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内視鏡画像の取り込み方法

内視鏡の画像をどうやって電子カルテに取り込むのか検討中です。 PACSは電子カルテと接続することが決まっているので、内視鏡の画像も一度PACSに入れて、電子カルテでPACSの画像を探して貼り付けるというのが、もっとも費用が抑えられそうです。 もう一つは、内視鏡専用の画像サーバシステムを組んでしまうやり方です。そもそも内視鏡は検査中に診断するものであり、撮った画像を後で見て判断するものではありません。ですから、画質にはそれほど高いクオリティを求めないものなのだそうです。ですから、DICOMにしてしまうより、JPEGの方が、サクサク動くのだとか…。 でも、サーバーを新しく組むには、その分の費用が発生するので、PACS経由のプランよりもお高くつきます。 まだ、検討中なので決まったら、またこのブログで報告します。

カタヲツケル

今日は、電子カルテの話題から離れて、日常業務のお話です。 私の所属するシステム部門の仕事でバカにならないのが、院内で発生するコンピュータ関係のトラブルの対応です。 私は入職間もないこともあり、あまりトラブルシューティングには参加しません。というか、できません。各現場には医事のレセコンを始め、予約システムやカルテ管理システム、PACS、看護支援システム、この他、基幹システムとは別にWordやExcelを使うための端末が入っています。それらはネットワークが別になっていたり、個別の設定がされていたりと、予備知識無しで触れるシロモノではありません。 そんなわけで、他のメンバーには申し訳ないと思いながらも、私は電子カルテの導入プロジェクトに専念させてもらっています。 とはいうものの、狭い部屋で仕事をしているので、他のメンバーがどのような仕事をしているのか、耳に入ってきます。 トラブルは昨日発生しました。 ある診察室では、1台のPCに2台のモニタを接続しています。いわゆるデュアルモニタという状態です。一報にPACS、もう一方に予約システムを表示しています。 トラブルの内容は、予約システムの画面が横に表示されるといものです。画面が90度傾いているのだから、それは使いづらいことでしょう。 あいにく、システム部門の中でこのあたりの事情に最も精通しているメンバーが今日は休暇をとっています。 メンバーといっても私を含め3人しかいない部署なので、1人目が休み、2人目(私)が使いものにならない、ということで私の上司が現場に向かいました。 結局、トラブルを解決できずに帰ってきた上司、「あそこ(の診察室)は、たびたびこういうトラブルがあって、こっちも困るんだよね~」と漏らしていました。 で、今日。 昨日休んでたシステム部門の同僚が朝から対応。今日は私も現場について行きました。 少しいじって、画面の方向は正常になったのですが、今度は解像度が粗くなってしまった。 で、同僚はあっさりと「これ以上はできない」と。 言われた看護師もきょとんとした感じで、「システム部門にできなきゃ私らには無理でしょ」と。 当然看護師は言います、「メーカーに問い合わせるとか…」。 すると「メーカーには何度も連絡しているけど…」となんとも歯切れの悪い感じ。 さすがに、入職間もない

分院との接続はVPN

当院には、本体の病院の他に、分院があります。 これまで分院は、レセコンのみではありますが、独立したシステムで動いてきました。 今回の電子カルテ化を機に、分院とシステムを統合することになりそうです。統合することでいろいろメリットはあります。サーバー関係を集約することで、別々ならコストがそれぞれにかかるところを抑えることができます。そして、なにより患者様の情報が統合されることにより、本院・分院どちらでも過去から最新の情報がシームレスに確認できるようになります。 さて、問題は分院と接続する手段ですが、NTTコミュニケーションズのVPNを使用することになりそうです。月額20,000円くらいで接続できるとのこです。 専用線接続のようなスピードは出ないことは覚悟していますが、それでも便利な時代になったものです。

温度板に書くか、直接入力するか

今日は、病棟の話です。 当院では、今も紙の温度板があります。一応、看護支援システムは入っているのですが、温度板は残っているのだそうです。 それがなぜかは私の知るところではありませんが、今回の電子カルテ導入でこの温度版もなくなるだろうと思っていました。 ところがここに来て、「温度板」を残すという話が出てきました。 膨れ上がった端末台数も問題なのですが、どうやら一部に、「紙で情報収集してまとめて入力したほうが早い」とい意見があるそうです。 たしかに、そう言われるとそんな気もしてきます。 気になって、他の病院で働いている、現役の看護師にいろいろと意見を聞いてみました。 A病院:全てPCに直接入力。 B病院:全てPCに直接入力。 C病院:病棟によって、PC直接入力と、紙で情報収集→その後入力を使い分けている。 D病院:全てPCに直接入力。なお、点滴などの3点チェックはハンディ端末を使用。 E病院:全てPCに直接入力。 話を聞いた病院の看護基準はいずれも7:1です。 B病院は一部紙を使っているとのことですが、その理由は、設計の古い病棟で病室・廊下が狭く、ワゴンの置き場に困るからだそうです。もちろん、新しい病棟では物理的な問題がないので、ベッドサイドで快適に入力作業をしているそうです。 さらに個別の意見。 紙で情報収集して後で入力する同僚がいるが、そういう人はたいてい遅くまで仕事をしている。 病院が(ノートPCの)劣化したバッテリを買い換えてくれないので、PCの駆動時間が短くなり、バッテリ切れの後は紙でやっている。 患者に質問を受けても、(以前は)ステーションに帰ったり、医師を捕まえなければならなかったが、今はベットサイドで答えられるので便利。 総合すると、日勤の看護師には1人1台というのが基本のようで、むしろ台数が足らずに入力待ちを作ってしまうことのほうが効率を落としてしまうようです。 このブログをご覧になって、「病棟のPC、こうやってやりくりしてます」という方がいらっしゃったら、情報をお寄せください。

メーカーと現場の間で

電子カルテの導入プロジェクト本格的にスタートするのはもう少し先です。 カルテメーカーにしてみれば、SEの人件費がかさむのでできるだけ短期間に仕上げたいところです。ですから、顧客(病院)が運用開始に設定した日から逆算して、SEの常駐を開始し本格的なプロジェクトのスタートとなります。 ウチの場合は、その「本格的なスタート」までに、もう少し時間があります。 そんな中、カルテーメーカーは「プロジェクトのスタートまでに、なにをどう移行するか院内で整理しておいてくれ」と言います。 カルテメーカーによると、プロジェクトのスタート時点で「やること」が整理できていないと、その分プロジェクトが「押す」のだそうです。例えば、いざプロジェクトが始まりSEのヒアリングまって、そこで初めて、ある検査機器の検査結果をデータとして取り込む必要が出てきたとします。既存の検査機器でシステムに接続できるのか、接続できなければ買い換えなければならないのか。運良く接続できると判明しても、検査機器メーカーと接続の打ち合わせをして、そこには手数料も発生するわけで…。と結構な時間がかかります。 そういう事態を避けるために、カルテメーカーはプロジェクトを準備万端で始められるよう、我々を煽ります。 一方、診療現場の方は、「システムで何ができて何ができないのかわからない」と言う。よく、パソコン初心者の人に、「わからないことがあったらなんでも聞いて」って言うと、「どこから聞いていいのか…、わからないことがわからない」なんて話になります。まだ触ってもいない電子カルテについて聞いたって、それは土台無理だろう。当然、現場の皆さんからは「もう一度カルテメーカーから機能説明を受けたい」という要請を受けます。 それをカルテメーカーに話すと、「SEの常駐が始まったら詳しい話ができるので…」と、プロジェクトが本格始動するまでは、余分な人件費は割きたくないらしい。 これぞ、「板ばさみ」。 こんな時、我がシステム部門が、忙しい現場に変わって、カルテメーカーに対し情報収集をしなければなりません。 単なる技術屋ではなく、コンサルティング能力が問われる場面です。頑張ります。

データコンバート

電子カルテのメーカーが決まり、少しずつ各現場に実感が湧いてきたのですが、日々新たな問題が起きています。 ここのところ多いのが、「データのコンバート」です。 突然言われるわけです、「ウチの◯◯システムのデータ、コンバートできますよね…」と。 コンバートできるかどうかは技術的な問題なのですが、問題は「予算」です。 私が入社する前には既にメーカーが決まっており、およその金額も決まっていました。で、改めて見積りの構成を見てみると、医事(レセコン)まわりしかコンバートの金額が入っていません。 処方データ、予約データ、カルテのアリバイ、看護支援システムなど、次から次へとコンバートの依頼が…。で、その金額が、これまた目のくらむような額です。旧システムのメーカーからすれば、「手切れ金」だという声も。 日に日に予算が膨らんでいきます。

MWM接続

言葉では聞いたことがありましたが、今まで触れることができなかった「MWM接続」。 今度の電子カルテの導入に合わせ、大々的に採用することになりそうでう。 放射線機器メーカーさんのサイトで詳しく説明されているので、内容の説明は省きますが、大雑把に言うと検査の予約情報や、患者様の属性情報を、検査機器に渡すための規格です。 以前は、せっかく受付で患者様の情報を入力しているのに、検査機器でまた入力しなければならず、なんのためのITかと思っていました。 この規格がどういう経緯で制定されたかは知らないのですが、規格を考え広めて下さった方々に感謝です。 DICOMなど、画像・検査関係はこのような統一規格があるのですが、医療の業界ではごく稀なケースだと思います。 電子カルテそのものもそうですが、処方データや、看護支援システムなども、統一規格があったら良いのにと思ういます。

音声認識の導入をめぐって

キーボードによる入力作業を軽減するために、ということで早くから「音声入力」の導入が検討されていました。 この「音声入力」をめぐって、どうやって進めたら良いのか、少々混乱しています。 上層部は、電子カルテ導入の障壁の一つとして「データの入力作業が増えること」を懸念しています。そこで、少しでも現場の負担を軽減してあげたいという思いから、積極的に入力補助のツールである、タブレットや音声入力の導入を推奨しています。 ところが、現場サイドは、患者様の前で音声で入力するというのが、「なんか違う…」と思っています。 診察室には、医師以外に、患者様と、状況に応じて看護師や看護補助。そこにもう一人(?)の話し相手ができるわけです。その相手は返事をするわけでもなければ、うなずくわけでもなく。なんか妙な感じになるのでは…、と、現場の皆さんは懸念しているのでしょう。 現場が「買ってほしい」と言っても、経営側がそれをシブるのはよくある話ですが、今回はその逆といわけです。 さて、我が電算部門としてはもう一つ悩ましい問題が。 音声入力については、前述したとおり、上層部はむしろ採用したいと思っています。ただ、もちろんタダではないわけで、台数が多ければ、莫大な金額になります。簡単に、「これ、ほしい人、手あげて~」なんて聞いて、「とりあえずもらっとけ」みたいになったら、大変な台数になるのではないかと。 具体的な額は書けませんが、ホントにいいお値段なんです。

機能説明のオファーが殺到

以前にもこのブログに書いたとおり、私が入社する前にカルテメーカーの選定は終了していました。 ここのところ多いのが、「もう一度カルテメーカーの説明が聞きたいので、セッティングを…」という問い合わせです。 それもそのはず、今までは、複数のカルテメーカーからどこが良いのかを選ぶための評価だったのが、今は、いかにしてスムーズに導入するかという、より具体的な段階になってきたからです。 ある部署からは、「打合せではなく、スタッフ全員を対象に説明会を」と求められています。 たぶん、その部署の責任者も下からあおられているのではないかと。想像もつかないビッグプロジェクトに、具体的にどんな作業が必要なのか、どうのように業務が変わるのかと、実際に作業に携わるであろうスタッフの皆さんの不安は察するところです。 ところが、カルテメーカーも少ない人材でやりくりしていて、やたらと呼び出して、今日はあっちの部署に、明日はこっちの部署に、なんてわけにいきません。 なんとも歯がゆい日々を過ごしております。

機能の洗い出しに漏れがないか

電子カルテの導入で怖いのは、可動直前になって「ところで、この検査結果は誰が入力するの?」なんて話が持ち上がることです。 以前在職していたクリニックで電子カルテを導入した時のことです。 検体検査の会社からどのように結果を受け取り電子カルテに反映するか、インターフェースの話や、通信環境に至るまで、入念に打ち合わせた甲斐もあってスムーズに取り込むことができました。 ところが、稼働開始数日前になって、看護師から「ところで尿検査の結果はどうしますか?」と聞かれて、一同顔を見合わせました。結局、医師が所見欄に手討ちという、おそまつな結果になりました。 今回は、百戦錬磨のカルテメーカーさんが入ってプロジェクトを進めるわけですから、このような話にはならないと思いますが、なんとも不安です。