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10月, 2015の投稿を表示しています

部署異動決定…、「経営企画室」

9月に「 部署異動になりそうな気配 」という記事を書きましたが、その「異動」が決定しました。 11月から新しい新しい部署が発足します。その名も「経営企画室」。 人員は私ひとり。これを部署と呼んで良いものなのか…。 どんな仕事をするかも具体的には聞いておりません。どうなることやら。 そして、システム関係の仕事は、これまでのシステム部門を「係」に格下げし、総務課の参加に入れるとのことです。 以前の記事で、やり残していることがたくさんあると書きましたが、それも頓挫することになるのでしょう。 病院としては、電子カルテが落ち着き、コスト部門に人員を割く時期は過ぎたと判断したのでしょう。 さて、今のところ、このブログは継続しようと考えています。 システム関係の話は少なくなってしまいますが、いろいろな話題が提供できるかと思います。 よろしかったら、引き続き応援お願いします。

漏電検査で電子カルテ用サーバーのUPSが故障

先日、年に一度の漏電検査があり、「またしても」トラブルが発生しました。 前回 (シャットダウンシークエンスの設定ミス)と違い、今回は電源供給の問題なので、我々システム部門のミスではないのですが…、心臓によくないです。 トラブったのは、電子カルテサーバーに接続しているUPSです。 漏電検査で、一時的に病院全体が停電、その間は自家発電からの電源供給に切り替わります。 漏電検査が終了して自家発電から通常電源に切り替わるときに問題が…、過電流が発生した「らしい」のです。 その影響で、UPSに内蔵されているバッテリーへの充電ができなくなっているのだと。 電子カルテサーバーは、冗長化の目的であらゆるものが二重化されていますが、UPSも多分に漏れず2系統備わっており、1系統のUPSが仮に停止しても、電子カルテの機能そのものに問題はありません。 というわけで、昨年のトラブルのようにシステムが停止し捨てしまうような大事にはなっていません。 サポートの契約に基づき、近くUPSをそっくり交換いただくことになりました。 さて、「過電流の影響でUPSが故障した」とは、サーバーベンダーさん保守を請け負っている会社のコメントなのですが、個人的には納得いっていません。 納得いかないことの一つは、「過電流」です。 今回の件で、電子カルテサーバー以外に、電話交換機に影響が出たようなのです。裏を返せば、「それだけしか影響がなかった」とも言えます。 電子カルテサーバーと、電話交換機はまったく別の場所に保管されており、電源の系統も異なります。まったく別の場所なので、まさに病院全体に影響が出たと考えられるのですが、なぜこの2つだけだったのか。 もう一つは、UPSって、過電流くらいで故障してしまうものなのか、ということです。 一口に過電流と言ってもその程度は様々でしょうし、電流が強ければそれもありうるでしょう。 しかし、サーバー室には電子カルテサーバー以外にも様々なサーバー&UPSが存在します。中でも、電子カルテシステムのUPSはまさに基幹システムということで、しっかりしたモノを採用しています。それ以外のUPS、UPSを介していないサーバーも無事だったのに…。 そんなわけで、トラブルの説明について納得いっていないのですが、さらに納得いかないというか、不思議な

DELLのEMC買収で、仮想化ソリューション市場に変化が起きるか

DellがEMCを8兆円で買収、最大の脅威はパブリッククラウド(IT Pro by 日経コンピュータ) デルがついにEMCの買収計画を発表--VMwareの運命やいかに(ZDNet Japan) DellによるEMCの買収はかねてから噂されていたようですね。 ネット上には多数の記事がアップされているので、詳細な分析はそちらをご覧ください。 一医療機関のシステム管理者が思うところは、なんといってもVMwareの今後です。 国内では(海外の事情はよく知りません)、仮想化ソリューションと言えばVMware…、まさに「デファクトスタンダード」という感じではないでしょうか。 医療機関でも、このVMwareによる仮想化ソリューションをベースにHISを構築する例を耳にするようになりました。 我々のような、中規模クラスの病院にも、そろそろ本気で仮想化を検討する時期だろうと思っていたところにこのニュースです。 DELLのサーバーソリューションの信頼性 多くの記事が指摘してしているのは、「VMWareの独立性が保てるか」です。 VMwareを導入する際、ハードウェアとしてDELL製品を使用することが、限定されないまでも、そうした方がなんらかのメリットがあるのだろうと想像してしまいます。 すでに書いたとおり、今、仮想化ソリューションを導入することになれば、VMwareはダントツの有力候補なわけで、だとすると、今後「仮想化=DELL」となってしまうのでしょうか。 ところで、DELLのサーバーって、実際のところ、どうなんですかね。 当院が電子カルテを導入するとき、ハードウェアも電子カルテベンダーさんにお願いしました。もちろん、「その方が楽だから」ということは誓ってありません…。数社に相見積もりしたのですが、結果的に電子カルテベンダーさんからの購入が最も安かったのです。 問題はその構成です。クライアントPCはDELLで、サーバーはHP。なぜハードウェアベンターを分けるのか率直に疑問を投げかけたところ、「DELLはコスト的に有利なのですが、トラブルが多いから、サーバーはちょっと…」という話だったのです。 そう言われて導入したHPのサーバー、細かいアラートはたまにありますが、大きなトラブルに見舞われたことは、導入後3年が経過する現在

PACSの強制クローズで「おつり」

当院では、PACSの設定で、1人の患者を開き続けられる時間を30分としています。 30分経過すると、自動的&強制的にクローズするよう設定しているのです。 なぜこのような設定をしているか。 当院では、レポートはPACSの機能を使用してしています。 電子カルテや専用のレポートシステムを使用する場合もあるそうですが、当院では、読影医の使い勝手を考慮してPACS純正を使用することになりました。読影医は、もっぱら電子カルテは使用しないとのことで、PACSだけで完結する方がよかったのです。 ところが、閲覧するだけの医師も、読影医も、同じ「PACS」を使うので、どうしても排他制御の影響を受けてしまいます。他で画像を開いていると、読影がレポートが書けないのです。 読影医の先生がレポートを書こうとすると、「この画像を〇〇(コンピュータ名)で開かれており…」というメッセージが出て、何もできなくなってしまいます。 何度か、「見終わった画像は閉じてから離席してください」と周知したのですが、特に病棟の先生や、医局のPCで、開いたまま席を立ってしまう先生が多く、ならば、強制的にクローズさせてしまえ、という話になったわけです。 ログオンしたまま席を離れるって、セキュリティ的にも問題が…。 さて、この「30分ルール」ができてから、しばらくは平穏であったのですが、先日、新しい問題が。 手術室で、術中に大型のディスプレイにPACS画像を写しているのですが、「30分毎に画像を開き直さなければならない」とのこと。 なるほど…、それは確かに面倒。 さっそく、PACSベンダーさんに、PC単位で強制クローズの設定を変えられるか問い合わせ中です。 それがダメなら、定期的にアクセスし直す仕組みがとれるか、あるいは画面のキャプチャを表示させるか、検討が必要です。 本当に、この仕事をしていると、ちょっとした変更が思わぬ影響を及ぼすことに驚かされます。 こんな話をPACSベンダーの担当者と話していたら、「そういうの、『おつりがくる』っていうんですよ」と。 うまいこと言うな…。

デジタルサイネージについて

先日、事務長より、患者様向けのデジタルサイネージの検討するよう指示を受けました。 デジタルサイネージ…といわれて思い出すのは、先日、近所にできた総合スーパー。 いたるところにディスプレイが設置されていて、それが一斉に同じ動画を再生しているから、ものすごいインパクトだった記憶があります。 無線LANによる配信技術や、クラウドでのコンテンツ制作が普及してきて、デジタルサイネージのコストが下がってきたのでしょう、最近は医療機関でも普及しているようです。 先日、見学で訪問した総合病院さんでもかなりの台数をそこかしこに配置されていました。 じつは、当院では10年以上前(私が入職するずっとまえです)から、部分的にデジタルサイネージ(当時はこんな呼び方ありませんが)を導入しており、今回は、掲示板のあまりの散らかりように事務長が耐えかねて、「もう、全部デジタルにできないのか!」と言ったとか、言わないとか…。 さて、デジタルサイネージについての個人的な考えを整理しておきます。あくまでも「当院で導入するなら」の話ですので、ご了承ください。 掲示板が煩雑にならない 患者様に情報を伝える方法としては、掲示板にポスターを貼るというのが一般的だと思われますが、紙のサイズがバラバラだったり、新しいものと年単位で貼っているものがあったり、どうしても煩雑になります。 集中管理できる 医療機関向けのデジタルサイネージのサービスを利用すると、たいていの場合は、専用のコンソールが用意され、コンテンツを集中管理できるようになります。 管理者は、いまどんなコンテンツが配信されているか、一覧することができ、また表示する順番の変更や、停止の操作が可能になります。 当然ですが、紙媒体と異なり、院内に設置されている複数の掲示板を回る必要もありません。 コンテンツ制作のアウトソース 多くのサービスでは、単なる「コンテンツ配信」だけでなく、コンテンツの制作まで含めたサービスを提供しているようです。 医療機関がコンテンツを自前で作るとなればたいへんな負担になります。しかし、多くの医療機関をクライアントに持つデザイナーが制作するとなれば、スピーディに、クオリティの高いコンテンツが制作できます。 例えば、今の時期なら多くの医療機関が「インフルエンザの予防接種は