情報の収集と拡散、私が目指す経営企画室
先日、あるダイレクトメールに目がとまりました。
こんな疑念が湧いてきます。
「ESA製剤適正化ソフト」なるものです。
当院は大規模な透析施設を運営しております。血液透析は当院の収益構造の柱の一つと言えます。
血液透析の中である種の薬品、「ESA製剤」を使って透析患者さまの状態をコントロールするのですが、このESA製剤、たいへん高価なのです。
高価な一方、種類が豊富にあり、患者様の状態に合わせ適切なものを使用すれば良いのですが、過剰に投与することは本来病院が得られる収益を圧迫することになります。
それを解決するのが、この「ESA製剤適正化ソフト」ということです。
当院ではどうなっているのか、情報がバラバラ
当院では、長いこと血液透析に取り組んでいるので、当然このような取り組み(ESA製剤の適正化)は行われているのだろうと思いますが、念のため、現場に確認することにしました。
すると、「もちろんやっている」、「昔はやっていたけど今はやっていない」、「いや、仕組みはあるけど普及していないだけ」と、もう聞く人(部署)によってバラバラ。
「やっている」派の人も全ての人が同じ見解ではなく、「あの部署がやっている」という「部署」が違ったり、使っているデータの出どこが違ったり、これまたバラバラ。
こんな疑念が湧いてきます。
- 本当はESA製剤の投与量が正しくコントロールされていないのではないか
- されていたとしても、複数の部署で同じような仕事をしているのではないか
この件は、今後しっかりと調査しようと考えています。
バーコードがある同意書、ない同意書
もうひとつ、「残念」な事例を。
紙の同意書をスキャンして保存することは、今や珍しいことではなく、当院でも4年前(2012年)の電子カルテ導入と同時に取り組んでいます。
紙の同意書をスキャンして保存することは、今や珍しいことではなく、当院でも4年前(2012年)の電子カルテ導入と同時に取り組んでいます。
先日、人事異動で、医事課の職員が健診部門に移ってきた時のこと。
「健診の同意書って、こんなに面倒なんですか?」と。
「健診の同意書って、こんなに面倒なんですか?」と。
通常、同意書には全てバーコードが印刷されており、複数の同意書をまとめてスキャナにかけても、患者別フォルダ別に自動的に仕分けされます。
ところが、健診で発行している同意書にはバーコードが設定されておらず、一人ずつ患者様のカルテを開き取り込んでいる、つまり手動で仕分ける必要があるのです。
言うまでもありませんが、手作業での仕分けは、手間がかかるし、人間のやることだからミスも起きます。
なぜ、健診の同意書だけバーコードを設定していないのか…。
情報を共有することが大事
この記事を読んでいただいている方は、「なぜそなことになるのか」とお思いでしょう。
しかし、私自身はあまり驚かないというか、もう慣れてしまっています。
医療機関という、複雑な組織の中では、時としてこういうことが起きるのです。
各部署が、それぞれ専門の集団で、お互いが何をやっているのか、どんな問題を抱えているのか、知らないし興味もない。
ただ、自分の部署に火の粉がかかってこなければ…、という。
こういったコミュニケーション不足を、経営企画室が間に入って解消できればいいなと日々思っています。
おそらく、各部署がお互いの情報や抱えている問題点を共有すれば、病院全体にとって有益なことがたくさんあると思うのです。
企画部門に与えられた使命は、医療機関ごとに異なると思いますが、私が目指す一つの形が、この「部署間の情報を共有する」という役割を担うことです。
難しいことだと思いますが、これを日々心がけていきたいと思います。
おそらく、各部署がお互いの情報や抱えている問題点を共有すれば、病院全体にとって有益なことがたくさんあると思うのです。
企画部門に与えられた使命は、医療機関ごとに異なると思いますが、私が目指す一つの形が、この「部署間の情報を共有する」という役割を担うことです。
難しいことだと思いますが、これを日々心がけていきたいと思います。
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