電子カルテの院内説明会をひらきました

このところ、ブログの更新が滞っていました。
じつは、電子カルテの説明会を行うという、大役を仰せつかりまして、その準備で忙しかったわけです。

電子カルテのプロジェクトが本格的に稼働するまで少し時間があるのですが、各現場は不安が募るばかり。聞くところによると、院長から直々に我がシステム部門に「所属長向けの説明会を開くように」と指示があったとか。院長はすでに他の病院で電子カルテを使っているのでよいのですが、他の職種についてはイメージが全く湧いておらず、それを院長が心配したそうです。

じつは、同様の意図でカルテメーカーから所属長向けの説明が既に一度行われています。
その内容が、求めていた内容とは少し違っていたとのこと。

カルテメーカーのプレゼンと言えば、導入前のコンペの段階で、いかに「他社より優れているか」と説明する姿を想像します。でも、今回は既に導入が決まり、導入後の運用、導入の作業がイメージできるものを期待していました。当然、カルテメーカーにはそのあたりを話していたはずなのですが、どうも漠然とした話になってしまったそうです。

そんな話を聞いていたので、より具体的にイメージしてもらうには…、とない頭を絞って日々プレゼン資料の作成に明け暮れていたわけです。

思うに、カルテメーカーはこれまでたくさんの事例をこなしてきて、ある程度のスケジュール感や、壁にぶつかった時の解決方法、迷った時の落とし所みたいなものが、蓄積しているのでしょう。
一方、我々にとっては、さすがに今の時代なので、「電子カルテとはなんぞや?」から始まることはないと思いますが、それでも仕事の流れがガラリ変わるわけです。

とくに、解決方法の部分はギャップが大きいと思います。ある仕事を電子化するときに、我々は、システムで「何ができて、何ができないか」も知りません。カルテメーカーは当然自社商品のことだからよく知っているし、また他の医療機関の経験があるので、「なんだかんだ言っても、こうするのが一番」みたいな答えを持っているのだと思います。

このあたりは、捉え方一つだと思います。良く考えれば「(メーカーが)蓄積したノウハウを活かせる」ということですし、悪く考えれば「こちらの要望を聞いてもらえず、まるめ込まれるのでは」ともとれます。

カルテメーカーとの付き合いはつい最近始まったばかりで、まだ何の信頼関係もありません。となれば、心理的にはどうしても予防線を張る、つまり悪い方へ考えてしまい、不安ばかりが募っていくのだと思います。

もし、この記事を読んでいるカルテメーカーの担当者さんがいましたら、ぜひ導入が決まった後もしっかりフォローしてあげてください。おそらく、導入実績が豊富なメーカーほど、こういった感覚に鈍くなっているのではないかと考えます。

先日、私の上司に、出産に例えてこう言いました。「当院にとっては第一子、カルテメーカーにとっては2人め、3人めなんですよ、きっと」。お子さんがいる方は共感していただけると思いますが、一人目の時は、名前の占い本買ったり、破水したらどうするのか、母乳が出なかったら…なんて、悩みと不安が尽きません。でも2人めになると、なんかもう落ち着いてしまう…みたいな。
上司が、「うまいこと言うねぇ」と。

さて、説明会の成果はどうだったのでしょうか。聞いて下さった人には、「わかりやすかったよ」と声をかけていただけたのですが、入社間もない私を気遣ってくれたような気が…、そんな空気を感じながらも、一仕事終えてホッとしているところです。

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