2016年を振り返る
今日で仕事納めということで、1月に宣言した目標がどの程度達成できたか振り返りたいと思います。
今年の初めに立てた目標は二つ。
今年もよろしくお願いします-今年の目標(2016/1/4)
たしかに、都心の医療機関と違い、あまり競争もないので、広報にあまり力を入れる必要もないのでしょうが、それでも、情報発信はしているわけで、どうせやるなら効果をもっと発揮できるようにすれば良いと思うのですが…。
いろいろ提案するのですが、「〇〇が良ければいいけど…」などと言われ、たらい回しになり、そのうち何も決定せずに、いつの間にか停滞するという、なんとも不思議な感じ。
今年の初めに立てた目標は二つ。
- 院外に発信すべき情報の流れを整理する
- 院内にデータ活用の意義を伝える
今年もよろしくお願いします-今年の目標(2016/1/4)
院外に発信すべき情報の流れを整理する
達成率 10%
ほぼ進展なしです。
当院には、情報発信のチャネルとして、掲示物、サイネージ、Web、紙面広告などいくつかあります。
問題はこれらのチャネルにどのような情報を出す(出してはいけない)かを統括する仕組みがないことです。
なんとかこの状態を整理しようと、目標を掲げたのですが、1年経過した今、ほとんど状況は変わっていません。
唯一進展したのは、サイネージに掲載するコンテンツ制作の窓口統一できたこと。
今まで、システム部門と経営企画室(私)の2つの窓口になっていたのですが、経営企画室で一元管理することになりました。
成果はこれだけ。
成果はこれだけ。
なぜ進展しなかったのか…、他人のせいにするようでツライのですが、あえて書くなら、上層部が問題に感じていないから…、でしょうか?
たしかに、都心の医療機関と違い、あまり競争もないので、広報にあまり力を入れる必要もないのでしょうが、それでも、情報発信はしているわけで、どうせやるなら効果をもっと発揮できるようにすれば良いと思うのですが…。
いろいろ提案するのですが、「〇〇が良ければいいけど…」などと言われ、たらい回しになり、そのうち何も決定せずに、いつの間にか停滞するという、なんとも不思議な感じ。
院内にデータ活用の意義を伝える
達成率 80%
こちらは広報関連に比べ、積極的に動きました。
達成率の説明とともに、今年の活動を振り返りたいと思います。
年始めのブログでは「データを業務に活かす文化を築く」などと大風呂敷を広げましたが、とりあえず、今年はデータ活用の意義を、広く院内で伝えることができれば、良いかな…と思っていました。
最初は本当に苦戦しました。
理論をいくら説明してもわかってもらえない…、そこで、とにかく「やれることからやってみよう」と作戦変更。
とはいえ、私には現場が「何が困っているか」の知識がありません。
そこで、看護師や技師が参加するような勉強会におじゃまして、現場の課題をピックアップすることから始めました。
そして、「この課題なら、データを活用すれば」という案件を、Excel(VBA)+SQLで地道に作り上げていきました。
何度かこのブログで書いていますが、私はこれまで、「SE」とか「プログラマ」とか、そういう呼ばれ方をしたことがありません。
ITエンジニアではない私にとって、VBAやSQLはまさに「プログラミング」であり、未知の領域でした。
この「プログラミング」については、いまだに悪戦苦闘していますが、おかげで、DWHやBIツールの情報収集・市場調査をする時に、説明が「腑に落ちる」こと多くなってきました。
さて、こうしてある程度、実用に耐えるようなものがいくつかできあがってくると、やはり「わかる人にはわかる」のです。
今では、いろいろな部署・委員会から声をかけていただくようになり、複数の案件を同時進行で手がけている状況です。
そんなに順調にデータ活用が認知されてきたのであれば、「達成率100%でいいじゃないか」となるのですが、先にも書いたとおり、「わかる人にはわかる」であり、逆に言えば、「わからない人にはわからない」のです。
改善意欲がない職員が多数
これが、私が今年1年で学んだ、もっとも大きなことです。
私がいろいろな取り組みを手がけていく中で、最初のうちは「空振り」も少なくありませんでした。
初期の段階で取り組んだ課題の一つにこんなものがありました。
- 担当者:外来看護師
- 目的:外来受診患者のうち、〇〇疾患の潜在患者数を特定する。
- 現在の手段:血液検査の結果リスト(紙)から、特定の項目がしきい値をまたいでいる患者数をカウントする。
- 改善案:血液検査のデータベースにアクセスし、SQLで集計する。
調査の中でこの課題を見つけた時は、これこそ「データ活用」のメリットを十分に発揮できるものと確信しました。
聞けば、担当看護師はこの作業に毎月4時間をかけているとのこと。これが自動で集計できれば、数秒で完結すると予想され、実際にそのような仕組みが構築できました。
ところがこの案件、じつは、いまだに実用化されていません。今でも、担当者は膨大なリストを見ながら集計作業を行っているのです。
この看護師が所属する部署には、この集計作業に「4時間かける」ことを前提に人員配置されています。
私の提案によって、4時間が節約できるとします。
急に4時間が空き、そこに面倒な仕事を組み込まれるとしたら、この職員はガッカリするかもしれません。それよりも、慣れた単純作業をして業務時間を満たすことが許されているならば、「ほっといてほしい」ということなのでしょうか。
ある先生が言っていました。
「ある検査が患者さまの都合でキャンセルになったとしよう。それでも固定費はかかっているわけで、経営的には大きなマイナス。でも、持ち場についているスタッフは何て言うと思う?『ラッキー』って言うんだよ…」
残念ながら、これが現実なのかもしれません。
データ活用の説明会を開いても、意味を理解してくれている人は半分くらい、いやもっと少ないか…。さらに、「それなら、こういうこともできないか?」と積極的に考えてくれる人は、さらに少なくなります。
そんなことを悟った1年ですが、最近では、「組織とはこんなものなのかもしれない」と思って、活動を推進するようにしています。
「2:8の法則」とか「2:6:2の法則」などという言葉あります。
人が集まると、そのうち2割の人が全体の生産性の8割を担っており、そこから生産性の高い2割の人を除くと、残った集団の中で、また2割の人が8割の生産性を担うというヤツです。
少しこじつけっぽいのですが、「データ活用の意義を伝えること」を、80%の達成率としたのは、これが理由です。
人数で言ったら、全然少ないのですが、それでもわかってもらえる人には、十分に伝わった手応えがあります。
今、データ活用の気運は日に日に高まっています。(今日も1件、新しいご相談をいただきました)
2017年は、いよいよブレークするというか、現場の要望が先行し、私の開発能力が追いつかなくなる日が来るのだと予測しています。
いよいよ、DWHやBIツールを導入するのか、ご期待ください。
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