カルテベンダーさんのユーザー会に行ってきました

この週末は、大阪で開かれた、カルテベンダーさんのユーザー会に出席してきました。

今回から数回にわたりユーザー会に出席して感じたことを書いてみたいと思います。

毎年ユーザー会に出席して、当院のITに対する理解度の低さを実感し、また、他の病院はどうなのだろう、という疑問を持ちます。

数々の演台発表を聞くと、その発想と技術力には感心するばかりです。

しかし、それと同じことが当院でできるか、と考えると、サッパリ想像がつきません。

例えば、ある病院さんが、手術の予定と進捗をリアルタイムに電子カルテのPCで共有する取り組みを発表されていました。

私は、たいへん良い取り組みだと思います。


当院では、手術に入る医師は、所持するPHSを事務に預ける仕組みになっています。

病棟からPHSに呼び出しがあると、事務が応答して「〇〇先生は手術に入っています」と返します。

病棟:「何時頃終わりますか」
事務:「もう少しだと思います」

なんてやりとりをしているのをよく見かけます。

これって、前述の取り組みで全て解決するのでは、と思います。

手術の予定は必ず入力されているわけだし、手術記録はリアルタイムに生成されるわけだし、このために誰かが新しいことをしなくて良いのです。

というか、今回の演台発表を見るまでもなく、何年も前からそうすれば良いと思っていました。私自身、先生の予定を確認するとき、手術予定の画面を見ますし。

しかし、当院でこれをやろうとすると、「電話で聞いた方が早い」という意見が出てくるのは容易に想像がつきます。

手術予定の画面を開くのが面倒なら、サイネージにしてステーションの中に表示しておけば、と思いますが、費用がもったいない、となるでしょう。

電話を受ける側にも人件費が発生しているし、返答できる情報も不正確。病院全体でみたら生産性が上がらないと思うのですが…。

それを議論することもなく、私も含めこれを立証しようとすることもなく、また今日も、医師から預かったPHSが鳴ります。

まあ、これは長い時間をかけて定着している病院の「風土」といってもいいもので、私太りの働きかけてそう簡単に変わるものではありません。

多くの演台に興味深く聞き入る一方、ふと我に返るとこのもどかしさ。

今回は、その落差が特に強いユーザー会でした。



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