、当院で見直しを検討しているのが、オーダーに文書作成を関連付ける機能です。 検査や入院など、内容の説明や同意 確認で、患者様と文書を取り交わすことは少なくありません。インフォームド・コンセントの流れから、取り扱う文書の量は増えることはあっても、減ることはないでしょう。 (たぶん、多くのメーカーさんのもそうだと思いますが)当院で使用している電子カルテでは、この大量に発行する文書を、オーダーマスタに登録しておくことができます。「この検査にはこの同意書」というのが、スタッフが全て覚えていなくても、検査オーダーを入力すれば、システムが自動的に出力してくれます。 「書類を渡しそびれることがなくなる」、「用紙のストックが必要なくなる」ということで、電子カルテ導入時はとても画期的だと思われたこの機能、ここにきて見直す動きがあります。 理由は、「診療の流れをさまたげる」ことです。オーダーするたびに「Excelが起動し、文書が生成され…」となり、これを完結しないと、次の操作に進めないのです。正確には、完結させなくても、ある程度のところで保存しておけばよいのですが、オーダーのたびにExcelが起動し、文書が生成され…というのは、慣れてくると、じれったく感じるものです。 ほとんどの書類は 医師が完結させなくてもスタッフでカバーできるので、なおさらです。 現場はなんとかして医師の負担を軽減しようと努力しています。そういった意味では、この仕組みは見直しの時期に来ているのだと思います。 思えば、マウスによるオペレーションが直感的で馴染みやすく「初心者にもとっつきやすい」のに対し、PCの操作に習熟しているほど、ショートカットキーを駆使して、ほとんどマウスを使わなかったりします。 これと同じく、電子カルテシステムも、ユーザーの習熟度に応じて、インターフェースを見直すことが必要なのかもしれません。 現在は、診療終了のタイミングで文書をまとめて生成できないか、カルテメーカーさんと打ち合わせているところです。