検体検査のラベルをどちらで発行するか

電子カルテの導入にともない、さまざまな医療機器が買い替えになります。

当院では検体検査の管理システムもその一つです。

じつはこの検体検査管理システムに限らず、サーバーの構築が必要な機器は少なくありません。
サーバーを組むとなると、その構築にそれなりの期間がかかるので、早い時期に発注する必要があります。

この検体検査管理システムも多分に漏れず、「1日でも早く契約を」とメーカーから言われている案件です。

で、この案件は数日前に「ほぼ決定、あとは契約手続きをするだけ」ということで安心していたのですが、今日ちょっとしたきっかけがあって、契約が保留になっていることがわかりました。

その原因は、電子カルテシステムと、検体検査管理システムの「どちらで検体ラベルを発行するかが決まっていない」というものでした。

医師が検体検査のオーダーを入力するのは、もちろん電子カルテ側です。一方、その結果は検体検査管理システムで一括管理し、また電子カルテに返します。

検体ラベルは、検査に必要なスピッツ(容器)に応じて出力します。どの検査にはどのスピッツが何本必要なのかマスタに登録する必要があります。
電子カルテ側からラベルを発行するとなると、このマスタ管理を電子カルテシステムと検体検査管理システムの両方で行う必要がありますが、検体検査管理システムから出力するならば、少なくとも電子カルテ側ではマスタ管理の必要がなくなります。

一方、電子カルテシステムの端末は院内全体に配備され、検体検査管理システムは主に検査室のみに配置されます。例えばラベルに血液が付着してしまった場合に、電子カルテならどこからでも操作できますが、検体検査管理システムは検査室でないと操作できません。

つまり、どちらのシステムからラベルを出力するかは、マスタのメンテナンスをシンプルにするならば検体検査管理システムから、日常の運用を考えるならば電子カルテシステムから、ということになります。

検査科の判断ではマスタのメンテナンス性を優先し、検体検査管理システムからラベルを出力するようですが、早くこの問題を決定しシステム構築を急ぎたいと思います。

コメント

  1. お疲れ様です。
    先日コメントを投稿させていただいた者です。
    今回も大変興味深く読ませていただきました。
    当方も同じ事で以前悩んだ事がありまして、最終的には
    マスタメンテのシンプルさを優先し、検査システム側からの出力にした事を思い出しました。
    規模の小さい病院でしたので結果的にこれで上手く行きましたが、病院規模などによってはまた違った観点からの選定理由がでてくるのかなと思っています。
    本件問題の解決されましたら、是非また御教示ください。



    全く関係の無い事で恐縮ですが、自己紹介のお名前は
    オランダの某サッカー選手からきているのでしょうか?
    当方は欧州サッカーが好きでちょっと興味がわきました。

    返信削除
    返信
    1. ラウールさんコメントありがとうございます。

      「ラウール」と名乗られては、こちらも負けてられない…って、なんのこっちゃ?
      お察しの通り、元オランダ代表デニス・ベルカンプの大ファンです。
      私も欧州サッカー大好きですが、アンリとベルカンプの時代のアーセナルに未練タラタラです。

      ラベルの件は、たぶん当院でも検体検査システムから出すことになります。もうすぐ決まるので、その時に私見とともに書かせていただきます。

      削除

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