医療機関で怠りがちな事務部門のBCP

当院は運良く、今のところ、患者さんにも職員にもコロナ感染の「陽性者」は出ていません。

それでも、ちょっとした発熱などがあると、直ちに感染制御委員会判断で、自宅待機を命じられます。

現在、経営企画室で構築した、職員の状況報告の仕組みが運用開始されており、各部署は日々、職員の休業状況を申告することになっているのですが、これを集計してみると、意外とこの「自宅待機者」が多いことに気づきます。

経理部門で自宅待機者

その中でも、結構キビしいのが経理部門。

臨床の部署ももちろんたいへんなのですが、経理部門が「キビしい」のにはワケがあります。

同じ「1人減」でも、もともと人数の少ない部署だから、というのもありますが、蹴って一定的な理由はコレ「属人化」です。

経理部門の仕事は、完全に「担当」化されています。
「仕事が人につく」というヤツですね。

臨床の各現場のように、一定の「量」を分担する仕事であれば、残された職員が少し休みの人の分まで頑張ることによってなんとかできるのでしょうが、担当の職員が休んでしまうと、完全の「その仕事」停止してしまいます。

そして今は「決算」の真っ最中。1年で、もっとも経理部門が忙しくなる時期です。

リモートデスクトップを使っての「テレワーク」などを打診しましたが、「資料がないと仕事にならない」とのことで、これもNG。

これは、属人化問題ではなく、単純に「IT化の遅れ」ですね。

バックヤード部門のBCPは後回し


「BCP」という言葉が世の中に定着して、ある程度の組織になれば、常にどこかで考えている要素になりました。

しかしながら、実際に普段から経理部門を見ていて、仕事の属人化が徹底されている(もちろん悪い意味)と見ていました。

部署が対策を怠っていたのか、あるいは、対策を打診していたにもかかわらず経営判断でこうなってしまったのか、それは私にはわかりません。

医療機関では、現場のBCPは活発に議論されますが、事務部門のようなバックヤードは後回しになりがちです。

経営企画室も、この5月に再編成したばかりで、私自身把握していないことが多く、気をつけていきたいと思います。

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