漏電検査で電子カルテサーバーがダウン(後編)

前編では、電子カルテのサーバー次々にシャットダウンしていくところまで書きました。

もう、頭は真っ白、事態が飲み込めずにいると、ほどなくして今度は各ランプが激しく点灯し始め、けたたましい音でファンが高回転しているのがわかります。「ブーン」どころか、「ウォーッ」みたいな…。

これは、まさにサーバーが起動する「儀式」。
そして、サーバーがシャットダウンしたことを認める私。

PHSが鳴り「うわっ、来た…」と思いながら応答すると、
「なんか、電カルの画面に、通信エラーとか出てるんですけど…」と。

電子カルテベンダーさんに急ぎ電話して、リモートで状況確認していただくも、
「たしかに、一度シャットダウンしているようですが…」とのこと。

「とにかく、なんでもいいから、サーバーよ、早く起動してくれ」と祈る私。
時間の経過がやたらと長く感じます。
こういう時、ベンダーさんの担当者が冷静なのがカチンと来たり…。

結局、シャットダウンからサーバーが完全に起動し、電子カルテは正常を取り戻すまで30分程度の時間が経過しました。

カルテベンダーさんから原因調査の報告をいただいたのはその翌日でした。

原因はUPSの設定ミスであったとのこと。
前編に書きましたが、停電を検知してから、一定の時間電源供給が回復しないとシャットダウンシークエンスが指導する設定で、通常はこれを240秒で設定しております。
今回、この秒数をキャンセルすることにしたことにより、パラメータを「9999(秒)」に設定したのだそうです。(設定はベンダーさんがリモートでするので、我々は操作しないのです)
ところが、この「9999(秒)」は、「停電を感知したら、即時シャットダウンシークエンスを開始する設定」だったのです。
では、シャットダウンさせないようにするには…、パラメータを「0(秒)」にするのです。

なんともまぎらわしいのですが、これがUPSとコントロールソフトの「仕様」なのだから、しかたありません。
これには、カルテベンダーさんも平あやまりでした。

わかってしまえば、なんてことのない些細なミスですが、現場のみんさんには本当に申し訳ないことをしました。
漏電検査は毎年行われるので、つぎしっかり準備したいと思います。

コメント

  1. サーバのリブートって長く感じますよね。
    その間現場から電話が鳴りっぱなしでさらに
    プレッシャーをかけられ、一人テンパる管理者・・・
    みたいな構図、私も経験あります。

    私が以前勤務していた病院では、一次原因不明な
    通信異常でサーバのリブートを余儀なくされていた時期が
    ありました。

    院内で

    「また・・・?!?!」

    なんて声もあがる頃には
    通信の異常を見受けられた際に、
    手動で勝手にリブートをかけたこともありました。

    現場から電話がかかってくると

    「また落ちました??今サーバ再起動かけますよ―!!」

    くらいの受け答えで、強気な姿勢を見せてました。
    こちらは上席にサーバ群管理強化を訴えても要求に応じない、
    そればかりか高い買い物をしたんだからお前がなんとかしろ、
    と言わんばかりなので、安物買いの銭失いと現場に浸透させ
    逆に憐れんでもらうようになりましたよ。

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  2. コメントありがとうございます。
    それにても、kohさん、なんとも強気な…。
    病院によって、システム管理者の立場もいろいろでしょうが、私にはとてもkohさんのような受け答えは…、想像できません(汗)

    返信削除

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