携帯電話値下げを論じるときに囲い込み戦略の話が出てこないのはなぜ?

菅総理の肝いり政策としてたびたび取り上げられる、携帯電話両機の値下げの話題。
万人になじみ深い話題なので、ニュースやワイドショーでも良く取り上げられます。

ただ、なぜか各社の「囲い込み戦略」の話が全く出てこないのはなぜなのか、不思議でなりません。

ニュースでよくある話はだいたいこんな流れです。

街頭インタビューの映像が流れます。
「携帯電話のキャリアを変えたことがありますか?」
「ありません」or「しばらく変えてない」
「なぜ変えないのですか?」

すると、これに対する回答は、だいたいこんなところです。
「手数料が…」
「料金が複雑でわからない…」
「なんか面倒…」

スタジオに戻ると、解説者が話します。
「キャリア変更の手数料(違約金)を徹底的に下げないと…」
「料金体系をもっとシンプルにしないと」
「簡単に手続きできるようにしないと…」

ずっとドコモを使っています

私自身はどうかというと、昔からドコモを使っており、確かに高いと思っています。
でも、相変わらず使いつづけています。

格安スマホについて、キャリアの直営ショップがない(あるいは少ない)のを理由に、「サポートが脆弱」という指摘もあります。
IT機器を扱う職業柄、ガジェットにはそれなりに使いこなせるので、この点で困ることはないと思います。

実際、ドコモショップなんて、もう何年も行っていません。
機種変更の時は、待たされるのがいやなのでオンラインショップを利用しており、何の問題もありません。

ドコモ経済圏と、長期間使用による特典

では、なんで格安スマホにしないのかというと、ドコモの「囲い込み戦略」にハマっているからです。

クレジットカードは「dカード」、
QRコード決済は「d払い」、
雑誌は「dマガジン」、
サッカー観戦は「DAZN」(ドコモユーザー向けの割引は9月で終了)

ちなみに、マイナポイントもd払いを使っています。

さらに、長期間使用していることによって、ポイントサービスの付与率が高くなったりしています。

あとは家族で単位で割引が適用されているというのもあります。

仮にキャリアを変えたら、これらを構築するのに相当な手間がかかります。
また、キャリアを変えるタイミングで、いくばくかの「損」が出るかもしれません。

これが、私がドコモユーザーを使い続ける理由です。


私と同じような理由でキャリア変更をためらう人は少なくないのではないかと思っているのですが、みなさんいかがでしょうか。

「キャリア変更の手続きの複雑さや違約金」がユーザーの流動性を阻害しているのは事実かも知れませんが、それだけてキャリアの「囲い込み戦略」が論じられているようであれば、的を射てないのでは、と思ってしまうのは私だけでしょうか。

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