給与体系を変えずにどこまで行けるか

「すかいらーく」グループが24時間営業廃止。ガスト、ジョナサン、バーミヤンの計155店

「働き方改革」の文脈で、この手のニュースを目にすることが多い。
従業員にとって過酷な「深夜営業」を取りやめる決断をした…というような。

一見、従業員をいたわるかのような文脈ですが、その一方で、「本当にそれが理由なのか」と疑問を持ちます。

単純に企業側の経済合理性で、
「深夜はなかなか労働力(人)が確保できない」
 ↓
「採用するには賃金のアップが必要」
 ↓
「それで採用できたとしても、”費用(人件費)>売り上げ”になってしまう」
 ↓
「だったらその時間は営業をやめよう」
ということなのではないでしょうか。

儲からなくなったからやめる…、つまり、経営的な事情に他ならないのでは、と思ってしまうのです。


さて、よそのことはさておき、当院の採用事情はというと…、今まさに2020年春入職者の採用活動が大詰めです。
大病院であれば、この時期はもう落ち着いているのでしょうか。当院のような地方の中小病院では、こと採用は本当に苦労します。

見通しが立った職種もあれば、まだ決まっていない職種もチラホラ。
単純に応募者がない職種、急な欠員補充など、理由はいろいろです。

少し心配なのが、当院の給与体系が、雇用市場に合わなくなっているのではないかということです。

わかりやすいのが、給食の調理員など、資格が必要ない職種です。
新卒者を採用することはほとんどなく、パートタイマーを採用することが多いのですが、現在、欠員補充が滞っており、このままだと職員向けの給食の提供を一部削らなければならないらしいです。

理由はわかっており、近隣のスーパーやドラッグストアなどの時給が、当院を明確に上回っているのです。

他でもない、我が経営企画室でも募集中ですが、これもまた全然採用に至りません。
まれにご応募いただくこともあるのですが、提示する条件が低すぎて、ことごとく辞退されます。

ある程度キャリアがないとできない仕事なので、これまで応募された方も、それなりに「腕に覚えがある」し、当院もそれを望んでいます。
しかし、提示するのがいわゆる「事務員」の給料なので、まあ、”破談”に終わります。

医療機関の給料は、歴史的な慣習により、簡単に上げ下げできるものではないと思いますが、全くいじれないものではなく、段取りを踏めば対応できないこともないはずです。

当院の人事担当、ひいては事務長、院長がどのように考えているのでしょうか。

人口が減っていくことはわかっています。特に当院のような「地方」は顕著です。その意味では、人材の奪い合いは加速するでしょう。

それとも、オリンピックが終わったら、景気も落ち着いて人件費も下がってくるのでしょうか。

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