マネジメントに悩む

検査予約のトラブル

先日、電子カルテシステムの運用で大きな問題が発生しました。

検査の予約システムで、一度入れた予約をキャンセルした場合、ある見方をするとキャンセルしたはずの予約枠が、予約が入っているように、つまりふさがっているようにみえるという事象です。

カルテベンダーに問い合わせ、すぐに「システムのバグ」であることが判明しました。こ修正プログラムもリリースされているとのことでさっそく適用しました。

さて、現場からの第一報の際に気になったのが、「前にもこんなことがあって◯◯さん(システム部門の職員、仮に職員Aとします)に話したのですが、そのままになっていて…」との情報。

過去のタスクリストを確認してみると、たしかに職員Aが同様の問題に対応しています。
そして、その際リリースされていた修正プログラムを適用していないことも判明。

この半年間、システムの都合で使用されなかった予約枠があったということです。
検査を待っている患者さんに迷惑をかけ、病院経営にマイナスの影響を与えていたわけで、院内各所に謝罪して回った次第です。

システム部門の体制に問題

我々の部署は、各職員が独自に仕事をしています。今回のようなトラブルシューティングも、あるいは開発案件も、基本的に1人の担当者が最初から最後まで対応します。

多くの病院のシステム部門では、仕事が飛び込んでくると、所属長が優先順位や、必要なスキルを判断して、チームの中で誰が対応するか決めているのではないでしょうか。
当院では、このようなコントロールを一切せず、オファーを受けた者が最初から最後まで対応します。

おそらく、このような体制は一般的ではないでしょう。各職員がかなり高いスキルを持ち合わせ、経営的観点から状況判断ができるレベルであれば成立するかもしれません。

なぜこのような体制をとっているかは、システム部門の設立の経緯や、病院の体制など、さまざまな事情があって、なかなか手短には語れないのですが、さまざまな危険性をはらみながらもなんとかやってきたところです。

ですが、ここのところさすがに限界を感じています。
今回のトラブルも、職員Aの対応を複数でチェックする仕組みがあれば、長い期間放置されることはなかったと考えられます。

医療業を営む中で、ITの重要性は高まるばかりです。効率的な運用を支えるシステムとして、あるいは、蓄積されたデータを経営戦略に活かすツールとして、今後、システム部門に要求される業務は高度化されてくるでしょう。
そんな要求に答えられるよう、システム部門の体制を見直そうと思うのですが、こればかりは私だけでは決められず、悶々とした日々が続きます。

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